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巡礼の体験談と学び

冬のカミーノ・デ・フィステーラ前半|サンティアゴからオルベイロアまでの道

2020年1月14日

冬のカミーノ・デ・フィステーラ|サンティアゴからオルベイロアへの巡礼路
Itsuko Horiサンティアゴ在住ガリシア州公認ガイドプロフィール画像

いつこ

多くの巡礼者が目指すゴール、サンティアゴ・デ・コンポステラ在住。スペインガリシア州公認ガイド。観光学修士(Master)としての知識と現地在住者ならではの視点を活かし、ガイドブックには載らない「本当のガリシア」を発信中。 年間100名以上の日本人巡礼者を聖地へご案内しています。

「フィステーラの道を冬に歩けるの?」

答えはYES。ただし、知っておくべきことがあります。

この記事では、実際に冬のフィステーラの道を歩いた体験をもとに、2026年最新の情報を加えながら、サンティアゴからオルベイロアまでの前半行程を詳しく解説します。

バルの営業状況、アルベルゲ事情、荷物移送サービスの対応期間まで、現地ガイドだからこそわかる情報をお届けします。

サンティアゴ~フィステーラへの道の行程は?

フィステーラへの道の推奨行程(徒歩)

  • 1日目: サンティアゴ~ネグレイラ 距離: 21㎞
  • 2日目: ネグレイラ~オルベイロア 距離: 34km
  • 3日目: オルベイロア~コルクビオン 距離: 21km
  • 4日目: コルクビオン~フィステーラ 距離: 14km

ネットにある複数の巡礼サイトから確認できますが、私はガリシア州政府発行のパンフレットを参考にしました。

サンティアゴ~オルベイロア行程の特徴は?

歩く人の年齢や体力によるので絶対ではないですが、1日の徒歩平均距離は20~25㎞と言われます。

  • サンティアゴ~ネグレイラ 距離: 21㎞
  • ネグレイラ~オルベイロア 距離: 34km

初日の21㎞は最適な距離じゃない?30㎞以上歩く2日目の方が心配かなと、思う人がいるかもしれませんが…

巡礼関連のサイトの中で、サンティアゴ~ネグレイラ間の方が難易度が高いと記す所もあります。

ここで、標高グラフを見て下さい。

サンティアゴ~オルベイロア間の標高図

フィステーラへの道の標高グラフ
(上がサンティアゴ~ネグレイラ、下がネグレイラ~オルベイロアの標高図)

巡礼の季節に関係なく、1日目の行程のポイントは‥‥

Aguapesada~Alto do Mar de Ovellasの上り坂

2.5㎞以上の傾斜のキツイ坂。途中に敷石の区間もあり、足腰に来ます。

一方、2日目の行程で初日ほどのキツイ坂はないですが…

全体的に登りが多く、距離が長い。

4日の短いルートとはいえ、前半2日間の行程は想像以上に大変でした。

フランス人の道など他のルートから何日もかけてサンティアゴへ歩いて継続する方は、

体が歩くことに慣れてきているので、私とは感じ方が違うかもしれませんが…

事前トレーニングをせずに、サンティアゴから出発する場合はかなりきつく感じるはずです。

正直言いますと、これは私の事なんですね…。

2日のカミーノで筋肉痛がひどくて数日間大変でした。(*ノωノ)

私のようにならないよう、是非日頃からトレーニングをして下さい!

巡礼の荷物に関する記事で詳しく紹介していますので、合わせてお読み下さい。

次に、冬の巡礼でまず私が気になった点と1月にフィステーラへの道を歩くと実際どうなのかを詳しく書いていきます。

冬の巡礼で1日に歩ける時間帯は?

冬は日が短いから、実際に巡礼で歩ける時間は?夕方に暗くなって歩くつもりはないけど、朝早い出発でやっぱりライトは必要かも。

と、一応ライトを持って行きましたが…

午前8時30分過ぎ、特に9時~午後18時30分の時間帯ならライトは必要ありませんでした。

具体例として、冬のサンティアゴの空の様子を紹介します。

step
1
AM7:00

2020年1月11日サンティアゴ朝7時の風景
暗すぎる…。

写真を撮った後に、ベッドに戻ってひと眠り…。

step
2
AM8:00

2020年1月11日サンティアゴ午前8時

朝食中にほんの少し明るくなってきましたが、この時の外の気温は5℃。

2020年1月11日8時20分サンティアゴ
8時20分のサンペドロ通り。

街灯がついたサン・ペドロ通りや旧市街は、特別な雰囲気があって私は歩いていて楽しかったです。

step
3
AM8:30~A9:00

冬の朝の大聖堂
朝8時30分のオブラドイロ広場を出発
2020年1月11日サンティアゴ風景

AM8:45になると、もうかなり明るくなりますし、この10分後に街灯は消えました。

翌日のネグレイラ出発時刻は9時頃で、ライトは必要なかったですが、

34㎞歩くために、自分はもっと早く出発したいと考えるなら、ライトを持参した方がいいでしょう。

自分が歩く時の日の出・日の入り時間は?

