ライアンエアーは、
「荷物ルールが分かりにくい」
「すぐ規定が変わる」
と感じる方がとても多い航空会社です。
実際、このブログにも毎年のように多くのご質問をいただき、
そのたびにこの記事を更新してきました。
そして2025年も例外ではなく、9月4日から無料手荷物サイズが変更されました。
本記事は、2025年9月4日から適用されたライアンエアーの最新荷物規定(無料手荷物サイズの厳格化・追加料金・罰金ルール)に基づいて全面更新しています。
最新のサイズや料金、注意点を安心して確認いただけます。
この記事では、
無料手荷物の最新サイズ、Priority(優先搭乗)の選び方、
そして受託荷物の注意点まで、
日本人旅行者がつまずきやすいポイントに寄り添いながら、ひとつの記事で分かりやすく確認できるようにまとめています。
「これで荷物の準備は安心」と
思っていただける内容にしていますので、
旅行前にぜひチェックしてみてください。
荷物ルールとあわせて、ライアンエアーでは「予約方法」や「チェックイン手順」も独特です。
必要に応じて、こちらも確認しておくとスムーズに搭乗できます。
2025年9月4日以降のライアンエアー荷物ルール(全体像)
まず最初に、2025年9月4日以降のライアンエアーの荷物ルールが
どのように変わったのか、そして何が一番大切なのか
を簡単にまとめておきます。
ライアンエアーの荷物規定は、これまでも頻繁に変更されてきましたが、
今回の改定では「無料で持ち込める荷物のサイズ」が見直され、
さらにサイズオーバー時のチェックがこれまで以上に厳しくなる傾向があります。
また、手荷物の扱いは次の3つに大きく分かれます。
- ① 無料で持ち込める小さなバッグ(40×30×20cm)1個
- ② Priority(優先搭乗)での「2個持ち込み」プラン
- ③ 10kg/20kg/23kg の受託荷物
特に注意しておきたいのは、
無料の手荷物が「40×30×20cm」に統一された点と、
ゲート前でのサイズ確認がより厳格になっていることです。
旅行中にトラブルを避けるためにも、
まずは「自分がどのプランを選ぶべきか」を早めに決めておくと安心です。
ここから先は、無料手荷物 → Priority → 受託荷物 と順番に、
迷いやすいポイントをやさしく整理していきます。
無料で持ち込める手荷物(40×30×20cm)

ライアンエアーでは、すべての乗客が無料で持ち込める手荷物として、
「40×30×20cm以内の小さなバッグを1つ」持ち込むことができます。
これは座席下に収まるサイズで、リュックや小さめのトートバッグ、
ノートパソコン用バッグなどが該当します。
ここで注意したいのは、
この40×30×20cmというサイズは、持ち手や外側のポケット、荷物のふくらみまで含めた“外寸”で判断される
という点です。バッグの中身が増えると気づかないうちにサイズオーバーしやすいため、
旅行後半ほど気をつけておきたいポイントです。
無料手荷物として持ち込める例は、次のようなものがあります。
- 小さめのリュック(膨らませすぎなければOK)
- トートバッグ(A4サイズが入る程度)
- ノートPCバッグ・カメラバッグ
- ショルダーバッグ
一方で、次のような荷物は「無料手荷物の範囲外」と判断されることがあります。
- 40×30×20cmを明らかに超えるビジネスリュック
- 上部が大きく膨らむタイプのリュック
- キャリーケース(小型でも無料にはなりません)
また、空港には荷物サイズを確認するための金属製の「サイズチェックBOX(枠)」が置かれています。
ただ実際には、便や時間帯によってチェックの厳しさにばらつきがあります。
まったく確認されないこともあれば、混雑便や遅延便では比較的しっかりチェックされることもあります。
そのため、必要以上にビクビクする必要はありませんが、
規定サイズ内(40×30×20cm)に収まるバッグを用意しておけば、どんな状況でも安心して搭乗できます。
旅行中は荷物が膨らみやすいので、最終日はチャックが閉まるかどうかも軽く確認しておくと安心です。
「無料のバッグ1つでは少し心配…」という方は、
次の章でご紹介するPriority(優先搭乗)のプランを検討すると、より余裕をもって搭乗できます。
Priority(優先搭乗)と「2個持ち込み」の最新ルール

