この記事では、ベラスケスの有名な作品「ラス・メニーナス(女官たち)」に描かれている女官にフォーカスしてお話します。
- メニーナスの語源
- 女官たちの中でガリシア人は誰?
と、ちょっとマニアックな情報かもしれませんが、「へぇ~」と気軽に読んで頂ければと思います。
それでは、ラス・メニーナスという言葉の意味や語源から順番に見ていきましょう。
メニーナスの意味は?語源は?
メニーナス(Meninas)をスペイン語の辞書を引くと、こう説明しています。
menino, na
Niño de familia noble que entraba en palacio a servir a la reina o a sus hijos.
(王宮にて女王もしくは王子・王女たちに使える貴族出身の子供)
引用: Real academina española
スペイン語は男性名詞・女性名詞と名詞を区分し、複数形を造る時は「単語+s、もしくはes」となる。
語源は「子供」を意味するポルトガル語のMeninoですが、スペイン語では上記の意味があります。
作品の中のラス・メニーナスは誰?
作品に描かれているメニーナスは2人です。
- マルガリータ王女の後ろで少し前かがみになっているイサベル・デ・べラスコ
- マルガリータ王女とベラスケスの間でひざまずいてブカロ(bucaro)という陶器を差し出すマリア・アグスティナ・サルミエント・デ・ソトマイヨール
作品の右端にいるのは・・・
王女の右側には、2人の小人がいる。軟骨無形成症のドイツ人マリア・バルボラ、通称マリバルボラと、イタリア人のニコラ・ペルトサートである。
引用: Wikipedia
ガリシア人のメニーナはどっち?
マルガリータ王女に赤いカップを勧めているマリア・アグスティナ・サルミエント・デ・ソトマイヨールです。
その根拠は?ガリシアのどこ?
彼女は1641年にマドリードで生まれますが・・・
父のディエゴ・サルミエント(Diego Sarmiento, III Conde de Salvaterra y II Marqués de Sobroso)は、ガリシア州ポンテアレアス市(Ponteareas)のカネド区(Canedo)で生まれたと考えられています。
ディエゴは、跡継ぎを残さずに死んだ兄のガルシア(Garcia)から
ヌエバ・エスパーニャ(メキシコ)とペルーの副王やソブロソ侯爵の位(参考: Wikipedia)を引き継いでいます。
メニーナを使ったプロジェクトとは?
ガリシアのポンテアレアス市では、木製のマリア・アグスティナの人形に花などで飾りをつけるプロジェクトがあります。
最後にオークションにかけ、収益を事前事業等に寄付しています。
まとめ
- メニーナスは、王宮にて女王もしくは王子・王女たちに使える貴族出身の子供、特に女の子を指す。
- ベラスケスの作品に描かれているメニーナスは2人。
- マルガリータ王女に陶器を差し出すメニーナ(マリア・アグスティナ)はガリシアの貴族の娘。
- ガリシアのポンテアレアスでは、メニーナを使った慈善事業プロジェクトがある。
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