「いつかスペインのサンティアゴ巡礼路を歩きたい!でも、治安や言葉が不安で踏み出せない……」
年間100名以上の日本人巡礼者を現地で案内している私が、最も多く受ける相談がこれです。
結論から言えば、サンティアゴ巡礼は女性一人でも大丈夫です。
2018年以降、巡礼事務所の統計では女性の数が男性を上回っており、現地では一人で歩く女性は「日常の景色」となっています。
しかし、日本とは文化も環境も異なるスペイン。
「準備不足」による不安を、「正しい知識と備え」による安心に変えるためのポイントを、現地在住ガイドの視点からまとめました。
日本人女性が一番気になる「トイレ事情」はどうなってる?
治安よりも多く相談されるのが、実は「トイレ」の不安です。
巡礼路は自然豊かな道が続くため、日本のような「どこにでも清潔な公衆トイレがある」環境ではありません。
- 基本は「バル(Bar)」の活用: 巡礼路沿いには数キロおきにバルがあります。コーヒー一杯(約2ユーロ)を注文し、マナーとしてトイレを借りるのが巡礼者の基本スタイルです。
- 事前の知識で不安を解消: 現地で実際に私が体験したエピソード、そこから実感した巡礼者も巡礼路沿いのローカルの人も楽しく交流できるためにできること下の記事で話をしております。
あわせて読みたい:サンティアゴ巡礼のトイレ事情|場所の探し方と知っておきたいマナー
言葉の壁と「Alertcops」:警察直結の守護神アプリ

「スペイン語も英語もできない」という不安もよく耳にします。
言葉ができないなら、荷物移送などのサービスが充実した「フランス人の道」を選んだり、翻訳アプリを準備したりすることでカバー可能です。
さらに、スペイン政府が推奨し、私もひとりで歩きたいというあなたに導入をお勧めしたいのが、無料アプリ「Alertcops」です。
- ボタン一つでSOS: 言葉が分からなくても、ボタンを押すだけで現在地が警察にシェアされます。
- 国を挙げた安全キャンペーン: 巡礼路沿いの宿や薬局には「あなたは一人じゃない(No Estás Sola)」という女性保護のポスターが掲示されています。国全体が、一人で歩く女性を守る体制を整えているのです。
プロのガイドが「これだけは日本から!」と断言する必需品
荷物を1gでも軽くするのが巡礼の鉄則ですが、女性一人だからこそ「安心と清潔」を守る道具には投資すべきです。
私が実際に歩き、現場を見てきた経験から「絶対に外せない」ものを厳選しました。
【夜の安心】シルクのインナーシーツ(トコジラミ対策)

宿での安眠は、翌日の体調と安全に直結します。
実はホテルのレセプションでも、表向きには言えませんが対策に苦慮しているのが現実。
海外の旅行会社が巡礼路沿いのホテルを選ぶ時に部屋をチェックするほどの「旅の新常識」です。
私も、トコジラミの被害にあったことがあるので他人ごとではなく、毎回寝るたびにシーツなどチェックしています。
トコジラミがしがみつけないシルクシーツは、色々ブランドがありますが、手帳サイズで場所を取らず、軽いものがあります。
最初のカミーノでは、色々装備にお金がかかるでしょうが、今後のあらゆる旅行で使える「一生モノの保険」となるアイテムです。
2026年の巡礼シーズンに備えて、今回私が買ったお手頃天然100%シルクシーツをどうぞ旅の友としてお持ちください。
【昼の安全】傘屋さんが作ったポンチョ(カッパ)
ガリシアの激しい雨風の中、両手が空くポンチョは転倒防止に必須です。視界を確保し、大切なザックごと守ってくれる高機能なものを日本で用意しましょう。
【女性の味方】シャワー室で活躍する「S字フック」
意外と盲点なのが、共用シャワー室での着替えです。
「ポーチを置く場所がない!でも床には置きたくない……」という時、S字フックがあればどこにでも掛けられます。
数百円のこれ一つで、毎日のストレスが激減します。
無理のない巡礼計画:体調と相談する勇気
準備万端で臨んでも、疲れがたまったり生理が重なったりすることもあります。そんな時は無理をせず、以下のような選択肢を自分に許してあげてください。
- 個室の活用: アルベルゲではなく、ホテルやペンションの個室でゆっくり休む。
- サービスの利用: 荷物移送サービスを利用して肩の負担を減らす。
- 休む勇気: 1週間に1日は歩かない日を作り、都市観光を楽しむ。
「巡礼はこうあるべき」という固定観念で楽しめなくなるのは残念なことです。マイペースで楽しみましょう。
それでも「どうしても一人だと不安」なあなたへ

「ルート選びはこれで合っている?」「英語ができないけれど大丈夫?」
色々不安があるけど、絶対にひとりで歩きたい…という女性の知り合いがいます。
ひとりで歩きたいという気持ちもわかりますが、背中をそっと押す誰かの手があると夢の実現が加速するのも事実です。
そんな、ネットの掲示板では解決できない「あなただけの不安」を解消するために、個別コンサルティングを行っています。
サンティアゴ・デ・コンポステーラに住む現地の公認ガイドとして、ルート作成から宿の選び方、緊急時のアドバイスまで、あなたの巡礼が「一生の宝物」になるよう全力で伴走します。
まとめ:ひとりで歩くからこそ、出会える自分がいる
「女性一人だから危ない」という時代は終わりました。 今は、「正しい準備をして、自由に自分と向き合う」時代です。
バルで一息つき、黄色い矢印を追いかけ、最後には大聖堂の前で自分を抱きしめる。
そんな素晴らしい体験が、あなたを待っています。
- カミーノは基本的に安全、女性ひとりの巡礼は珍しいことではない。
- 言葉のハンディは、しっかりとした計画や翻訳アプリ等でカバーできる。
- ネット環境は整っており、家族への連絡もスムーズ。
- 夜遅くに歩かない、貴重品管理を徹底するなど基本の防犯を。
- 無理をせず、宿のアップグレードや荷物移送サービスを賢く使う。
最後まで読んで頂きありがとうござました。