無料手荷物だけでは少し不安という方に、
もっともよく利用されているのがPriority(優先搭乗)です。
このプランを選ぶと、ライアンエアーでは「2個の手荷物」を持ち込むことができます。
Priorityで持ち込めるのは次の2つです。
- ① 座席下に入る小さなバッグ(40×30×20cm)1個
- ② 機内上部の棚に入れる10kgまでのキャビンバッグ(55×40×20cm)1個
特に②のキャビンバッグは、旅行の2〜3泊以上で大きな味方になります。
無料手荷物だけに収めようとすると、旅行後半ほど荷物が膨らんでしまい、
かえってストレスになることがあるためです。
Priorityを選ぶメリットは、「持ち込み2個」だけではありません。
次のような利点もあります。
- 優先搭乗レーンからスムーズに機内へ入れる
- 上の棚のスペースを確保しやすい
- 混雑便でも手荷物をゲート預けに回されにくい
また、実際に何度も利用している経験からお伝えすると、
ライアンエアーはPriorityを利用する乗客がとても多いため、
便によっては上の棚がすぐにいっぱいになってしまうことがあります。
棚が埋まってしまうと、客室乗務員が空いているスペースを探し、
自分の座席とはかなり離れた場所に荷物を収納することがあります。
いざ降りるときに後方まで取りに戻らなければならず、
「早く降りたいのに…」という場面に出くわすこともしばしばです。
そのため、Priorityを利用する場合は、少し早めに搭乗口へ向かうと、
上の棚のスペースを確保しやすく、機内でもストレスが少なく過ごせます。
一方で、Priorityのキャビンバッグには注意点もあります。
重量は10kg以内であること、そして外寸(持ち手やタイヤ部分を含む)が規定に収まっていることが必要です。
空港には「キャビンバッグ用の金属枠」が置かれており、
混雑便や遅延便では、ここに入れるよう求められる場合があります。
ただし、無料手荷物と同様に、チェックは便によって厳しい時と緩い時があります。
基本的には、
普段使いの“Sサイズのキャリーケース”で外寸が規定内であれば、問題なく通過できることがほとんどです。
重量もふくめ、旅行前に一度だけご自宅でチェックしておくと安心です。
「無料の手荷物だけで行けるかな?」
「今回の荷物はPriorityにした方が楽かな?」という方は、
次の章で旅行スタイル別におすすめのプランをご紹介していますので、そちらも参考にしてください。
受託荷物(10kg・20kg・23kg)の最新ルールと注意点

ライアンエアーでは、必要に応じて10kg・20kg・23kgの受託荷物を追加できます。
旅行日数が長い方や、液体・お土産など荷物が増えやすい方には、受託荷物を1つ追加しておくと安心です。
まず、それぞれの受託荷物の違いを簡単にまとめると次のようになります。
- 10kg受託荷物:小さめのスーツケースを預けたい方向け。料金は比較的安め。
- 20kg受託荷物:一番利用されている標準サイズ。1週間以上の旅行や家族旅行に。
- 23kg受託荷物:重い荷物がある方向け。長期滞在・帰省・留学などに最適。
10kg受託荷物は、Priorityのキャビンバッグ(10kg・55×40×20cm)と混同されやすいですが、
「10kg受託」はカウンターで預けるスーツケース扱いとなります。
機内には持ち込めませんのでご注意ください。
また、受託荷物には重量だけでなくサイズの上限があります。
ライアンエアーでは、10kg・20kg・23kgいずれの受託荷物も、
最大寸法が 80 × 120 × 120 cm と定められています。
通常の旅行用スーツケースであればこの範囲に収まりますが、
超大型スーツケースやスポーツ用品など、規定寸法を超える荷物は別料金になる場合があります。
サイズに不安がある場合は、事前にご自宅で一度測っておくと安心です。
料金は、予約時に追加するのがもっとも安く、出発直前や空港で追加すると高額になる傾向があります。
特に夏のバカンス時期や週末の便では同じ路線でも料金が大きく変動することがあります。
また、ライアンエアーの受託荷物は重量オーバーに非常に敏感です。
カウンターで1kgオーバーしていた場合でも追加料金が発生することがあり、
現場でスーツケースを開けて詰め直した経験が私にはあります。(;^_^A
