初めての巡礼で何を持って行ったらいいのか分かりません。
出来るだけ重さは軽くと聞きますが、判断基準がありません。
絶対必要なものや現地で役立つものを教えて下さい。
という質問に本文で詳しくお答えします。
日本カミーノ友の会のサイトが紹介する必需品リストはご覧になりましたか?
アイテムは40を超えますが、1週間ほどの短期間の巡礼なら、リストの持ち物を半分以下まで減らすことができます。
本文を読めば、
- 巡礼期間に関わらず、最低限必要かつ現地で大活躍するアイテム
- ガリシア州内の道を歩く時にあると便利なアイテム
が分かります。
是非、参考にして下さい。
スペイン巡礼に最低限必要な物リスト
まずは、友の会で紹介するリストから選んだ最低限必要な物リストをご覧下さい。
品名 | 友の会コメント | |
---|---|---|
1 | 巡礼手帳 | 友の会のものを持っていくか、現地で求めるかは好みに応じて決める。 |
2 | リュック | 容量30~50リットルの体にあったもの |
3 | 靴 | 履き慣れたトレッキングタイプのもの。中敷きの予備もあると安心。 |
4 | 雨具 | レインスーツ&リュックカバーかポンチョを。防寒具としても使える。 |
5 | 帽子 | 熱射病帽子のため夏は必須。冬でも日差しは強い。 |
6 | 寝袋 | アルベルゲでは必須。夜は冷える。 |
7 | 防寒具 | 夏でも夜は冷えるので軽いフリースやダウンを一枚。 |
8 | 救急セット | 消毒薬と綿、マメの手当用の針と糸、テープ、痛み止め(筋肉)、バンドエイドなど。 |
9 | 枝 | 伸縮性のある衝撃吸収力の高いもの。安定した歩きができる。特に坂の上り下りをするときに重宝。2本だとリズム良く歩ける。 |
10 | サングラス | 日差しは強いので疲労防止のためにも役立つ。 |
11 | 日焼け止め | 水ぶくれになる人もよく見かける。 |
12 | サンダル | アルベルゲや町歩きの時に重宝する。 |
13 | ヘッドライト | あるいは懐中電灯。早朝は屋外、消灯後のアルベルゲで必須。LEDタイプがお勧め。 |
14 | マメ防止クリーム | 気になる人は事前に。現地ではワセリンを使う |
15 | 耳栓 | 他人のいびきに耐えられない人に。 |
16 | 靴下、下着類 | 毎日洗濯が原則だが、乾かないときの予備も含めて2組は必要。靴下は厚めのものが2枚履きでマメ防止、速乾性のもの(マイクロファイバー)が望ましい。 |
17 | 長袖シャツ | 夏でも日差し避けとして重宝するので1枚は必要。速乾性のものが望ましい。 |
18 | ズボン | 山登り用の軽くて速乾性のもの。ジッパーで長さを変えられるものがお勧め。 |
19 | 洗面セット | 歯磨き粉、歯ブラシ、石鹸、シャンプー、リンス、爪切りなど。耳掻きは現地にない。 |
20 | タオル | フェイスタオルと大判のスポーツタオル。速乾性のものが便利。 |
21 | ナイロン袋 | さまざまな場面で活躍。シャワー室で貴重品、服装入れに。レジ袋のようにガサガサ音がしないものを。 |
22 | 携帯電話と充電器 | |
23 | C型プラグ |
情報元: 日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会
ひと通りリストを確認されましたか?
次に、特に重要度が高いものや巡礼中に便利なアイテムについて具体的に説明していきます。
巡礼中に活躍するアイテムとアドバイス
靴
1日20㎞前後を歩くわけですから、自分の足に合った靴を選ぶことは非常に大事です。
足にフィットしない靴を履くと、靴の中で足がずれて歩きずらくなり、マメなどができます。
私の場合ですが、爪が何度かはがれたことがあります。
特に珍しいことでもないですが、できればそういう経験は避けたいですよね?
