この記事では、小学生前もしくは低学年ぐらいの子供さんとスペインで巡礼を体験してみたいなという方に、2人の子供(現在、長男10歳、長女8歳)とカミーノを歩いている筆者が、これまでの経験や失敗を通して気づいたことを紹介します。
人の数だけ歩き方がありますし、子連れの場合は、お子さんの年齢や体調にペースも考えないといけません。
これからお伝えするのはひとつの考え方にすぎませんが…
漠然と親子で歩けたらいいなという方に、現実的な視点を忘れずに親も子供も楽しんで歩けるように私がこれは大事かなと思う以下の点をお話します。
- 体力的に何歳ぐらいから歩ける?
- 子連れ巡礼でおすすめのルートは?
- 夏休みを利用して歩く時の注意点は?
- 子供と歩く時に計画時に気をつけたい点は?
- 子連れ巡礼時の持ち物は?
- プチ巡礼体験におすすめは?
あなたの参考になれば嬉しいです。
子供のサンティアゴ巡礼は何歳から?
子供たちが本当に小さかった頃、何歳からなら巡礼って歩けるものかな?
と、スペインのカミーノ情報提供サイトなどを読んでいたら…
家の近くの巡礼路で、赤ちゃんを背負って歩いている欧米人を見たこともありますが…
未舗装の道など体重15㎏前後ある子供を乗せたベビーカーを押して歩きたい?と考えた時、私の答えは、NOでした。
初めで子供を連れて巡礼路を歩いたのは、息子が5歳、そして娘が3歳の時でした。
サンティアゴ大聖堂まで約10㎞の場所から出発し、目標は行けるところまで(笑)。
ぐずる娘の目の前でお菓子をちらつかせて励ましましたが、彼女が歩いた距離は、3㎞弱。
途中で、パパと自転車に乗って家に帰りました。
息子とは大聖堂まで行こうと思えばできたのですが、疲れて愚痴が多くなってきたので、大聖堂まで800mの場所で家へ帰りました。
これが、当時の正直な感想でした。
あれから約2年後の2020年10月、前回と同じルートを5歳になった娘と歩きました。
開始5分で、土砂降りの雨。
雨が止むと再び歩き続けましたが、イヤイヤが始まったら途中でバスかタクシーに乗るつもりでした。
しかし…
途中で休憩を入れたにも関わらず、3時間ちょっとで大聖堂へ到着!
驚きと同時に娘の成長を感じて嬉しかったですが、数日続けて歩けるかはまた別の話。
家の娘は黙々と歩くというよりも、途中で座り込んだりして、ペースを中断してきます(笑)
そういった理由から、親子で一定のリズムを保って10㎞以上歩くには、6歳以上からだと私は思います。
子連れ巡礼におすすめのルート
大人の巡礼経験者が十分な準備と計画をしても、巡礼中に予想外の出来事が起きます。
自然の景色が綺麗な道を歩きたい!という選び方よりも、
- 標識が完備しているので、道に迷う心配をしないで歩ける。
- 巡礼路沿いに宿や巡礼者向けサービスが多い。
というルートや区間を選ぶ方が大事だと私は考えます。
理由は、一定の距離感覚で宿やバルなどがあると、突然の事態にフレキシブルに対応でき、親に気持ちの余裕を与えてくれるからです。
ルートが変わると道沿いの宿や休憩場所の環境はかなり変わりますので、フランス人の道がいいと思います。
子連れ巡礼の計画で考慮するポイント
1日に歩く距離
一般的に、1日に歩く距離は20~25㎞と言われますが、子供の体力を考えて1日15㎞を超えないのが望ましいでしょう。
実際に1日20㎞以上歩かれているケースも聞いていますので、絶対ではないです。
初日は10㎞以内にして様子を見てから、少しずつ距離を増やすのもひとつの方法です。
宿
お子さんのペースを尊重して歩くので、先着順でベッドを確保する公営アルベルゲはどうかなと思います。
私営アルベルゲを予約し、宿の心配がない状態でお子さんとの巡礼を楽しむのを個人的におすすめします。
トレーニング
大人も同じことが言えますが、巡礼前の2か月ぐらい前から歩く練習をしましょう。
週末のハイキングなど、現地の状況に近いシチュエーションで練習するのがいいと思います。
モチベーション
体力的な準備に加え、カミーノを歩きたい!とモチベーションを上げる点も大事だと思います。
サンティアゴで巡礼者を見る事が当たり前の私の子供達ですが、巡礼について説明するのはなかなか難しいです。
正直、家の子供たちが途中文句を言いつつも、私と歩いてくれるポイントはこちら。
- カミーノを歩けば、お菓子が食べれたり、バルで休める
- スタンプを押すのが楽しい
- 2段ベッドとか外でお泊り楽しい!
