と思っていたら、メールでプログラミング教育に関する保護者向け説明会の案内が届きました。
日本でプログラミング教室を開く学校が主催する説明会で、親も実際にプログラミング教材を体験できる内容。
長男も2年以内に小学校でプログラミングの授業を受けるので、この機会にと参加したところ、自分の中の疑問がクリアになりました。
本文では、今回の説明会で学んだ点やスペイン(特に自分が住むガリシア州)の現状についてまとめました。
本文のポイント
- 日本のプログラミング教育導入のポイント
- すぐ子供と始められるプログラミング教育の教材例
- スペインの小学校でのプログラミング教育の現状
- 子供と初めてプログラミングの教材を使ってみて気づいたこと。
私もプログラミングって全然イメージわかないなぁと感じている方の参考になれば嬉しいです。
日本の学校でプログラミング教育はどう導入されていく?
プログラミング教育の導入
2020年度小学校で必修
算数や理科、音楽の授業の中にプログラミング体験を絡める。
2021年度中学校
技術の授業でプログラミングに関する内容が増える。一部、私立の学校で成績に影響あり。
2022年度高校
Python等のプログラミングを含む「情報I」が必修化。成績に影響あり。
2024年度以降、大学入試テストの基礎科目の中に「情報I」が含まれる可能性があるようですが…
現時点で、小学校低学年以下の子供を持つ親としては、小学校でのプログラミングがどういう風に導入されるかではないでしょうか。
しかし、次で紹介する3つのポイントを見れば、安心されると思います。。
日本の小学校でのプログラミング教育導入のポイント
- プログラミングという新しい教科ができるわけではない。
- 成績には影響しない。
- 難しいプログラミング用語は使わない。
理科や音楽の時間にプログラミング体験を導入し、子供たちにプログラミング思考を育てるのが目的です。
『プログラミング教育の必修化』というと私はちょっと構えてしまいますが、プログラミング体験の導入と考えるといいでしょう。
成績にも影響しませんし、難しいプログラミング用語も使いませんが…
って、思いますよね?
次に、保護者説明会で紹介された教材の例を紹介します。
無料のプログラミング教材
Scratch(スクラッチ)といい、マサチューセッツ工科大学(MIT)が発明し、無償で公開しています。
画面上に表示されるコマンドのブロックを組み合わせて、次のような流れでキャラクターに動きをつけます。
step.1
画面の右下で、自分の好きな背景画面やキャラクターを選択。
step.2
画面の一番左にある動き・見た目・音・制御というコマンドを選択し、各コマンドにあるブロックを選ぶ。
step.3
画面の中央スペースへブロックをドラックすると、右上のスペースで動きを確認しながら進めていく。
色んな言語に翻訳されており、日本語の場合は…
- コマンドの説明に漢字が入った『日本語』
- すべてひらがな表記の『にほんご』
と2つのオプションがあるので、ひらがなやカタカナなら分かるという小さいお子さんでも遊べるようになっています。
また、チュートリアルのビデオを見て、基本的な機能を理解することができます。
ビデオの一部は英語
例えば、猫のキャラクターが画面の中を走り、壁にぶつかったら戻ってくるという一連の動きを実現するには、
- 10走動かす(数字は好きな数に変更可能)
- 壁にぶつかったら戻ってくる。
と、個々の動作のブロックを組み合わせます。
思った通りに動かなければ、ブロックの組み合わせを色々試して修正していきます。
スクラッチの存在すら知らなかった私も、指示に従いながらですが、説明会中に簡単な追いかけっこゲームを作りました。
難しいプログラミング用語を使わずにプログラミング思考を育むってどういうこと?って思ったのですが、説明会の後で息子とスクラッチをしている時、
そう言って、じっと考えている息子を見ながら、これがプログラミング思考を養う練習なのかなと思いました。
スペインの小学校でのプログラミング教育
スペインの各自治州ごと、また自治州の中でも学校によって対応が異なりますが、
- 課外授業で、プログラミングを教える。
- 授業の中にプログラミングを絡める。
- 正規の授業としてプログラミングを学び、成績もつける。
という感じで、スペインでもプログラミング教育を導入している学校が増えています。
小学校はもちろん、幼児学校からプログラミング教育をすでに導入している場所もあります。
先ほど紹介したスクラッチの外にも、
- mBotと呼ばれるプログラミングロボット
- レゴブロック
を使って、プログラミング学習を行っています。
私の子供たちが通う小学校では、5年生からプログラミングが正規授業として存在し、学期末に成績がつけられます。
長男は3年生なので、授業の詳細まではわかりませんが、州政府も小学校のプログラミング導入にかなり積極的に動いています。
プログラミング教育の導入で親ができること?
プログラミングの授業が始まったら、自分はどうサポートしたらいいのかなと不安になりましたが…
まずは子供と一緒に遊んで、一緒に悩みながら解決してみるでいいのかなと思いました。
息子はレゴブロックも好きなので、試しに少人数グループでの体験クラスに参加させてもいいかもしれません。
コロナ禍の自宅学習で分かったことですが、ますます自分のパソコンを子供と共有していくのはもう限界だなと感じました。
まとめ
- 日本の小学校でのプログラミング教育導入は、新しい教科を作るものではないので成績もつかない。
- 中学校から一部の学校で成績に影響があり、高校からプログラミングの内容が増える。
- スペインの小学校では、課外授業でプログラミングのクラスがあったり、正規授業として成績が付く場合もある。
- 教材としてスクラッチやプログラミングロボット、レゴブロックなどが使用されている。
- スクラッチは無料教材で、ネットですぐに体験できる。
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