値段よりも自分の足に合っている靴を選んでください。
また、雨の中を何時間も歩くこともありますので、防水加工のものを選びましょう。
しかし、登山靴を選んでいる時に靴が重いなと感じる人がいるかもしれません。
以前、登山靴では山道を歩いている時はいいが、アスファルトの道では疲れるというコメントをもらったことがあります。
私はまだ試したことがないのですが…
という巡礼経験者からのアドバイスをもらったことがありますので、登山靴と山岳トレイル用の靴で両方試してみてはいかがでしょうか?
新しい靴を買ったら
巡礼前に必ず靴を履いてトレーニングしてください。
カミーノでやってはいけない間違いのひとつは、新しい靴で歩くことです。
登山用靴下
靴と同じくらい靴下も重要ですので、登山用の靴下をご用意ください。
足の手当用品
巡礼を完歩できるかどうかはあなたの足次第。
足のお手入れをおそろかにしてはいけません!!
私が初めて巡礼をした時、初日の夜にブラジル人の友達が自分の国から持ってきた馬用のクリームを塗ってくれました。
と思ったのですが、このおかげでマメをつくることはありませんでした。
何度も言いますが、足の健康あってのカミーノです。
1日の終わりにワセリンなどのクリームを塗って足を労わりましょう!
バンドエイドなどの手当セットも必需品ですが、小さい爪切りもあるといいですね。
現地で爪切りを買うにしても安いのはあまり品質がよくありませんし、コロナウイルスで人にものを借りたりということが難しくなってきています。
使う必要がなくても重くないですし、必要な時は宿泊先でじっくり手当ができるので用意しておきましょう。
巡礼用のスティック
登山経験があるスペイン人から、スティックを使って歩くと足への負担が軽くなると教えてもらいました。
どんなスティックを選ぶかは個人の好みですが、大事なポイントはスティックを使う時の腕の角度。
腕の角度が90度になる高さに調整して下さい。
と言う方もいます。
私の個人的な体験ですが、2020年1月と7月、サンティアゴからフィステーラまでの道を2日間ずつ歩きました。
1月はスティックなし、7月はスティック持参で巡礼しました。
1月は初日のゴール地点近くから膝やふくらはぎに痛みを感じ、2日目も足を引きずりながらの巡礼でした。
一方、7月の巡礼では、初日の巡礼を終えた夕方ごろから両腕に痛みを感じました。
電話で夫に腕の痛みを伝えると、次のような返事が。
それはいいことだよ。スティックを使ったことで足への負担が分散されてるってことだ。
確かに、1月は初日の宿で足を引きづっていたのに、今回は足の痛みはありませんでした。
腕の痛みは、部屋の浴槽でゆっくり浸かったのが良かったのか、2日目の朝には消えていました。
この経験の後から、いつもスティックを持参しています。
速乾性のタオル
出典: https://www.decathlon.es
タオルに限らず靴下や下着にも言えますが、大事なポイントは速乾性のもの。
と、スペイン人の友達が巡礼前に筒に入ったマイクロファイバーのタオルをプレゼントしてくれました。
すぐ乾いて筒にいれると、リュックの中でかさばらず本当に重宝しました。
ビーチサンダル
- 巡礼宿の中で疲れた足を開放してあげる。
- 巡礼宿のシャワー室にそのまま入れる。
- 巡礼後、村の散歩など巡礼靴の代わりに履く。
と、とにかく巡礼で大活躍するアイテムです。
普通のビーチサンダルで十分ですので必ず持っていきましょう。
耳栓
他の巡礼者と一緒になる巡礼宿では、本当にいびきのうるさい人がいます。
ちゃんと寝ないと次の日の巡礼にも影響するので、耳栓をしてぐっすり眠りましょう。
ジップロック
ナイロン袋というよりもサイズの異なるジップロックがいいです。
- 汚れた下着を入れる。
