サンティアゴ・デ・コンポステーラの意味は?巡礼聖地の歴史は?

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この記事では、サンティアゴ・デ・コンポステーラの町の名前の意味や歴史について紹介します。

 

サンティアゴ(Santiago)は、イエス・キリストの12使徒のひとり「ヤコブ」のスペイン語圏の名前です。

 

デ(De)は「~の」という意味がある助詞ですが、コンポステーラの意味については色々説があります。

 

専門家の間でどの節が有効でそうでないのかを説明します。

 

スペイン巡礼と共に生まれ発展した町サンティアゴの旧市街の名所と合わせて巡礼の歴史も紹介します。

 

サンティアゴ旅行の予習や現地での観光でガイドブックとしても使えますので是非お読み下さい。

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コンポステーラの意味は?

コンポステーラ(Compostela)という言葉の意味について、少なくとも18世紀以降から専門家たちの間で議論がありました。

Campus stellae?

ラテン語のCampus stellaeは、スペイン語でel campo de las estrellas、日本語で星の野原と訳せますが、

 

語源学者の間では、ラテン語のCampus stellae(星の野)の説をほぼ全員一致で違うとしています。

compositum?他の説は?

ラテン語のcompositumは、スペイン語でcementerio、日本語にすると「お墓」という意味です。

 

私はこちらの意味で理解していましたが、“tierra bien compuesta o hermosa”(直訳: きちんと構成された場所、美しい場所)の説が有力とする情報もあります。(情報元: xacopedia.com

 

この点については、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学の中世史専門の先生から、下記の回答も頂いたので追記します。

Xacopediaは資料に裏付けされた情報を扱っています。

Tierra compuesta o hermosaの説寄りですが、Composelaの語源に関する議論はおそらくまだ続くでしょう。墓場の説は現段階で否定されていません。

私としては、歴史的にみて墓場ととらえる方がより論理的で一貫していると思います。』

ということで、このテーマはまだ終わりが見えないようです・・・。

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サンティアゴ・デ・コンポステーラと巡礼の起源は?

イエスの12使徒のひとりであるサンティアゴは、スペイン(当時はスペインという国は存在していませんが)でキリスト教の布教活動をしたと伝えられています。

 

紀元44年、布教活動を終えて戻ったエルサレムで殉教します。

 

サンティアゴに関する情報が非常に少ない中、殉教の年は歴史の専門家たちもほぼ間違いないと考えるデータです。

 

殉教したサンティアゴの遺骸は、2人の弟子と一緒に船でガリシアまで運ばれ埋葬されます。

 

その後、サンティアゴの遺骸がスペインのどこかにあるはずと言及する聖職者の記述などが確認されていますが、長い間その存在は忘れられた状態でした。

 

サンティアゴのお墓が見つかったのはいつ頃?

(ペラーヨが住んでいた場所、Iglesia de San Fiz de Solovio)

 

9世紀(820-830年の間という説あり)に、独り修道生活を送っていたペラーヨが星の形をした奇妙な光(サンティアゴのお墓)を発見します。

 

当時の司教であったテオドミロは、ペラーヨが発見したお墓はサンティアゴのものであると認めます。

 

敬虔なキリスト教徒だったアストゥリアス王国のアルフォンソ二世は、オビエドからサンティアゴまで巡礼をします。

 

最初の巡礼者となったアルフォンソ2世がお墓の上に小さな教会をたてます。

 

どうしてそれがサンティアゴのお墓であるとわかったのか・・とツッコミたい部分はありますが、次へ進みます。

 

サンティアゴ巡礼路の初期の発展は?

当時、キリスト教信者が巡礼に求めたものは、苦行やキリスト教の聖人の聖遺物に触れて魂の救済を得ることでした。

 

『この教会では聖人〇〇の顎の骨がある。』とか言いますが、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂はイエスの使徒の中でも最初に殉教した聖ヤコブの遺骸全身がある場所です。

 

聖遺物崇拝が強かった当時の人には、聖ヤコブのお墓は特別な意味や価値があったと思います。

 

サンティアゴの墓発見のニュースはたちまち国外に広がり、ヨーロッパ中から巡礼者がサンティアゴを目指して歩き始めます。

 

900年頃、サンティアゴで巡礼者受入れる病院の存在が確認されています。

 

997年、コルドバにあった後ウマイヤ朝の宰相であるアルマンソールがサンティアゴの町を攻撃します。

 

当時の教会を破壊しますが、イエスの弟子であるサンティアゴのお墓は壊さずに残して行きました。

 

現在の大聖堂が建てられたのはいつ?

