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【2026年版】スペインのセマナサンタ(聖週間)とは?日程・見どころ・おすすめ都市・旅行の注意点を現地ガイドが解説

2024年6月10日

セマナサンタの宗教行列セマナサンタの日程のアイキャッチ画像
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いつこ

多くの巡礼者が目指すゴール、サンティアゴ・デ・コンポステラ在住。スペインガリシア州公認ガイド。観光学修士(Master)としての知識と現地在住者ならではの視点を活かし、ガイドブックには載らない「本当のガリシア」を発信中。 年間100名以上の日本人巡礼者を聖地へご案内しています。

2026年のイースター・セマナサンタ(聖週間)にスペイン旅行を考えている方へ。

スペインでは毎年、イースター(復活祭)とその前の1週間「セマナサンタ(聖週間)」が大切な行事として祝われます。しかし日程は毎年変わるため、現地の人でも「今年はいつだった?」となることがよくあります。

この記事では、スペイン在住ガイドである私が、2026年の公式日程・見どころ・注意点・おすすめ都市などをわかりやすくまとめました。

まずはセマナサンタの全体像をつかみ、その後にプロセシオン(宗教行列)の詳しい意味や、セビリアとマラガの違いを知りたい方は、以下の特化記事もあわせてどうぞ。

この記事を読めば、セマナサンタの魅力や旅行計画のポイントが一目でわかります。ぜひ旅の参考にしてください。


1. セマナサンタ(聖週間)とは?

イースター(復活祭)との違い

イースター(復活祭)は、イエス・キリストの復活を祝う日です。一方セマナサンタは、その1週間前から始まり、

  • キリストのエルサレム入場
  • 最後の晩餐
  • 受難
  • 復活

までの流れを街中で再現する、スペインの重要な宗教週間です。

なぜ日程が毎年変わるの?

イースターの日付が「春分後、最初の満月の次の日曜日」と決まっているため、毎年3月〜4月で変動します。

スペインで重要視される理由

スペインでは一年で最初の大型連休になり、多くの人が国内外へ旅行します。宗教行事としてだけではなく、春の休暇としても非常に大きなイベントです。


2. 【2026年】セマナサンタの日程はいつ?

2026年のセマナサンタ(聖週間)は、3月29日(日)〜4月5日(日)です。

日付名称
3月29日(日)枝の主日(Domingo de Ramos)
4月2日(木)聖木曜日(Jueves Santo)
4月3日(金)聖金曜日(Viernes Santo)※全国祝日
4月4日(土)聖土曜日(Sábado Santo)
4月5日(日)復活祭(Domingo de Pascua)

自治州による違い

スペインでは、

  • 聖木曜日:多くの自治州で祝日
  • 復活祭翌日の月曜日:カタルーニャ州・バレンシア州などで祝日

と地域によって祝日の扱いが異なります。

スペイン全体の祝日カレンダーは、以下の記事で詳しく解説しています。

3. セマナサンタで何が行われる?|プロセシオンをわかりやすく解説

セマナサンタの覆面姿のナサレノ(Nazareno)

プロセシオン(宗教行列)とは?

セマナサンタ最大の見どころは、街中をゆっくりと進むプロセシオン(宗教行列)です。一般的には、

  • キリスト像・マリア像を乗せた山車(パソ)
  • 覆面姿のナサレノ
  • 太鼓・トランペットの楽団

が練り歩きます。

ナサレノ(覆面の人々)の意味

白い尖った頭巾は、贖罪や祈りを象徴します。(アメリカのKKKとは全く関係ありません。)

山車(パソ)を担ぐコスティレーロ

数十人の男性が大きな山車を担ぎ、ゆっくりと進む姿は圧巻です。

サエタ(祈りの歌)とは?

マラガなどで見られる、山車の前で捧げられる独特の歌。私も初めて聞いた時は鳥肌が立つほどの感動がありました。

初心者が知っておくべきマナー

  • 行列の前を横切らない
  • フラッシュ撮影は禁止
  • 山車が通る際は静かに
  • 荷物は前に抱える(混雑時のスリ対策)

プロセシオンの構造や山車の種類、セビリアとマラガの違いをもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。


4. 【都市別】スペインのセマナサンタはここが違う!