- 貴重品を入れてシャワー室まで持ち込める。
- スーパーや市場で買った果物などを入れる。
と、幅広く対応できます。
日よけ対策アイテム
全く日陰のない道を延々と歩いたりますので、帽子は絶対必要です。
雨晴兼用タイプにするとさらにいいでしょう。
現地でも購入できますが、日焼け止めクリームも日本から持って行きましょう。
薬
生活リズムや食事が異なる国で巡礼するわけですから、日々自分の体と対話していくことが大事です。
- 昼夜での気温の変化が激しかった。
- 自分が想像したよりも雨が多くて寒い日が続いた。
- 現地での食事が合わなくて具合が悪くなった。
という状況はよく起こります。
現地の薬局で説明をするのは大変ですよね。
胃薬や風邪薬など日本で自分が飲みなれているものを持って行きましょう。
ヘッドライト
イベリア半島の西端にあるガリシアは日の出(日の入り)時間が遅いのです。
半島の東にあるバルセロナと比べても40~50分の差があります。
多くの巡礼者が歩く期間の日の出時間は下記の通りです。
- 5月下旬~7月中旬: 7:00前後
- 8月下旬~9月中旬: 8:00
- 9月下旬~: 8:30
参考: MeteoGalicia
近年、10月末まで途切れなく巡礼者がサンティアゴに到着します。
冬時間への移行前は、朝の9時近くまでと日の出の時間はさらに遅くなりますので、朝早く出発する時、ヘッドライトがあると助かりますよ。
歩く時期が夏時間と冬時間の変更と重なる場合もありますので、☟の記事もどうぞ。
軽いフリース
ガリシアでは、日中に太陽が出て暖かくなっても、早朝や夕方に冷え込みます。
春や秋に巡礼する場合でも、軽いフリースなど用意すると良いでしょう。
南京虫対策は必要!?
現地の巡礼宿を利用する際、注意して欲しいのが南京虫です。
寝袋は夜の寒さ対策もありますが、宿のベッドに直接触れないためにも必要です。
2020年1月、ネグレイラの公営アルベルゲで南京虫が出たので、消毒のために一時期アルベルゲを閉めていたと聞きました。
南京虫にやられる人は実際に多いので、対策のアイデアをひとつ紹介します。
カミーノの時も、インドでイベントやった時も、みんなダニとか南京虫にやられてるのになぜ平気なんですかと度々聞かれますが。
この10年以上、バックパックや寝袋を使わない時に「ネオパラエース」を中に突っ込んでいて、以来、悪い虫とは無縁。使用時にあの匂いが気にならなければ。オススメ。
— noir@festina lente (@Mahaa_kaal) 6 de marzo de 2019
私はまだ経験していませんが、もし南京虫にやられたら次のクリームがお役に立つかも。
巡礼中にナンキンムシに刺された人と一緒に薬局に行ってもらったクリーム。2日目に大分ひいていたので、効果あるようです。
必要な時は、この写真を見せて買うといいかもです。
新しい巡礼宿だったから大丈夫かなとその日だけ毛布を使ったのが原因かもと本人は言ってました。 pic.twitter.com/nVkVA9YNty
— オトラスペイン (@otra_spain) 15 de octubre de 2018
まとめ
- スペイン巡礼の荷物はできるだけ軽くした方が良い。
- 足にあった靴、登山用靴下、ワセリンなど足グッズは絶対に必要。
- 巡礼宿で休む時に役立つビーチサンダルや耳栓は役に立つ。
- ジップロックの袋は服を入れたり、シャワーを浴びる時の貴重品入れに。
- 早朝から歩く時にヘッドライトは役立つ。
- コロナが終息するまでは、マスク・消毒用ジェルなども持参。
- 巡礼宿で南京虫の被害に合う可能性があるので事前対策をすると良い。
サンティアゴ巡礼ルート情報
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