ガリシアのムシアに、全室オーシャンビューというパラドールがあります。
カミーノ・デ・フィステーラやムシアの道を歩いた巡礼者なら名前を聞いたことがあるはず。
2020年にオープンして以来、予約が取りにくい人気ホテルとして知られています。
この記事では、パラドールの特徴と料金、そしてなぜこの場所にパラドールが建設されたのか、その背景にある忘れられない事件についてお伝えします。
ムシアのパラドールの特徴
パラドールは斜面に沿って複数のレベルで展開し、海への眺望を最大限に活かした造りになっています。
サンティアゴのパラドールで長年ディレクターを務めた方が、自分の地元であるムシアのパラドールのディレクターに就任。
ご本人に直接パラドール内を案内していただく機会があったのですが…
- パラドールの全63室から海の景色を楽しめます。
- 朝食時もレストランから海の景色を楽しめます。
- スパは、外にあるプールの横にあり、ここからももちろん海の眺めを!
- パラドールから直接歩いてビーチへアクセスできる!
と、今すぐにでも宿泊したくなりました。
とはいえ、歴史的な建物をホテルにしているのがパラドールの魅力と、近代的な建物のパラドールは別にという方もいるかもしれません。
しかし、このパラドールは周りの自然に溶け込んだラグジュアリーかつ癒しの空間を提供できる点が大きな魅力!
ムシアがあるコスタ・ダ・モルテという地方の文化や歴史を物語る古い白黒の地図の写真が近代的だけどシンプルなデザインの建物に合っていてセンスの良さを感じます。
私が話を聞いた時、平均滞在数が10日というのでびっくりしました。
料金と予約
料金は時期や予約タイミングによって大きく変わりますが、ダブルルームは1泊115€前後からが目安です。
人気が高く予約が埋まりやすいため、早めの予約が必須です。
予約はパラドール公式サイトから直接できます。巡礼証明書(コンポステーラ)をお持ちの方は巡礼者割引が適用される場合があります。
アクセス
サンティアゴ・デ・コンポステーラから車で約1時間15分。
ロウリード海岸(Praia de Lourido)のそばに位置しています。
ムシアの町から少し離れた場所にあるため、移動には自家用車またはタクシーが必要です。
パラドールを拠点にフィステーラ岬、ビジャン灯台、エサロの滝などを周遊する旅程がおすすめです。
なぜこの場所にパラドールが?建設秘話
このパラドールが建設された背景には、スペイン史上最悪の原油流出事故があります。
プレスティージ号事件(2002年)
2002年11月、バハマ籍のタンカー「プレスティージ号」が約7万7千トンの重油を積んでガリシア沖を航行中に破断・沈没。
ガリシアの海岸線を中心に甚大な環境被害をもたらしました。
重油で黒く染まった海の清掃に、スペイン各地からボランティアが集まりました。
当時サンティアゴ大学で一緒に学んでいたガリシア人のクラスメートが、こんなことを言っていたのを今でも覚えています。
私が住んでいる所は、事件が起こった場所よりも少し離れているんだけど、当時、近くのビーチへ行ったら黒い重油がそこまで来ていたの。その後、テレビでラホイが全く問題ないっていうのを聞いて、この人の言葉は今後一切信用しないって思った。
政府の対応にデモが起こり、当時の首相アスナール氏は最も被害を受けたこの地域に国営パラドールを建設すると約束。

しかし実際に動き出すまでに時間がかかり、2002年の発表から2020年のオープンまで約18年を要しました。
さいごに
- 全63室すべてからオーシャンビューが楽しめる唯一無二のパラドール
- 2020年オープン以来、人気が高く予約が取りにくい 料金は1泊115€前後〜(時期により変動)
- サンティアゴから車で約1時間15分、移動は車またはタクシーが必要
- 2002年のプレスティージ号原油流出事故がパラドール建設のきっかけ
最後まで読んで頂きありがとうございました。