① セビリア|世界最大のプロセシオン

  • 山車の豪華さが桁違い
  • 観客が非常に多い → 早めの場所取り必須
  • 屋台・夜通しの行列など、祭りの熱気はスペイン随一

② マラガ|軍隊参加・サエタが名物

軽装で山車を担ぐ男性たちは必見。軍隊が像を担ぐプロセシオンも印象的です。

③ バリャドリッド|静寂と荘厳さを重視

華やかなアンダルシアとは対照的で、“芸術としてのプロセシオン”が楽しめます。

④ サモラ|スペイン最古とも言われる伝統

700年以上の歴史を持ち、スペインで最も古いセマナサンタのひとつです。

⑤ レオン|カステジャーナ文化が濃い

荘厳な音楽と宗教色の濃い行列が特徴。ガリシアからもアクセスしやすい都市です。

⑥ ガリシア州(サンティアゴ含む)

アンダルシアほど派手ではありませんが、地元の信仰がよく伝わる落ち着いた雰囲気です。サンティアゴ・デ・コンポステーラの街歩きや大聖堂観光については、こちらの記事で詳しく紹介しています。


5. 初めてのセマナサンタ旅行におすすめの都市

  • 定番:セビリア(圧倒的スケール)
  • 雰囲気重視:マラガ(音楽と熱気)
  • 混雑が苦手:バリャドリッド・レオン
  • 巡礼と組み合わせ:サンティアゴ

6. セマナサンタ時期の旅行で注意すること

宿は早めに!

特にセビリア・マラガは数か月前から満室になります。セマナサンタに限らず、スペイン旅行全体で気をつけたいポイントは、こちらの記事でもまとめています。

鉄道・バスの予約も必須

AVLO・AVE・Alsaなどの長距離移動手段は、セマナサンタの時期は特に早めに埋まります。Renfeの予約方法やエラー対策については、次の記事が参考になります。

旧市街は交通規制あり

行列ルートにより、バスの運行や車両進入が変わります。旧市街近くのホテルを予約している場合は、事前にアクセス方法を確認しておきましょう。

お店・市場が閉まる日

聖木曜日・聖金曜日は、地方ではお店が閉まることが多いです。市場やスーパーの営業時間は、入口付近の掲示をチェックしておくと安心です。

雨の場合は?

雨天時はプロセシオンが中止・短縮されます。天気予報のチェックは必須です。


7. 2026年の気温・気候と服装のポイント

  • 3月末〜4月:朝晩は冷えるが日中は過ごしやすい
  • 雨が降る可能性があるので折りたたみ傘必須
  • 夜の行列を見る場合は防寒着が必要

特にバルセロナやマドリードなど人気都市の3月の気温については、次の記事にデータ付きでまとめています。

また、夜のプロセシオンを見る場合は、日没時間も旅程づくりの参考になります。


8. 現地ガイドとしての体験談

学生時代にセビリアとマラガのプロセシオンを見た時、最初は何をしているのか理解できませんでしたが、太鼓とトランペットの音、サエタの歌声、山車が街を進む様子に圧倒され感動した瞬間を今でも覚えています。

また、ガリシアやレオンのセマナサンタはアンダルシアとは違い、より静かで宗教的な雰囲気に満ちています。都市によって“聖週間の表現方法”がまったく違う点も魅力です。


9. セマナサンタは混雑する?

  • スペイン人が国内旅行をする時期
  • 人気都市のホテル料金が高騰
  • セビリア・マラガは特に混雑

混雑を避けたい方は、バリャドリッドやレオンなど比較的落ち着いた都市がおすすめです。また、大都市では混雑に紛れたスリや置き引きも発生しやすくなりますので、治安面の注意点は以下の記事も参考にしてください。


10. セマナサンタと合わせて訪れたい観光地

セマナサンタをきっかけに、周辺地域の観光も組み合わせると、旅の満足度がぐっと高まります。


11. まとめ

  • 2026年のセマナサンタは3月29日〜4月5日
  • セビリア・マラガは必見だが混雑が大きく、早めの予約が安心。
  • 雨の場合はプロセシオンが中止になる可能性があるため、天気予報のチェックを。
  • 服装は春のレイヤー+夜の防寒対策を意識する。

セマナサンタの期間は、旅行の計画が少し難しく感じられるかもしれませんが、事前に情報を知っておくことで、スペインの文化と信仰を間近に感じられる特別な体験になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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