この記事では、ガリシア地方で独特のカーニバルで有名な『魔法のトライアングル』について紹介します。
この魔法のトライアングルと呼ばれる場所では、仮装はもちろん…
- 小麦粉
- 泥つきの布
- 酢にひたした蟻
を、狂ったように投げ合ったりとかなりクレージーなカーニバルを体験できます。
カーニバルといえば、ブラジルやベネチアのイメージが強いかと思いますが、独自のキャラクターの衣装なども非常に独特です。
スペインでもカーニバルの時期にニュースで放送される場所ですので、宜しければ最後までお読みください。
ガリシアでカーニバルが盛んな魔法の3角形地帯の場所
出典: https://upload.wikimedia.org
カーニバルといえば、カディスやテネリフェが有名ですが、ガリシア地方でもカーニバルは大事なお祭り。
中でもカーニバルな盛んなのは、ガリシア州南東に位置する(地図の赤い部分)オレンセ県です。
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県都オレンセ市から100㎞ほど南に下った場所に…
- シンソ・デ・リミア(Xinzo de Limia)
- ラサ(Laza)
- ベリン(Verin)
では非常に独特なカーニバルで有名なことから、魔法のトライアングル(Triángulo Mágico)という言葉も生まれました。
前置きはこのくらいにして、シンソ・デ・リミアから順番に各村のカーニバルの特徴を紹介していきます。
カーニバルで小麦粉を投げ合うシンソ・デ・リミア
人口約1万人ほどの小さな町シンソ・デ・リミアのカーニバル期間は、スペインで最も長い5週間。
1997年にスペインの国際重要観光祭に指定され、カーニバル本番前の日曜日(Domingo)に次のようなイベントがあります。
Domingo Fareleiro
村の中央広場で小麦粉を容赦なく投げ合います。
Domingo Oleiro
中央広場で輪を作り、壺を投げ合うゲーム。落とした人はワインをご馳走するようです。
Domingo Corredoiro
パンタージャスが町を走り回る最初の日。
パンタージャス(Pantallas)は、シンソ・デ・リミアのカーニバルのシンボルと言えるキャラクターですので、下の写真をご覧ください。
上から独特な仮面、赤いマントに白のシャツとズボン、腰に赤いスカーフと鈴を巻き、足元は黒い靴を履いています。
手に持っている風船のようなものは、実は乾燥した牛のぼうこう。
力強く叩き、大きな音を出しながら走ります。
パンタージャスは、カーニバル参加者の仮装を監視する役目があり、仮装していない男性を見つけると、近くのバルへ連れて行き飲み物をおごらせます。
男性のみ追跡するので、女性や村の住民以外の人が仮装をしていない場合は、彼らを囲んでぼうこうの風船をたたきながら踊ります。
泥の布や蟻を投げ合うラサ
人口約1500人のラサ(Laza)で、カーニバルが一番盛り上がるのは月曜日。
カーニバルの行事は、村のピコタ広場で開催されます。
午前はファラパーダ
泥一杯の布を投げ合うファラパーダ(Farrapada)が行われます。
午後は蟻投げ戦争
酢につけておいた蟻をピコタ広場で投げます。
木製の牛を仮面と角をつけた男性が現れると、待ちにまった蟻投げ戦争の時間となります。
酢につける理由は、蟻を『怒らせ』て人に噛みつくようにするためです。
誰がこんな事を考えたのか不思議ですが、ラサでしか体験できないお祭りでしょう。
月曜日のカーニバルの締めは、カチュチャ(cachucha)と呼ばれるカステラのようなケーキとシャストレ(xastré)と呼ばれる地元のコーヒーリキュールを参加者に配ります。
シンソ・デ・リミアのパンタージャスに対して、ラサのカーニバルのシンボルといえば、ぺリケイロです。
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彼らは、鞭を激しく叩きつけながら村の広場を駆けまわります。
ベリン(Verín)
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見た目はラサのペリケイロに似ていますが、ベリンではシガロン(Cigarron)と呼ばれます。
いろんなパーツがある衣装の重さは25㎏以上で、複数の人の助けがないと衣装を着ることができません。
この人物の起源は16世紀の税の取立人だったとか諸説ありますが、シガロンは父から子へと受け継ぐ誇りある役目。
昔からシガロンに触ってはいけないけど、ののしるのはのは大丈夫だそうです。
3つの村のカーニバルを紹介しましたが、さいごにこれらの村でカーニバルを体験する時のアドバイスを書いて終わります。
カーニバルを体験する時のアドバイス
- 服装は汚れてもいいように後で捨てても買わない古着を着用。
- 目を守るためにゴーグルを持参。
- 蟻の投げ合いでは、蟻にかまれないようズボンのすそを長靴や山登りの靴の中に入れる。
- 防寒対策をしっかりとする。
- タートルネックで首まで隠したり、フードのついた仕事着も良い。
- お祭りの瞬間を写真に撮りたい場合、カメラをカバー等できちんと守る。
- 時間に余裕を持って村の宿泊先手配を行う。
服装や防寒対策は非常に大切ですが、年を追うごとに、ガリシア州内や他の地域から観光客が訪れる人気のカーニバルです。
どこもも小さい村ですので、各村から30㎞離れた場所の宿まで満室になってしまいます。
余裕を持って宿泊先を抑えることが重要です。
まとめ
- ガリシアのオレンセ県はカーニバルが盛ん。
- 特にシンソ・デ・リミア、ラサ、ベリンの3つの村は『魔法のトライアングル』と呼ばれる。
- シンソ・デ・リミアでは日曜日に小麦粉や壺を投げ合う。
- パンタージャスは、仮装していない男性を追跡する役目。
- ラサでは、小麦後の他に泥一杯の布を投げ合ったり酢につけた蟻を参加者に投げる。
- カーニバルに参加する時は、汚れてもいい服装や目をカメラを守るためにゴーグルやカバー等が必須。
- 宿泊先の手配を時間に余裕を持って行うのがおすすめ。
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