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スペインでイースターに食べるお菓子やそれらの共通点は?

2021年2月5日

モナ・デ・パスクアス
イースターのお菓子って卵やウサギをモチーフにしたチョコレートのイメージがあるけど、スペインはどう?

 

スペインでも、イースターが近くづくと、スーパーやパン屋で卵やウサギの形をしたチョコレートは売っていますが…

 

セマナ・サンタやイースターの時期に食べる代表的なお菓子に下記のものがあります。

  • トリハス
  • モナ・デ・パスクワス
  • ロスキージャス
  • レチェ・フリータ
  • ブニュエロス

 

イースターはキリスト教にとって特別な祝祭ですが、日本人にはちょっと分かりづらい点があるかと思います。

 

本文では、この時期に食べるお菓子から見えてくるスペインのイースターやセマナ・サンタの期間について説明します。

 

宜しければ、最後までおつきあいください。

イースターの伝統菓子①トリハス

イースターのお菓子トリハス

 

パン・牛乳・卵・砂糖とどこの家庭でもある材料で作れるトリハス(Toriijas)は、スペイン版フレンチトースト。

 

作り方も簡単なので、簡単に紹介します。

トリハスの作り方


  • step.1

    牛乳に、シナモン・砂糖・レモンの皮を入れて暖める。


  • step.2

    前日・2日前に買って固くなったパンを牛乳に浸す


  • step.3

    卵をかき混ぜ、溶き卵にパンを絡める。


  • step.4

    油でパンを揚げて、最後に砂糖とシナモンを混ぜたものを上から振りかける。


 

イースターの伝統菓子② モナ・デ・パスクワ

モナ・デ・パスクアス

 

パンの上にゆで卵が載ったモナ・デ・パスクワは、カタルーニャ・ムルシア・バレンシアなどスペイン東部で食べられます。

 

私が住むガリシアでは、モナ・デ・パスクアに似たものでロスコン・デ・パスクワというものがあります。

 

我が家では、このロスコン・デ・パスクワを食べたことがありませんが、見た目はクリスマスのロスコン・デ・レイジェスに似ています。

 

イースターのお菓子➂ロスキージャス

ロスキージャス

 

上の画像から分かる通り、ロスキージャスはドーナツです。

 

1年中どの地方でも食べられるお菓子ですが、セマナ・サンタの時期によく作られるお菓子のひとつです。

 

イースターのお菓子④レチェ・フリータ

レチェ・フリータ

 

レチェ・フリータの日本語訳は、揚げミルク。

 

非常に簡単な説明になりますが、レチェ・フリータの作り方は…

  • ミルク
  • 砂糖
  • シナモン
  • レモンの皮
  • 薄力粉

を混ぜてクリーム状にしたものを冷蔵庫で冷やして固め、最後に薄力粉と卵に絡めて油で揚げます。

 

イースターのお菓子⑤ブニュエロス

ブニュエロス

 

ブニュエロスは、カスタードクリームを揚げたドーナツのようなもの。

 

生地にカボチャを練りこんだブニュエロスもありますが、四旬節やセマナ・サンタに作られるブニュエロスの特徴は、白ワインやレモンの皮をすりおろし、アニスなどを入れることだそうです。

 

パンとか揚げ菓子が多いけど、地方ごとに色々なお菓子がありそうね。

 

本文で紹介したのはポピュラーなものの一部であり、アンダルシアへ行けば『ペスティーニョス』など色々な名前を聞くと思います。

 

ガリシアでも、ロスコン・デ・パスクワスの外にも『フローレス』という花の形をした揚げ菓子もあります。

 

次に、セマナ・サンタやイースターに食べるお菓子の共通点について説明しますが

 

イースターの時期に食べるお菓子の共通点?

地方ごとのお菓子まで全て紹介できませんが、イースターの時期に食べるお菓子の共通点は…

 

や大斉など信者が守るべき掟で許されている材料を使っていることです。

 

小斉?大斉?

 

はい、私もすぐに理解できなかったので、順番に説明していきますね。(^_-)

 

キリスト教信者たちは、主の復活(イースター)を祝う前に、キリストが十字架の上で犠牲となった受難を思い出す期間を過ごします。

 

この期間を四旬節と呼び、特に復活前の1週間をセマナ・サンタと呼びます。

 

四旬節の説明

四旬節について日本語の情報を参考にしたい方は、Wikipediaなどをご覧ください。

 

カトリック教会には『5つの掟』というものがあり、四旬節の間は…

  • 18~59歳までの健康なカトリック信者(妊娠・授乳中の女性や病人は除く)は、灰の水曜日と聖金曜日に1日に1回十分な食事を摂り、肉を控えること。
  • 14歳以上の健康なカトリック信者は、上記2日に加え、四旬節中の毎金曜日に肉食を控えること。

と、しています。

 

先ほど出てきた小斉は肉を控えること、大斉は1日に1回十分な食事を摂り、あとの2食は少ない量に抑えることです。

 

え~、今時こんなことやってる人本当にいるの?

 

2020年12月の調査で、スペイン人の61.7%がカトリック信者であるとしながらも、実際に毎週日曜日にミサへ通うのはわずが14.2%で、51.9%はほとんどミサへ行ったことがないと答えています。

 

信仰心のある方の中で実行している人もいると思いますが、上記のデータを見ると実際にはそんなに多くないのではないと思います。

 

身近な例で、私の夫(スペイン人)は宗教行事は一切スルーですが、彼が小さい頃、家庭で四旬節の金曜日に魚を食べたと教えてくれました。

 

金曜日に間違えてお肉を出したことがあっても『まっ、いいか』という部分もあったそうですが、厳格に実行する家庭もあるでしょう。

 

トリハスとキリストの復活の間に直接の関係はなく、トリハスを作る材料がどの家庭でも手に入る19世紀以降から、四旬節の小斎を乗り切るためのエネルギー源として食べられたと言われています。

 

説明が長くなりましたが、ここまで読んでイースターの時期(厳密には四旬節)に食べるお菓子の共通点は、小斎・大斎で許される材料で作っているという意味が分かっていただければ嬉しいです。

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まとめ

  • スペインでセマナサンタやイースターで食べるお菓子で特にトリハスが有名。
  • 地方によって形や名前が異なるお菓子が存在する。
  • キリスト教では、イースターの前にキリストの受難を思い起こす四旬節という期間がある。
  • 四旬節には、肉を控えたり、食事の量を減らすなどの決まりがある。
  • 肉の代わりにエネルギー源としてトリハスなどのお菓子が食べられた。

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最後まで読んで頂きありがとうございました。

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堀 いつこ

日本人で唯一のガリシア州公認観光ガイド。サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学で観光マネージメント修士課程修了。同大学で留学生サポート業務を約4年経験。2019年にサンティアゴ巡礼専門の旅行会社に就職。まだ認知度が低いサンティアゴやガリシアの魅力を伝えるのが私のミッション。詳しいプロフィールはこちら

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