スペインでガイドをしていてこれまでこんな状況を経験してきました。
携帯ショップでSIMカードを契約して、設定をお店のスタッフにお願いする日本人旅行者。
カミーノ(サンティアゴ巡礼)を歩く巡礼者から「現地でSIMを買ったけど繋がらない」という相談。
「出発前に全部準備できたら楽なんだろうけど」と思っていました。
でも実は私自身、eSIMを使ったことがなかったんです。
今年の夏、13歳の息子を38日間日本に一人で送り出すことになり、初めて本腰を入れて調べました。
日本語で使えるのか、長期滞在でも大丈夫なのか、データが足りなくなったらどうするのか—気になることを全部調べた結果をまとめています。
そもそもeSIMって何?
スマホに入っている小さなカード(SIMカード)は分かりますか?
あれが携帯の「身分証明書」で、これがあってはじめて電話やデータ通信ができます。
eSIMはそのカードがデジタルになったものです。
物理的なカードを抜き差しする代わりに、スマホの中にあらかじめ内蔵されたチップにデータを書き込む形で使います。
旅行先のプランをオンラインで購入してスマホに読み込めば、それだけで現地の回線が使えるようになります。
空港でSIMカードを探して、小さなカードを入れ替えたりする必要がありません。
eSIMと物理SIMカード、何が違う?
実はこれ、旅の快適さに大きく関わります。
物理SIMカードを現地で買う場合:
空港や街の携帯ショップに行き、契約して、SIMカードをスマホに入れてから使えるようになります。
長時間フライトで疲れた後に、慣れない土地でショップを探して手続きするのはなかなか大変です。
その間、到着を待っている家族や友人にLINEやWhatsAppで連絡する手段がありません。
eSIMの場合:
出発前に自宅で設定を済ませておけば、飛行機を降りた瞬間から使えます。
家の場合、息子は空港の出口で待っているおばあちゃんに「着いたよ」の一報をすぐに送れます。
まず確認!あなたのスマホはeSIM対応?
eSIMを使う前に、端末がeSIMに対応しているかどうかを確認してください。
iPhoneの場合: 「設定」→「一般」→「情報」を開く。
- EIDという項目に
890から始まる長い番号が表示される → eSIM対応 - SIMロックの状態が「SIM制限なし」(スペイン語設定の場合は「Sin restricciones de SIM」)と表示される → どのeSIMでも使える
この2つが確認できれば準備OK。
iPhone XR以降はすべてeSIM対応です。
注意
AndroidスマホはメーカーによってeSIM非対応の機種があります。私が使っていたVIVOのモデルはeSIM非対応でした。購入前に必ずメーカーサイトで確認してください。
また、キャリアによってはSIMロックがかかっている場合があります。
その場合はキャリアに解除手続きを依頼する必要があります。
eSIMのメリット・デメリット
メリット
- 到着前に設定完了:出発前に自宅で設定しておけば、現地到着した瞬間から使える
- 物理SIMの抜き差し不要:今使っているSIMカードはそのまま。日本やスペインの電話番号もキープできる
- 空港でSIMを探す手間なし:疲れた体で知らない土地のショップを探す必要がない
- データ追加が簡単:データが足りなくなったらアプリで追加購入できる
- 環境にやさしい:プラスチックカード不要
デメリット
- 端末を選ぶ:すべてのスマホがeSIM対応ではない(要確認)
- SIMロック解除が必要な場合がある:キャリアによってはロック解除の手続きが必要
- 通話はできない:データ専用。通話はLINE・WhatsApp・Viberなどのアプリを使う
30日を超える滞在の場合は注意が必要
調べてみて気づいたのですが、eSIMサービスは最長30日プランばかり。
1〜2週間の旅行なら問題ありませんが、1ヶ月を超える滞在の場合は要注意です。
息子の場合は38日間の滞在だったため、30日プランでは8日間足りません。
こういう時はどうするか?
次のセクションで私が調べた6社を比較して、その後で詳しく説明します。
全6社比較表
今回は、日本向けで5GB/30日を調べました。※この比較表は日本向けプランの価格です
| サービス | 日本5GB/30日 | データ追加 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Airalo | €10.00 | ✅ | 操作しやすいアプリ・53言語対応 |
| Nomad | €8.65 | ✅ | KDDIとSoftBankのデュアル回線(日本向け) |
| Saily | 約$10.99(USD) | ✅ | NordVPN運営・セキュリティ機能付き |
| Holafly | €78(無制限のみ) | ❌ | スペイン発・日本向けは割高 |
| Ubigi | €8/月(最低3ヶ月) | ✅ | ヨーロッパ・頻繁な旅行者向け |
| ByteSIM | €6.48 | ❌ | 最安・短期旅行向け |
メモ
※ 6社すべてサイトが日本語対応しています。
※ アプリが日本語対応しているのはAiralo・Nomad・Saily・Holafly・Ubigi。
※ 全サービス24時間サポートあり(Ubigiは対応がやや遅いという口コミあり)。 ※価格はユーロ(€)表記。SailyはUSD建てのため参考値。
各サービスの詳細
Airalo(エアラロ)
世界中で使えるeSIMを一か所にまとめたサービス。日本語対応のアプリで直感的に操作できます。
日本向けはSoftBankのネットワークを使用。1GB〜無制限まで、3日〜365日まで幅広いプランから選べます。
30日を超える滞在の場合: 日本プランはデータ追加に対応しています。データが足りなくなったり期間を延長したい場合は、アプリの「My eSIMs」からデータを追加購入できます。
