スペイン旅行を決めたものの出発直前に治安が心配になってきた。
特にマドリードやバルセロナの治安が悪そうで不安。
現地に住んでいる人や観光地を訪れた人の意見を聞いてどんなところに注意したらいいか知りたい。
というあなたの質問に答えます。
在スペイン日本大使館の情報を参考にしながら、マドリードやバルセロナでの体験を紹介し…
- スペインで観光中にどんな状況が起こる可能性があるのか?
- 現地を歩く時の注意点や被害を未然に防ぐための対策は?
という点についてまとめてみました。
これを読めば、現地で気を付けるポイントが分かります。
是非参考にして下さい。
在スペイン日本大使館による治安情報
2017年12月の情報になりますが、在スペイン日本大使館が作成した安全の手引きによると、
スペインで日本人旅行者がよくあう被害が紹介されています。
当館で把握する邦人被害は、約80%がスリと置き引きです。
これらの被害は公共交通機関の車内や構内、観光地、ホテルのロビー、飲食店等で多発しています。時間帯、被害者の年代・性別等による偏りはなく、誰もが常に警戒する必要があります。
首絞め強盗の発生は近年においては数件であり、353件もの邦人被害が発生した2000年と比べ、大幅に減少しています。
初めてのスペイン留学で、首絞め強盗にあった日本人女性からその時の状況を聞いて強く記憶に残りました。
首絞め強盗が多いというイメージがありましたが、近年は大幅に減少しているのは安心しますが、
被害の約80%を占めるスリや置き引きやその他の被害について詳しくみていきます。
スリや置き引きが起こる場所や状況は?対策は?
何年も前の話ですが、マドリードのソルからマジョール広場へ歩いていた時、
とひとりの女性が地図を見せながら近づいてきました。
地図に目をやった瞬間、背後からズボンのポケットに他の人の手が入るのが分かりました。
幸い、ポケットの中のものを盗まれませんでしたが、チームになって動いているケースがあります。
在スペイン日本大使館の安全の手引きでは、スリの手口や対策についてこう説明しています。
公共交通機関、観光地、路上等で気付かない間に、ぶつかる、話しかける、小銭を落とす等によって被害者の注意をそらした上で、鞄等から財布等を抜き取るケースが多い。
対策としては、貴重品は極力持ち歩かない(持ち歩く場合は、一か所にまとめない)。
人が接触してきた際は警戒し、通行人が小銭を落とす、突然倒れる等といった注意を引かれるようなことが発生した際は、まず自分の荷物等を確認する。
話かけられても無視
普通に観光している人に話かけてくること自体が怪しいです。
ぶつかってくるなどもっての他ですので、そういう場合はまず自分の身の回りの物を守りましょう。
地下鉄では細心の注意を
マドリードの地下鉄で一緒にいた友人(男性)が、複数の人に囲まれポケットから財布を盗まれたことがあります。
- 地下鉄に乗る際は、人が混んでいる車両に入らないようにする
- リュックは壁に着けるなど囲まれないようにする
などの注意が必要です。
置き引きについても基本はスリとあまり変わりませんが、こう注意しています。
飲食店、ホテルのロビー、駅、空港等で、気付かない間に、又は話しかける、小銭を落とすなどによって被害者の注意をそらした上で、足下や座席に置かれた鞄等を持ち去るケースが多いので、ビュッフェ形式の食事の場合を含め、荷物は極力身に着け足下や座席に置く場合も、常に注意を払う。注意を引かれるようなことが発生した際は、まず自分の荷物等を確認する。
ひったくり被害に合いやすい時間は?
こちらも昔の話ですが、日曜日のお昼時間にマドリードのグラン・ビアを友達と歩いていると、
ある男性が老夫婦を襲ってバッグをひったくりました。
突然、自分の目の前で起こった出来事にびっくりして立ち止まってしまいました。
後から、週末のお昼は地元のスペイン人はお昼ご飯を食べて家でゆっくりしている。
この時間に外を歩いているのはたいてい外国人の観光客で狙われやすいと聞きましたのでご注意ください。
バルセロナでもスリに注意!
バルセロナでもスリがやはり多く、日本人だけに限らず外国人観光客を狙ったものです。
バルセロナでスリが多い場所
- 人気の観光エリア
- バルセロナの空港
- 列車やメトロの駅
- ホテルのロビー等
と、沢山あります。
暴力を使って無理やりというよりも、マドリードと同様に
旅行者の注意をそらした瞬間にハンドバッグや携帯に財布を盗むケースが多いようです。
2019年にバルセロナに行った際、ガイド付きツアーに参加したのですが、
ゴシック地区のカテドラルで集合時から、
と繰り返し、特に注意した時の表情が険しかったのが、メトロに乗ってサグラダ・ファミリアへ向かった時。
メトロの中でも日本語も含む色んな言語で、『スリがあなたを狙っています。』とアナウンスしているのに驚きました。
バルセロナの地下鉄情報
スリを未然に防ぐ方法は?
