「初めての巡礼、何を持っていけばいい?」 「トコジラミ(南京虫)が怖いけど、どうすれば防げる?」 「体力に自信がないから、とにかく荷物を軽くしたい!」
そんな悩みを持つあなたへ。 巡礼のガイドもする私が、「本当に使える必需品」と「実は要らないもの」を徹底的に仕分けしました。
特に、2026年の巡礼で絶対に無視できないのが「トコジラミ対策」です。 被害に遭わないための最新グッズや、もしもの時の対処法まで、プロの視点で解説します。
【基本】まずはここから!絶対に必要な「三種の神器」
「ここさえ間違えなければ完歩できる」という最重要アイテムが3つあります。
① 靴(ルートに合わせて選ぶ!)
「巡礼=登山靴」と思い込んでいませんか? 実は、歩くルートによっては、重い登山靴が逆効果になることもあります。
- サリア発(ラスト100km)やポルトガルの道:
- 道が整備されており、舗装路も多いため、底が硬くて重い登山靴だと逆に疲れてしまいます。
- また、慣れないミドルカットの靴で足首が擦れて痛くなり、現地でスニーカーに買い替える人もいます。
- この区間なら、軽くてクッション性のある「トレイルランニングシューズ」がおすすめです。
- 山越えがあるルート(ピレネー越えなど):
- フランス人の道の初日(サン・ジャン・ピエ・ド・ポー)や、アップダウンの激しい「北の道」などを歩く場合は、足首をしっかり保護する「登山靴」が安心でしょう。
【鉄則】「新品で来ないで!」 どの靴を選ぶにしても、必ず日本で1ヶ月以上履き慣らしてきてください。 足に馴染んでいない新品の靴で1日20km歩くのは、「拷問器具」を付けて歩くのと同じです。
② 靴下(ブランドより「素材と厚み」!)
マメができる最大の原因は、靴ではなく「靴下の蒸れ」と「摩擦」です。 3足1000円の薄い綿ソックスは絶対にやめてください。汗で濡れて皮がふやけ、すぐにマメになります。
おすすめは、「登山用の厚手ソックス」です。
- 高価なブランドじゃなくてもOK!
- 私はデカトロン(Decathlon)やワークマンの登山用厚手ソックスを愛用しています。
- 1足1,000円〜2,000円程度でも、しっかりした厚みとクッション性があれば十分足を保護してくれます。
- 大事なのは「値段」ではなく「厚み(クッション)」です。
③ バックパック(容量は「小さめ」が正義)
重量: 中身込みで**「体重の10%(5〜7kg)」**が理想です。
目安: 30〜40リットル。これ以上大きいと、無駄なものを入れて重くなります。
【2026年緊急対策】トコジラミ(南京虫)から身を守る!

最近、世界中で話題のトコジラミ。
巡礼宿(アルベルゲ)もホテルも例外ではありません。 刺されると強烈な痒みが最低1週間続き、巡礼どころではなくなります。
実は、私自身も過去にトコジラミの被害に遭った経験があります。 あの強烈な痒みと、「また刺されるかも」という精神的なストレスから、寝る前にベッドを必ずチェックします。
だからこそ断言します。 「ここだけは、お金をかけてでも対策すべき」です。
① 私が「絶対買う」と決めている防虫シーツ
対策として最も有効なのが、「インセクトシールド(虫除け加工)」が施されたシーツです。 私が次のシーズンに向けて導入を決めているのが、「コクーン(Cocoon)」のインセクトシールド・サファリです。
- 菊の成分を配合: 繊維に虫が嫌がる成分が練り込まれており、トコジラミやダニを寄せ付けません。
- 物理結界: 寝袋の中にこれを一枚敷いて、その中で寝れば「結界」になります。
価格は1万円前後と安くはありません。 しかし、刺された後の病院代、薬代、そして何より「痒みで旅が台無しになるリスク」を考えれば、決して高い買い物ではありません。 安物買いの銭失いにならないよう、ここにはしっかり予算を使いましょう。
② 荷物を守る「大きなゴミ袋」
宿に着いたら、ザックをそのままベッドや床に置くのは厳禁です。そこから虫が這い上がってきます。
45リットル〜70リットルの「厚手のゴミ袋」にザックごと入れて、口を縛って密封しましょう。 日本から数枚持っていくのが一番安上がりで確実な予防策です。
③ もし刺されたら?
対処: 全ての衣類・寝袋をコインランドリーの「高温乾燥機(60度以上)」に30分以上かける。これで虫も卵も死滅します。
薬: 現地薬局で「Fenistil(フェニスティル)」というクリームが効きます。
ガイド直伝!「1グラムでも軽くする」ための工夫

① 持っていくと意外な便利グッズ」
- S字フック: アルベルゲの共同シャワー室で着替えやポーチを吊るすのに必須。
- ジップロック: 衣類の圧縮、食料保存、濡れた物の隔離など、何枚あっても困りません。
② 正直、「要らない」かもしれないもの
- 過剰な着替え:
- 服は「着ている1セット」+「予備1セット」で十分。毎日洗濯しましょう。
- ガイドブック(紙):
- 今はアプリ(Buen Caminoなど)があります。重い本はいらないと言いたいところですが、あることで気持ちが安心するなら持っていきましょう。
- 日本食(大量):
- 醤油や味噌汁は少しでOK。現地のスーパーにも意外と売っています。
➂ 超軽量&速乾タオル
長期の巡礼でアルベルゲを利用する場合は、家のタオルは重いし、乾きにくくて生乾き臭がします。 アウトドアブランドの「超吸水・速乾タオル」を1枚持っていきましょう。
おすすめは「Sea to Summit(シートゥサミット)」のドライライトタオル。 フェイスタオルサイズでも全身拭けますし、リュックにぶら下げて歩けば1時間で乾きます。
「あれもこれも」と詰め込むと、膝を壊します。
現地調達 vs 日本から持参(円安対策)
物価高の今、現地で買うと高くつくものもあります。
| アイテム | おすすめの調達場所 | 理由 |
| 常備薬・胃薬 | 日本 | 飲み慣れたものが安心。言葉の壁もない。 |
| 機能性インナー | 日本 | ワークマンやユニクロの品質は世界一。 |
| 日焼け止め | 日本 | 欧米のはベタつくことが多い。 |
| シャンプー・石鹸 | 現地 | 重いので現地スーパーで小サイズを買う。 |
| マメ防止クリーム | 現地 | 薬局のワセリンや専用クリームが優秀。 |
女性ならではの持ち物アドバイス
- 生理用品: スペインのものでも問題ないですが、使い慣れた日本のものが安心なら圧縮して持参を。
- ブラトップ: ワイヤー入りブラより、乾きやすくて楽なスポーツブラやブラトップがおすすめ。
- オールインワンジェル: スキンケアはこれ一本で済ませて軽量化!
まとめ:荷物の軽さは「心の余裕」に繋がる
「もしものため」と荷物を増やすことは、逆に「歩く楽しさ」を奪う原因になります。
不安な気持ちを荷物に詰め込むのではなく、「足りなければ現地でなんとかなる」という気持ちを持ちましょう。
もし、持ち物はもちろん自分の巡礼を歩くための計画からひとりでも巡礼路の歴史を感じながら歩ける巡礼遠隔ガイドなどトータルサポートに興味がある方は、近日公開する巡礼サポートをお楽しみにお待ちください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。