こんな人におすすめ: 初めてeSIMを使う方・長期滞在で柔軟に追加したい方
Nomad(ノマド)
シンガポール発のeSIMサービス。日本語・スペイン語両対応のサイトで分かりやすく選べます。
日本向けプランはKDDIとSoftBankのデュアル回線を使用しているため、日本国内の電波が安定しています。
スペイン向けプランではスペインの現地回線を使用します。
30日を超える滞在の場合: アプリから「データを追加」をタップして購入できます。ただしプランの期限が切れる前に追加しておく必要があります。期限が切れてからでは追加できないため、余裕をもって早めに追加しておきましょう。
こんな人におすすめ: 日本全国を移動する方・電波の安定性を重視する方・コスパを重視する方
Saily(セイリー)
NordVPN(世界大手のVPNサービス)が開発したeSIM。広告ブロッカー・セキュリティ機能が充実しています。
日本語対応あり。
日本プランはauネットワーク使用。カフェや宿の公共Wi-Fiをよく使う方には、セキュリティ機能が役立ちます。
30日を超える滞在の場合: 「自動データ追加」機能があり、データを使い切ると自動的にプランが更新されます(設定が必要)。手動での追加購入も可能です。
こんな人におすすめ: セキュリティを重視する方・公共Wi-Fiをよく使う方
Holafly(ホラフライ)
スペイン生まれのeSIMサービス。
日本向け: 無制限プランのみで€78と割高。以前、日本でのWi-Fi環境が限られていましたが、今はコンビニ・カフェ・駅・ホテルと至るところにWi-Fiスポットがあります。結局は旅のスタイルと使い方次第ですが、滞在先にWi-Fiがある場合や使い方が限られているので、今回無制限プランは必要ないと決断。
30日を超える滞在の場合: データ追加は不対応。新しいプランを別途購入する必要があります。
スペイン・ヨーロッパ向け: データ通信は完全無制限・速度制限なし。テザリングは1GB/日まで共有可能。日本からスペインに来る方には一番ストレスのない選択肢です。
Ubigi(ユビジ)
フランス発。
プランの組み合わせが独特で希望する期間とデータ量が必ずしも選べないというのが日本のプランを見ていての感想です。
30日を超える滞在の場合: 月額サブスクのため、自動的に翌月も更新されます。ただし解約は最低3ヶ月後から可能です。
ヨーロッパ向け: 通信速度が速く、月額・年間プランなど長期滞在や頻繁に旅行する方に向いていると思います。
ByteSIM(バイトシム)
価格は安め(日本5GB/30日で€6.48と今回調べた中で最安)です。
サイトは日本語・スペイン語など多言語対応で、円やユーロなど複数通貨で価格確認できます。
ただプランの選び方が少し分かりにくい印象を受けました。(私だけかもですが)
30日を超える滞在の場合: プランによってはアプリからデータを追加購入できますが、対応していないプランもあります。
購入前に確認が必要です。
スペイン旅行者・カミーノ巡礼者・日本旅行者、それぞれのベストeSIMは?
日本からスペインへ行く方へ
スペインに着いた瞬間から繋がりたいですよね。現地でSIMカードを購入する場合、ショップを探して手続きを済ませるまでの間は圏外です。長時間フライトの後、家族への「着いたよ」の一報すら送れません。
ポケットWifiはどうかというと、レンタル料金に加えて紛失保険、毎日の充電管理…。特に毎日宿が変わる巡礼では、バッグの中で充電が切れていた、どこに入れたかわからなくなった、というストレスが積み重なります。
eSIMなら日本で設定しておくだけ。飛行機を降りた瞬間から繋がります。スマホの中に入っているので、充電管理も紛失リスクも一切不要です。
①地図もアプリもWifiを探さずずっと使いたい→Holafly
本当の意味での無制限。速度制限なし。
- 7日間 €26.90 / 15日間 €46.90 / 30日間 €68.90
実際にHolaflyを使った方から下記コメントを頂きました!
アストルガで3週間ボランティアをしました。日本で購入して約9千円。初めてのeSIMでしたがとても使いやすかった」
②なるべく安く、でも無制限がいい→Airalo
1日3GBで速度制限あり。地図やアプリを1日中使うと達してしまう可能性あり。
- 7日間 €22.50 / 15日間 €40.50 / 30日間 €60.00
③アルベルゲやバルのWifiと組み合わせて節約したい→Nomad
- 5GB/30日 → €7.78
- 10GB/30日 → €12.10
- 20GB/30日 → €18.15
スペインから日本へ行く方へ
これは私自身の体験談です。スペインから日本へ行く時、いつもポケットWifiを借りていました。
できないわけじゃないけど、長旅の後に空港の返却カウンターを探して歩き回るのは、地味にめんどくさい。
日本からスペインへ来る方も同じはずです。
日本はコンビニ・カフェ・ホテルとWifiスポットが充実しています。
無制限プランでなくても十分な場合がほとんどです。
日本語サポートとデータ追加のしやすさで選ぶならAiraloかNomadがおすすめです。
- Airalo 5GB/30日 → 約€10 → Airaloでプランを見る
- Nomad 5GB/30日 → €7.78 → Nomadでプランを見る
まとめ
今回調べてみて分かったのは、無制限を選ばなければ、各サービスの価格差は数ユーロ程度だということです。
日本語対応かどうか、データが足りなくなったときにアプリから簡単に追加できるかどうかの方が、旅の快適さに大きく影響すると思います。
私自身も今回が初めてのeSIM。
実際に使ってみないと分からないことも正直あります。
息子が日本から戻ったら、使い勝手のリアルなレポートをお届けします。お楽しみに。
あなたはどのタイプでしたか?まずは自分のスマホがeSIM対応かどうか確認するところから始めてみてください!
最後まで読んで下さりありがとうございました。