アルマンソールの攻撃の後に建てられた教会は、増え続ける巡礼者に対して小さく、適切な建物とは言えない状態でした。

 

1075年、ロマネスク様式の大聖堂建築が始まり、1211年4月21日に大聖堂の聖別式が行われました。

 

大聖堂と言うと多くの方が想像する大聖堂の正門が建設されたのは18世紀です。

 

大聖堂で正門と並んで有名なのは、ロマネスク様式の傑作と呼ばれる栄光の門です。

 

これは、マテオ巨匠(マエストロ・マテオ)による作品で、彼は他にも大聖堂の重要な箇所の作業に関わっています。

 

栄光の門については、「スペイン巡礼路に発展した美術の名前や特徴は?簡単に美術傑作を理解するポイントは?」の記事で説明していますので、こちらも合わせてお読み下さい。

巡礼者じゃないサンティアゴ?

大聖堂内で見れるサンティアゴ像ですが、巡礼者の恰好をしたサンティアゴや馬に乗って騎士姿のサンティアゴもいます。
巡礼者と騎士の関係性がよく分からないという方へ簡単に説明すると・・・

 

11世紀以降、イスラム勢力に圧倒されイベリア半島北部にいたキリスト教勢力は徐々に領地を奪還し領土を回復していきます。

 

これをレコンキスタ(国土回復運動)と言います。

 

9世紀に起こったクラビホの戦いで白馬に乗ったサンティアゴがキリスト教軍を勝利に導いたという伝説から、イスラム教徒と戦うキリスト教徒の心をひとつにするシンボルとして、騎士姿のサンティアゴが表現されるようになりました。

 

出典: https://lh5.googleusercontent.com

 

上記の像は、サンティアゴ大聖堂の中にあるので探してみてください。

 

サンティアゴが乗る馬の足元に踏みつけられたイスラム教徒の姿は、現在花で覆われています。

 

大聖堂を囲む4つの広場とは?

オブラドイロ広場

オブラドイロ広場

 

巡礼者にとって巡礼のフィナーレを飾る重要な広場ですが、昔はカテドラルの建築に働く石工達が石切りをした場所でした。

 

オブラドイロとは、ガリシア語で「作業場」という意味があります。

 

この広場には、宗教(大聖堂)・学問(大学の学長棟)・アドミニストレーション(市庁舎)・経済(パラドール)の象徴となる建物が集まった市内で最も重要な広場です。

 

インマクラーダ広場

中世の時代、フランス人の道を歩いてサンティアゴに到着した巡礼者はこの広場から大聖堂へ入りました。

 

サンティアゴの手工芸品のひとつであるアサバチェ(黒玉)など巡礼者が買うお土産を売ったり、お金を変える両替所もありました。

 

アサバチェをはじめ、サンティアゴで買える伝統工芸品については、「【スペイン】サンティアゴのお土産にかわいい伝統工芸品?店の場所は?」の記事で詳しく紹介しております。

 

インマクラーダ広場に着くと、大聖堂の横にある建物が気になると思いますので、「スペインで2番目に大きい修道院とは?観光や宿泊にもおすすめ?」の記事もご一緒にどうぞ。

 

キンターナ広場

聖年に開かれる聖門

 

ここでは、死んだら聖ヤコブのお墓の近くに埋葬されたいと願う人達の墓地となっていた時代がありました。

 

キンターナ広場に面した聖門は、サンティアゴの祝日である7月25日が日曜日にあたる聖年のみ開かれます。

 

7月25日の聖ヤコブ祭については、「サンティアゴ・デ・コンポステーラの祭り「聖ヤコブ祭」とは?期間や見どころは?」の記事を合わせてお読み下さい。

銀細工の広場

昔、銀細工業は教会により管理されており、銀細工師はこの広場に集まってお店を開き働いていました。

 

現在、大聖堂への入場はこの広場に面する門になっていますが、ザックなど大きな荷物を持って入ることはできません。

 

大聖堂近くにある一時預け荷物のサービスについては、「サンティアゴ大聖堂付近や市内の荷物預かりサービスと料金は?」の記事をお読み下さい。

さいごに

大学の授業でとったノートのメモを久しぶりに出してまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。

 

サンティアゴ旧市街の散策時にお役に立てば嬉しいです。

 

サンティアゴの観光情報は、「サンティアゴ・デ・コンポステーラ観光・グルメ最新情報まとめ!」の記事で沢山の情報を紹介していますので是非お読み下さい。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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サンティアゴ・デ・コンポステーラ在住の40代2児のママ。3歳の娘と日々格闘中。スペインの観光や留学生活、サンティアゴ巡礼路に関する情報を発信します。スペイン旅行の悩みに記事内で回答します。問合せ
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