サンティアゴに到着し、大聖堂の前で感動のゴール。 「あぁ、終わってしまった……」と少し寂しさを感じているあなたへ。
翌日、あえて「逆方向」に歩き出してみるのはいかがでしょうか?
サンティアゴから南へ25km。聖ヤコブの伝説が始まった場所「パドロン(Padrón)」を目指すこの旅は、普通の巡礼では絶対に味わえない**「凄まじい活気」を正面から浴びるエンターテインメント**です。
現地公認ガイドの私が、2026〜2028年の空前の賑わいだからこそ面白い、この「逆走カミーノ」の魅力をお伝えします。
「逆走」が生む、ブエン・カミーノのシャワー!
サンティアゴからパドロンへ向かう道は、ポルトガルの道を歩いてくる巡礼者たちと正面からすれ違うことになります。
同じ方向を歩いている時には見えなかった、サンティアゴを目前にした巡礼者たちの表情。
その活気を真正面から感じながら、「ブエン・カミーノ!」と挨拶を交わして歩く。
ひたすら向かってくる人々の波を逆向きに歩く体験は、ゴールした後の充足感の中で、カミーノのエネルギーを再確認させてくれる面白い時間になるのではないでしょうか?
そもそも「ペドロニア(Pedronia)」って何?
2010年からパドロン市が発行している巡礼証明書です。

パドロンは、聖ヤコブの遺体を乗せた船が辿り着いたとされる場所。
巡礼の「ゴール」がサンティアゴなら、パドロンは「始まりの地」と言えます。
取得のルール(2026年最新版)

- ルート:サンティアゴからパドロンへ歩く(約25km)など。
- 目印:黄色い矢印ではなく、「青い矢印」を辿ります。
- 必須ポイント:パドロンにあるサンティアゴ教会の「ペドロン(船を繋いだ石)」など、伝説にゆかりのあるスポットを訪れます。
【保存版】ペドロニア申請の3ステップ
「逆走カミーノ」を楽しんでパドロンに到着したら、以下の手順で証明書を申請しましょう。
到着のスタンプをもらう
パドロンに着いたら、まず以下のいずれかの教会で「到着のスタンプ」をもらってください。
- パドロン・サンティアゴ教会(Iglesia de Santiago de Padrón):中央祭壇の下に「繋ぎ石」がある、町の中心の教会です。
- イリア・フラビア教会(Colegiata de Santa María de Iria Flavia):パドロンの少し手前にある、歴史的に非常に重要な教会です。
伝説のスポットを巡る(推奨)

証明書をもらうまでに、聖ヤコブゆかりの「ペドロン(繋ぎ石)」「カルメの泉」「サンティアギーニョ・ド・モンテ(聖ヤコブが説教をした丘)」をぜひ訪れてみてください。
これらを巡ることで、パドロンが「始まりの地」と呼ばれる理由を肌で感じることができます。
窓口で証明書を受け取る
スタンプが揃ったら、以下のいずれかの窓口へ。ここで発行料を支払い、ペドロニアを受け取ります。
-
パドロン観光案内所(Oficina de Turismo de Padrón)
-
パドロン市営アルベルゲ(Albergue Municipal de Peregrinos)
2ユーロの発行料についての私の率直な意見をお伝えしますね。
2024年5月28日より発行料2ユーロがかかるようになりました。
正直に言えば、証明書自体は非常にシンプルです。
でも、これは賞状を買うためのお金ではなく、「何百人もの巡礼者と挨拶を交わし、伝説の地まで歩ききった、最高に面白い1日」への参加費だと考えてみてください。
25kmの道のりを歩き、聖ヤコブの伝説の地を自分の目で確認した「1日の思い出」を形に残したいなら、納得のいく証になるはずです。
パドロンへの1日旅は気軽ですが、もし「いつかポルトガルから歩いてみたい」と思ったら、宿の確保がカギになります。
特に混雑するこれからの時期、後悔しないための準備方法はこちらで解説しています。
-
-
【ポルトガルの道】宿は予約すべき?経験者が語る「心の自由」を得る方法
さて、そんなパドロンへの道ですが、私が実際に家族と歩いた時の様子も少しお話ししますね。
私が8歳・10歳の子供と歩いて感じたこと

私は2023年のセマナ・サンタ(聖週間)の休暇に、当時8歳と10歳の子供たちと一緒にこの道を歩きました。
逆方向の「青い矢印」を探しながら歩くのは、子供たちにとってちょっとした冒険でした。
自分たちで標識を確認しながら楽しく進むことができました。
国道から離れた場所では、地元の人が散歩に使うような静かな道も多く、子供たちは歌を歌いながらリラックスして歩いていました。メインルートの活気を感じつつも、こうした「静かで歩きやすい道」が含まれているのも、このルートの魅力です。
観光とウォーキングを兼ねた、ちょうどいい1日旅
パドロンへ向かうこの道は、サンティアゴ到着後のプラスアルファとしてだけでなく、「本格的な巡礼はできないけれど、あの雰囲気を1日だけ味わいたい」という方にもおすすめです。
- 身軽に歩ける:宿泊先に大きな荷物を置いたまま、軽装で1日ウォーキング。
- アクセスが便利:帰りはパドロンからバスや列車でサンティアゴへすぐ戻れます。
- 伝説に触れる:サンティアゴとはまた違う、静かな聖地の歴史に触れられます。
まとめ:あえて「逆」を向いて、原点へ
空前の賑わいを見せる2026年〜2028年。
みんなと同じ方向を目指す旅を終えたら、次はあえて逆を向いて、巡礼の伝説が始まったパドロンへ。
そこには、到着しただけでは気づけなかった、カミーノのもう一つの顔が待っています。
歩く前のチェックリスト
-
目印は「青い矢印」です
-
証明書の発行料2ユーロを準備しましょう
-
夏にパドロンに着いたら、ぜひ名物のししとう(パドロン・ペッパー)を!
今回ご紹介したパドロンは、「ポルトガルの道」の最終ステージ。 このルートの起点となるポルトの街や、道中の美食スポットなど、ガイドブックには載らない魅力を知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。
-
-
【2026最新】ポルトガルの道・観光完全ガイド!公認ガイドが教える絶景と美食
「1日〜1週間のカミーノ」を、一生の思い出にするために
今回ご紹介したパドロンへの道のように、サンティアゴ巡礼には「1日だけ」「数日間だけ」でも楽しめる素晴らしいルートがたくさんあります。
ですが、2026年から2028年は聖年を挟む特別な時期。
「せっかく1週間休みを取ったのに、宿が取れなくて歩けなかった」
「短い日程の中で、どこを歩けば一番ガリシアの魅力を味わえるのか分からない」
そんな不安を抱えている方のために、サンティアゴ在住の公認ガイドとして「カミーノ・プランニング・コンサル」を行っています。
- 1日〜1週間の短期巡礼に特化したルート提案
- 混雑期でも安心!現地目線の宿選びアドバイス
- 「これだけは食べてほしい」美食スポットの紹介
あなたの大切な数日間を、「ベッド争奪戦」ではなく「心からの感動」に使うために。現地の最新情報を知るプロと一緒に、あなただけの巡礼計画を立ててみませんか?
最後までお読み下さりありがとうございました。