Negreiraなど村の名前を記入し、日の出・日の入り時間等を確認できるサイトはあります。

サンティアゴ~ネグレイラまでの道を詳しく!

オブラドイロ広場~最初のモホンを見つけるまで

簡単な流れ

  • パラドール前の坂道を下る。
  • オルタス通り(Rua do Hortas)を真っすぐ進む。
  • ガレラス通り(Rua de Galeras)を渡る。
  • ポサ・ド・バル(Poza do Bar)を進む。

上記の流れで、私が見つけたのは道路上に書かれた黄色い矢印が1つ。

Poza do Barでは、近くの小学校までの通学路を示した紫色の足跡のマークがあるのでそれを進んで下さい。

とにかく道なりにまっすぐ進んで、最初のモホンが出てきたらもう安心です。

  • ペンキで書かれた矢印
  • モホン
  • 看板タイプの矢印

と、親切すぎるぐらいにちゃんと道案内してくれます。

この道で見られる黄色い矢印のタイプ

サンティアゴ巡礼の黄色い矢印

この道を歩く時、矢印の下にSCと書いたものを見ることが出来ます。

SCはサンティアゴ・デ・コンポステーラを意味し、

フィステーラからサンティアゴを目指して歩いている巡礼者を導いています。

期待以上の景色の良さ!

フィステーラの道から見える早朝の大聖堂
写真じゃ伝わりにくいですが、ここから見える大聖堂もなかなかよいです。

サンティアゴの中心地からそんなに離れるわけではないのですが、最初のモホンを過ぎてから

緑が多い道になり、想像していたよりも歩いている間の満足度は高かったです。

道のすぐ横で凍結した葉っぱの畑の景色が見れるのは冬の巡礼ならではですね。

朝は寒くて耳が痛かったので、人によっては耳当てがあるといいかもしれません。

Alto do Ventoでコーヒー休憩

巡礼シーズン中はもしかしたら状況が変わるかもしれませんが、

1月に歩いてこの行程で見つけたバルは、Alto do Vento(アルト・ド・ベント)にある同名のバルと

他に2つだったと記憶しています。

  • トイレ休憩
  • コーヒーを飲んで体を温める
  • (事前に用意していない場合)道中で食べるチョコレートなどを買う

のために、営業しているバルがあれば利用するとよいでしょう。

Alto de Mar de Ovellasまでの登り坂~Ponte Maceira

Alto do Ventoのバルを出て、下り坂を進みもう少し先を行くと

先ほど伝えた初日の難所であるAlto do Mar de Ovellasまでの登り坂が始まります。

坂の特徴

  • Alto do Mar de Ovellasまで2.5㎞以上ある登り坂の傾斜はきつい。
  • 坂の傾斜や一部敷石の区間もあり、足に負担がかかる。

この坂に挑む前に県道(CP-0204)を渡るのですが、県道の左側にバルが一軒あります。

坂がここからとは知らず、トイレ休憩と水のボトルを買うのにたまたま入ったのですが、入っておいて良かったです。

この後、5㎞以上先のPonte Maceiraまでバルはありませんので利用するといいでしょう。

Alto de Mar de Ovellasまでの坂を登ったら、ポンテマセイラまでは下りです。

ポンテマセイラは、タンブレ川、その上にかかる橋と周辺の家が一体となった風景が素敵な村です。

スペインで最も美しい村のひとつに選ばれています。

写真撮影、川の近くにあるバルで休憩、周りを散策するといいでしょう。

Ponte Maceira~Negreiraまで

川の横を通る平坦な道を通ります。

A Chancela(ア・チャンセラ)という場所に着くまでに最後の上り坂がありますが、

短い距離でこの坂を超えて下ると1日目の目的地であるNegreira(ネグレイラ)に到着です。

冬に利用できるアルベルゲは?

