ライアンエアーがサンティアゴ・デ・コンポステーラ空港(SCQ)から撤退して以来、「次はブエリングあたりが便数を増やして、この穴を埋めるのだろう」と、ガイドとして個人的に予想していました。
ところが2026年の夏、蓋を開けてみると想像以上の動きになっています。
この記事では、その動きの中身を、現地在住のガイドとして整理してお伝えします。
今後の続報が入り次第、この記事も随時更新していく予定です。
なお、「そもそも日本からサンティアゴへどう行けばいいのか」を知りたい方は、まず以下の記事をご覧ください。
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【最新】サンティアゴ・デ・コンポステーラへの行き方|マドリードから3時間の高速列車・飛行機・ポルトガル経由を徹底比較
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サンティアゴ空港(SCQ)に何が起きている?2つの新規参入をまとめて解説
2026年7月から8月にかけて、サンティアゴ空港に関する大きな発表が立て続けにありました。
| 航空会社 | 動き | 就航開始 |
|---|---|---|
| Wizz Air | サンティアゴに拠点(ベース)を開設。 国際線2路線+国内8都市 | 2026年11月〜12月19日にかけて順次就航(拠点開設は12月17日) |
| Fly2Galicia | 地元発の新規航空会社としてヨーロッパ8路線を発表 | 2026年12月〜 |
どちらも「2027年の聖年」を見据えたタイミングでの発表です。
ただし、この2社は成り立ちも信頼度もかなり性格が異なるので、それぞれ分けて見ていきましょう。
Wizz Air、サンティアゴに拠点を開設
いつから、どの路線が飛ぶのか

ハンガリーの格安航空会社Wizz Airは、当初2027年2月にサンティアゴ空港に拠点を開設すると発表していましたが、その後約6週間前倒しして2026年12月17日に拠点開設することが発表されました。
就航スケジュールは以下の通りです。
- 11月2日:バレンシア・ビルバオ線
- 11月3日:マドリード線
- 12月1日:ワルシャワ・モドリン線(木・土曜運航)
- 12月14日:ローマ・フィウミチーノ線(月・金曜運航)
- 12月17日:拠点開設、マラガ・テネリフェ北・サラゴサ線
- 12月18日:グランカナリア線
- 12月19日:フエルテベントゥーラ線
これにより、2026年12月19日の時点で国際線2路線・国内線8路線、合計10路線の体制が整うことになります。
なぜサンティアゴなのか
Wizz Airは、ローマ線・ワルシャワ線の選定理由として、2027年の聖年による巡礼者・観光客の増加を見込んでいることを挙げています。
実際、巡礼事務所の統計を見ると、年間の巡礼者数はすでに53万人を超える水準まで伸びてきています。
聖年を迎えるとさらなる増加が見込まれるため、航空会社側がこのタイミングでの就航を戦略的に選んでいるのでしょう。
巡礼者数の詳しい推移や国籍別のトレンドについては、以下の記事で詳しく解説しています。
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【2025年確定版】サンティアゴ巡礼の統計・最新トレンドを現地ガイドが徹底分析!人気ルートに歴史的変化?
