スペインでイースターの時期に食べるお菓子とは?聖週間の習慣や過ごし方とは?

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カトリックの影響が国の様々な面で色濃く残るスペインでは、キリストの復活を祝うイースターと裁判と処刑によりキリストが受けた苦痛を偲ぶ1週間のセマナ・サンタ(聖週間)は、非常に重要なイベントです。

 

セマナ・サンタが盛んなアンダルシア地方に住む敬虔な信者の中には、このために1年間生活している人がいると言っても決して言い過ぎでないケースもあれば、キリスト教を信じないというスペイン人の中には、セマナ・サンタは1年で最初の大型連休で旅行へ行く期間ととらえる人もいます。

 

私も含め宗教が違うと分かりづらい部分もありますが、イースターやセマナ・サンタの習慣やお菓子などを紹介してこの時期にスペインではどういう過ごし方をしているのか読んで頂く方の理解が深まれば嬉しいです。

 

キリスト復活前の46日間を四旬節と呼び、カトリック教会はこの期間に肉や卵を食べてはいけないとしていた時代がありました。

 

この間にも鶏が産み続ける卵を復活祭の日にプレゼントしたのが始まりだとする説があり、12世紀にカトリック教会がキリスト復活のシンボルとしてイースターエッグを贈ることは神への奉仕にあたるものとしました。

 

現在では卵の形をしたチョコレートを贈りますが、18世紀以降にチョコレート会社の技術が向上し、卵の形を作るようになったころから始まったそうです。

 

スペインでイースターの時期に食べるお菓子は何?

Torrijas

出典: http://oleact.es

 

スペイン全国広く食べられるお菓子に、スペイン版フレンチトーストといえる「Torrijas(トリハス)」があります。

 

シナモンを浸して牛乳を暖めた後、前日もしくは2日前に買って固くなったパンを浸して、かき混ぜた卵に移した後、油で揚げます。食べる前に、砂糖やシナモンパウダーなどをかけて食べます。

 

地方や家庭によってアニスを使うところもありますが、トリハスの作り方はとても簡単です。

 

Mona de Pascua

出典: https://yomelocomo.files.wordpress.com

 

Mona de Pascua(モナ・デ・パスクア)とは、18世紀にPadrino(パドリーノ: キリスト教で子供が生まれた時の洗礼に立ち会う代父)からAhijado(アイハード: 名付け子)に12歳まで子供の年の数だけ卵をプレゼントしてそうです。

 

伝統的にカタルーニャ・ムルシア・バレンシア・アラゴン地方などで作られるようです。

 

Rosco

出典: http://cdn.granadadigital.es

ロスコと呼びます。小さいドーナツみたいなものですが、食べると中が詰まっていてちょっとパサパサした食感があります。

 

お菓子の話はこれくらいにして、セマナ・サンタの習慣や過ごし方を見てみましょう。

 

セマナ・サンタ(聖週間)で重要な日とは?

セマナ・サンタの中でも最後の晩餐が行われた復活祭直前の木曜日である「フエベス・サント(聖木曜日)」、キリストが十字架にかけられて死んだ日である「ビエルネス・サント(聖金曜日)」が重要な日とされます。

 

カトリック教会では、聖木曜日からの3日間を「聖なる過ぎ越しの3日間」とし、1年間の中でも重要な典礼を行います。

聖木曜日の夜から聖金曜日の朝に行う習慣は?

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スペインでは、聖木曜日の夜から聖金曜日の朝に7つの教会を訪問するという習慣があります。

 

7つの教会で祈りを捧げながら、キリストが最後の晩餐を行った場所から十字架に磔にされたゴルゴタの丘までの道のりを思い出すという意味があるからです。

 

『子供の頃、やらなきゃ怒られるから走りながら教会を回ったんだ。』と義理の父が教えてくれました。

 

セマナ・サンタのプロセシオンとは?

 

スペイン各地でキリストやマリア像を乗せた山車を担いで街を歩きまわるプロセシオン(行列)があります。

 

キリストの死や悲しみを舞台化してリアルに再現しているので音楽や全体の雰囲気が重苦しいですし、中には素足に鎖を引きずっている人を夜に見ると怖いとすら感じてしまいます。

 

セマナ・サンタのプロセシオンで有名なのはアンダルシアのセビリアとマラガです。

スペインの聖週間の見所「プロセシオン」とは?セビリアとマラガの違いは?

 

教会で鐘の代わりに鳴らすものとは?

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂にあるCarraca(カラカ)

 

聖木曜日と聖金曜日は喪に服すため、カトリック教会では喜びをイメージされる鐘の代わりにCarraca(カラカ)という木製の道具を鳴らします。

 

十字の中心部分に見える取っ手を回して音を出します。

 

カラカの音はイエス・キリストが十字架で亡くなった時に起きた地震の音を再現しています。

 

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の正門を見て左側に見える塔にカラカはあります。今回、初めてその音を生で聞くことができましたので下のビデオを見てください。

 

 

8世紀に設置されたカラカは時代と共に使われなくなり、スペイン中でカラカを維持している大聖堂はほとんどないそうです。

 

サンティアゴ大聖堂でも2010年に修復されるまで50年以上カラカは使われず、2011年から聖木曜日と聖金曜日にカラカを鳴らしています。

 

まとめ

スペインの聖週間、セマナ・サンタについてポイントをまとめて終わりにします。

  • キリストの復活祭直前の1週間をセマナ・サンタ(聖週間)と呼ぶ。
  • 聖週間の聖木曜日からの3日間は「聖なる過ぎ越しの3日間」として教会で重要な典礼を行う。
  • 敬虔な信者は、聖木曜日と聖金曜日に7つの教会を訪れる。
  • キリストやマリア像を乗せた山車を担いだ行列をプロセシオンと呼ぶ。
  • 聖木曜日と聖金曜日には鐘の代わりにCarraca(カラカ)という木製の道具を鳴らすところがある。
  • 聖週間は行列やカラカなどを使って、キリストの受難・死・復活を再現している。
  • セマナ・サンタ、イースター時期にスペインでは「トリハス」・「モナ・デ・パスクワ」・「ロスコ」と呼ばれるお菓子が食べられる。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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