スリのターゲットにならない
携帯や高価なカメラなど所持品を周りの人に見えるように持っていると、スリのターゲットになりやすくなります。
- 財布をズボンの後ろポケットに入れない。
- カフェなどで携帯、カメラ、タブレットなどをテーブルの上に置かない。
- 観光エリアではリュックサックを前に持つ。
- カフェではバッグを常にひざに置いておく。
日中に観光中心で街を歩く場合、クレジットカードやパスポートは
ホテルのセキュリティーボックスに預けてパスポートのコピーを携帯するのもひとつの方法です。
特に警戒心を強めて歩く場所は?
マドリード
- グラン・ビア、ソル、プラド通り、マジョール広場
- アトーチャ駅
- メトロの中、空港行きの交通手段の中
バルセロナ
- ストリート・パフォーマンスを見る時は特に周りに注意を払う。
- ランブラス通り、サグラダ・ファミリア教会、サンツ駅やメトロの中
- ホテルのロビー、空港行きバスの停留所やバスの中
- ビーチ
マドリードとバルセロナの例を中心に話していますが、
アンダルシアなど他の地方でも観光地周辺やホテルのロビーなどが該当します。
ニセ警官がいる?
警察官と名乗る男、車に乗った二人組みの男が所持品検査を求め、財布から紙幣等を抜き取るニセ警官被害は、ヌエボス・ミニステリオス駅やサンチアゴ・ベルナベウ・サッカー場付近で多く発生しています。
ブランド店が並ぶグラン・ビア通りやセラーノ通りでは、詐欺事件の防犯の観点から私服警官が巡回していますが、日本人旅行者が私服警官をニセ警官 と思いこみ、公務執行妨害で一時拘束されるケースも起きていますので、職務質問された場合には、ニセ警官か否か見分けることも必要です。
サンティアゴでも以前、私服警官に質問をされた留学生が「あれはニセ警官ではないか?」というので、
実際に警察で質問したことがあります。
- 重要人物がサンティアゴを訪問する
- お祭りなどで観光客が増える時期
に、私服警官が出ることはあると言われました。
警官に話かけられたら、本物かニセ物か見分けられる?
在スペイン日本大使館では、ニセ警官の特徴や見分け方として下記のポイントをあげています。
○警察手帳を一瞬しか見せない。
○インド系、あるいはパキスタン系と思われる人物で、スペイン語が流暢でない。
○財布の提示を要求する(私服警察官の場合、パスポートの提示を求めることはあっても財布の提示を求めることはありません)
スペインは治安が悪いの?
と思うかもしれませんが、決してそうではありません。
ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(The Economist Intelligence Unit (EIU))が作成した報告書「Safe City Index2017(世界の都市安全性指数ランキング2017)」の総合ランキングでマドリードは12位、バルセロナは13位です。
出典: Safe Cities Index 2017 日本語
スペインは決して治安が悪い国ではありませんが、
観光地で外国人観光客を狙った人たちが多い現実があります。
必要以上に怖がることはありませんが、
- 夜中にひとりで人気のない通りを歩かないなど常識の範囲内で行動
- とにかく用心して、スキを見せない
- 現地人との交流にいいイメージがあっても、旅行客に話かけてくる人は怪しいので無視。
するなどの対応が大事かと思います。
まとめ
- 在スペイン日本大使館情報で邦人被害の約80%がスリと置き引き。
- 公共交通機関の車内や観光地、ホテルのロビー、飲食店等で多発する。
- ぶつかる、話しかけるなどの行為で被害者の注意をそらす手口が多い。
- 週末のお昼や夜遅くなど人手が少ない場所を歩く時は注意。
- スリのターゲットにならないよう、所持品を見えるところに置いたりするのはやめる。
- 私服警官は財布の提示を求めない。
- マドリードもバルセロナも治安が悪い都市ではないが、観光中はスキを見せないことが大事。
治安以外にもある不安を解消したいなら
バルセロナ観光情報も合わせて確認
-
バルセロナから日帰り観光OKの5都市を効率よく回る方法は?
続きを見る
-
バルセロナからモンセラットへの行き方!登山鉄道の時刻表や所要時間は?
続きを見る
-
バルセロナのホテルはどのエリアが良い?空港近くでおすすめの場所は?
続きを見る
最後まで読んで頂きありがとうございました。