- 馬や牛、羊やヤギが見れる。
モチベーションって偉そうに聞こえますが、ただのハイキングと変わらないレベルです(笑)
お菓子を出発前に一緒に買いに行くことで、ワクワク度を上げています。
動機はこんなんでも、歩いている内に家ではしないような会話とか動きが出てくるんです。
一番直近のカミーノでは、長男が『プラスチックとかゴミがあるね』といったので、ゴミ拾いをしてみました。
ゴミを探すのに夢中になって歩きながら、ゴミを捨てるの良くないねと話し合いました。
次回からゴミ袋を多めに持参にしようと思います。
子連れ巡礼の持ち物
巡礼に必要なアイテムに関しては、下に紹介する記事で詳しく説明していますので合わせてお読み下さい。
子供が歩く時の荷物
身軽な状態で歩けるよう小さいリュックに水筒など必要最低限のものを入れるのがいいかと思いますが、お子さんの年齢によってそのあたりは調整して下さい。
トレッキングポールは、最初は喜んで持って歩きますが、途中で邪魔になって渡されることがあります。
また、親も身軽で歩きたいなら、荷物移送サービスの利用はありだと思います。
夏休みの親子カミーノで注意したい点
子供と歩くとなると、どうしても夏になってしまう人が多いでしょう。
8月は、バケーション中のスペイン人巡礼者の数が増えますので、宿の予約は必須です。
気温も上がりますし、日陰が少ないところを歩くとお子さんも疲れやすくなります。
- 午前中早めに歩く。
- 水分補給や小まめに休みをとる。
などして、お子さんとの巡礼の旅を楽しんで下さい。
子供と一緒に巡礼証明書が欲しいなら
せっかくの記念に、親子で巡礼証明書をもらいたい場合、最低100㎞地点はどのルートでもガリシア州内の道を歩く事になります。
先程、フランス人の道がおすすめといいましたが、ガリシア州を歩くのであればポルトガルの道もいいかと思います。
ポルトガルの道は、ここ数年非常に人気のあるルートです。
巡礼証明書の取得方法
まずはプチ巡礼体験からと思ったら
ここまで読んできて、1週間続けて歩くのはまだ早いかなとか、旅行とプチ巡礼体験を組み合わせたいなら、カミーノのポイントまで移動して歩くのだっていいと思います。
サンティアゴから出発する方法だってあります。
- 平坦な道の割合が多い。
- サンティアゴから歩いて行ける。
- 羊やヤギなどを見ながら歩ける。
- 1日の巡礼体験で証明書がもらえる。
- 帰りはバスもしくは列車で戻れる。
という巡礼区間がありますので、興味がある方は☟の記事を参考にして下さい。
まとめ
- 子供と一緒にある程度の距離を歩きたいなら最低6歳以上。
- 宿泊施設やサービスが整っているフランス人の道がおすすめ。
- 1日の巡礼距離は15㎞を超えないこと、初日は10㎞以下にして距離を延ばすのもひとつ。
- カミーノを歩く子供のモチベーションも上げる。
- 夏や連休中で巡礼者が多い時期は、事前に宿を手配しておくとよい。
- 旅行とプチ巡礼体験を組み合わせてみるのもよい。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。