ガリシア州が運営する公営アルベルゲは1年中営業しています。

私が歩いた当初、アルベルゲにトコジラミが出ました。

南京虫に刺されるのも嫌ですが、自分の家に連れて来たしまったら大変なので私営アルベルゲにしました。

ネグレイラ~オルベイロアの道

ネグレイラからのフィステーラの道代替ルート

ネグレイラのパソの門をくぐって坂を降りてすぐに下のような看板があります。

降りて来た坂の道を真っすぐ登っていくオフィシャルルートに対して、川の横を通る景観のよい代替ルートがあります。

距離はオフィシャルよりも少し長くなりますが、気持ちの良い森の道を歩いて行きます。

途中で分岐ポイントで黄色い矢印があるので、迷うことはありません。

ネグレイラ~オルベイロアまでの34㎞の行程中に、私営のアルベルゲやバルはありますが…

道を歩きながら場所が確認できた私営アルベルゲは全部閉まっていました。

公営アルベルゲは、目的地のオルベイロアのみ。

飲食店だから日曜日でもいくつか入れるだろうと期待したバルも営業していたのは、全行程で1軒のみ。

運動不足でカミーノすることに無理があるのを自覚していたので、

20㎞地点のAs Maroñas(アス・マロ―ニャス)の付近のバルで夫の迎えを待つ予定でした。

しかし…As Maroñasで開いているバルはなし。

外で動かずに1時間近く待って体が冷えてしまうより、この先にあるバルまで歩いた方がいいよ。

仲間の1人のアドバイスに従って再び歩き始めたら、結局オルベイロアまで歩くことに。

『(歩き終わったら)メンシアワイン!チュラスコ!』と仲間と励まし合いましたが、

歩いている間にスーパーも見なかったので、特に冬の巡礼オフシーズン時は、

ネグレイラのスーパーで水やドライフルーツ、チョコレートなどエネルギー源になるものを調達するといいでしょう。

フィステーラの道で検討したい別行程とは?

ピコタ村方向を指す緑の矢印

2日目の行程数を縮める

ネグレイラから24.4㎞地点にあるVilar de Castro(ビラール・デ・カストロ)で上記の緑の矢印を発見しました。

宿泊施設などのサービスを利用できるPicota(ピコタという村)がある方向を案内しています。

私たちはオルベイロアへ向かったので、詳しいことは分かりませんが、

ピコタまで行くと28㎞で2日目の行程を終えることが出来ます。

ア・ペナで初日の行程を終了する

ネグレイラ~オルベイロアの行程は、私にとってフィステーラの道で最も長く辛い行程でした。

  • 公営アルベルゲがある
  • 宿泊施設や飲食店など、巡礼者のニーズを満たした町

などを考慮して推奨されている行程ですが…

ネグレイラを通過してサンティアゴから30㎞地点にあるア・ぺナ(A Pena)まで進み、

2日目の行程を23㎞ほどに距離を縮める方法もあります。

冬のフィステーラの道|荷物移送サービスについて

スペイン郵便局コレオスの荷物移送サービス(Paq Mochila)は、フィステーラ・ムシアの道では3月16日〜10月31日のみ対応しています。

冬に歩く場合は利用できないので、必要な荷物はすべて自分で持って歩くことになります。

荷物を極力減らすか、事前にサンティアゴの宿に荷物を預けてから出発するのが現実的です。

まとめ

  • サンティアゴからフィステーラの道、冬は巡礼者は減るが巡礼は出来る。
  • 冬の間私営アルベルゲのほとんどは休業するが、公営は1年中空いている。
  • 夏と比べると日が短くなるので、日の出・日の入り時間は✅するとよい。
  • オブラドイロ広場を出て矢印が少なくて迷う場合もあるが、基本真っすぐ進むだけ。
  • 最初のモホンから標識はかなり丁寧。
  • 路沿いの景色はいいが、バルなどが少ないので空いていたら積極的に利用するとよい。
  • 1日目の行程は距離は短いが、難易度は高いので注意。
  • 2日目の行程は上り下りはあるが、特別に急な坂があるわけではないが距離が長いのでキツイ。
  • 2日目を30㎞以内にする行程も作ることが可能。
  • 冬(11月〜3月15日)はコレオスの荷物移送サービス(Paq Mochila)は利用不可。

フィステーラの道・後編!

最後まで読んで頂きありがとうございました。

サンティアゴには、ガイドブックに載っていない話がある。

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堀いつこ

ガリシア州公認ガイド:堀 いつこ

Santiago de Compostela 在住

観光学修士(Master)としての専門知識と、現地在住者ならではの視点を掛け合わせ、ガイドブックには載らない「本当のガリシア」をお届けしています。年間100名以上の日本人巡礼者をご案内する経験から、現地の最新事情に基づいた旅のプランニングをサポートします。

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