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発表時点での案内では、ローマ線が片道29.99ユーロ〜、ワルシャワ線が片道39.99ユーロ〜という価格帯からのスタートとされています(実際の価格は時期や予約タイミングによって変動しますのでご了承ください)。
Fly2Galicia、地元発の新規参入とは
誰が始めた、どんな会社なのか
Fly2Galiciaを運営しているのは「Aviation & Mobility Services Group社」という会社で、2026年1月にサンティアゴで登記されたばかりです。
設立したのはブルガリア出身のGueorgui Iavorov Popov氏で、この会社は商業登記簿上、「航空会社」ではなく「旅行代理店」として登録されています。
実際に飛行機を飛ばすのはどこか
Fly2Galicia自体は自社の航空機も運航許可(AOC)も持っていません。
実際の運航を担うのは、ルーマニアのFLYYO社です。
FLYYOはブカレストを拠点とするチャーター便専門の航空会社で、Fly2Galiciaの全便はFLYYOが保有するエアバスA320(サンティアゴ拠点)によって運航される予定です。
予定されている路線
現時点で公表されている就航予定は、国際線5路線・国内線3路線の合計8路線、週17便です。
- 国際線:ブリュッセル、プラハ、ミュンヘン、ヴェネツィア、ミラノ
- 国内線:サラゴサ、アリカンテ、グラナダ
就航開始は2026年12月1日を予定しており、初便はサラゴサ行きとされています。
地元行政との関係をめぐる動き
2026年8月、FLYYOがイスラエル資本と関わりを持ち、ガザ地区の住民を「自主的移住」の名目で国外へ移送する便に関与していたとする海外メディアの報道を受けて、サンティアゴ市がこの問題への対応を迫られる事態になりました。
サンティアゴの市長は「市としてFly2Galiciaへの経済的な支援や協定は一切なく、今後も協力することはない」と公式に表明しています。(2026年8月21日)
市議会では野党側が関連する行政文書の情報開示を求めるなど、この件は地元でも大きな注目を集めています。
航空会社への運航許可は自治体ではなく国の航空当局が管轄するため、今回の件が就航計画そのものに直ちに影響するわけではありませんが、地元行政との関係も含めて、今後の推移を注視する必要がありそうです。
Fly2Galiciaについては、正直なところ「今すぐ使うかどうか」を検討する段階ではなく、そもそも計画通りに就航するのかも含めてどう動いていくのか気になるところです。
この記事では、今後の動きが分かり次第、続報として更新していきます。
結局、日本からサンティアゴへの行き方は変わるのか?
変わるのは「ヨーロッパ内の乗り継ぎの選択肢」
一方で、今回の動きによって変わってくるのは、ヨーロッパ域内での乗り継ぎの選択肢です。
夏季にはこれまでもルフトハンザ(フランクフルト線)をはじめ、ロンドンやチューリッヒ、ダブリンなどへの季節限定の直行便がありましたが、通年で選べる乗り継ぎの選択肢は限られていました。
今後は、ローマ経由や東欧方面からの乗り継ぎといった新しい選択肢が、季節を問わず加わってくる可能性があります。
特にヨーロッパ在住の方や、周遊旅行でイタリア・東欧を回ってからガリシアへ向かいたい方にとっては、これはメリットのある変化と言えます。
基本の行き方は今まで通り
日本からお越しになる場合の基本的な行き方については、これまでとあまり変わらないかと思います。
マドリード経由でのイベリア航空・ブエリング航空の利用、あるいは高速列車(AVE)でのアクセスが引き続き基本となります。
今回のワルシャワ線就航により、スケジュールが合えば日本から東欧経由でサンティアゴを目指すという選択肢も理論上は生まれます。
ただし、これが運賃・所要時間の面で今までのルートより優れているかどうかは現時点では未知数です。
実際に使いやすいルートになるかは今後の運賃や便数次第という段階です。
基本的な行き方の詳しい比較は以下の記事にまとめていますので、あわせてご覧ください。
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【最新】サンティアゴ・デ・コンポステーラへの行き方|マドリードから3時間の高速列車・飛行機・ポルトガル経由を徹底比較
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まとめ:今後もこの記事で最新情報を更新します
サンティアゴ空港は、ライアンエアー撤退後の空白期間を経て、2027年の聖年を前に大きく動き始めています。
Wizz Airは実際に運航実績のある大手LCCで、拠点開設を前倒しして規模を拡大しています。
一方のFly2Galiciaは、新会社が外部委託で運航を計画している段階で、実際に予定通り就航できるかどうかも含めて、まだ見えていない部分が多い状況です。
これらの動きによって、ヨーロッパ内での旅程の組み方には新しい選択肢が生まれつつあります。
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