重量管理には、旅行前に小型のデジタルはかり(ラゲッジスケール)をひとつ持っておくと便利です。
荷物が増えがちな帰りの便でも、安心してチェックインカウンターに向かうことができます。
「できれば軽めにしたいけれど、無料手荷物とPriorityだけで足りるかな…?」
そんな迷いがある方は、次の章で旅行スタイル別のおすすめプランをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
サイズオーバー・重量超過の「追加料金(罰金)」と注意点
ライアンエアーでは、手荷物や受託荷物のサイズ・重量が規定を超えると追加料金が発生します。
厳しく確認される便と、ほとんどチェックされない便の差がありますが、
基本のルールさえ守って準備しておけば、必要以上に不安になる必要はありません。
ここでは、公式サイト(Feesページ)に掲載されている最新料金をもとに、
「実際にいくらかかるのか」を分かりやすくまとめました。
無料手荷物(40×30×20cm)がオーバーした場合
無料手荷物がサイズ枠を超えると、ゲートで受託荷物扱いに変更され、
その場で追加料金(当日料金)が発生します。
- 10kg受託として扱われる:€/£ 35.99 – €/£ 40.00(空港)
- ゲート持ち込み:€/£ 46.00 – €/£ 60.00
特に混雑便では、ポケットの膨らみや形状の違いで引っかかることもありますので、
荷物が膨らみすぎていないかだけ軽くチェックしておくと安心です。
Priority(2個持ち込み)のキャビンバッグがオーバーした場合
Priorityのキャビンバッグ(55×40×20cm・10kgまで)が規定を超えると、
ゲートで受託荷物として回され、追加料金がかかります。
- オーバーサイズ扱い:€/£ 70 – €/£ 75(ゲート)
普段使いの“Sサイズキャリー”で外寸が収まっていれば、ほとんど問題はありませんが、
混雑時にはサイズ枠に入れるよう求められることがあります。
受託荷物(10kg・20kg・23kg)の重量オーバー
受託荷物で重量が規定を超えた場合、
1kgあたり €/£ 13 の超過料金が発生します(Ryanair公式)。
例:
・20kgの枠で22kg → 追加 €/£ 26
・23kgの枠で25kg → 追加 €/£ 26
特に帰国便はお土産で重くなりやすいため、
小型のデジタルはかりを持っておくと本当に安心です。
追加料金が特に発生しやすいタイミング
- 混雑便(週末・バカンスシーズン)
- 遅延が出ており搭乗が急がされるとき
- 荷物が明らかに大きく見えるとき
反対に、ほとんどチェックされない便もありますが、
「今回は大丈夫だった=次回も大丈夫」ではないことがライアンエアーの特徴です。
トラブルを避けるためのポイント
- 規定サイズより少し余裕のあるバッグを選ぶ
- 旅行中に荷物が膨らみやすい点を想定して最終日もチェック
- Priority利用時は早めにゲートへ(棚確保のためにも)
- 受託荷物はデジタルはかりで重量管理
サイズと重量を守るだけで、当日の余計な出費やストレスを大きく減らせます。
ライアンエアーは正しく準備すれば、とても使いやすい航空会社です。
ライアンエアーを含むEU域内のLCCでは、荷物の追加料金だけでなく、 フライト自体が大きく遅れたりキャンセルになることもあります。
その場合、条件を満たせば「EU261」という法律に基づいて、 日本人旅行者でも補償の対象になるケースがあります。
→ EU261補償ガイド|遅延・欠航時に受け取れる補償と手続きはこちら
旅行スタイル別|おすすめの荷物オプションの選び方
ライアンエアーでは、無料手荷物・Priority・受託荷物など複数のオプションがありますが、
日本からヨーロッパへ旅行される方の多くは、スーツケースで移動されるため、
実際には受託荷物をつけるかどうかが大きな判断ポイントになります。
ここでは、日本からの旅行者を前提に、もっとも迷わない選び方をまとめました。
① 2〜4泊の旅行・週末旅行(機内持ち込みだけで行きたい)
- おすすめ:Priority(持ち込み2個)
55×40×20cmのキャビンバッグを機内に持ち込めるため、衣類やお土産もしっかり入ります。
「受託荷物ほどはいらないけれど、無料手荷物だけでは不安」という方に最適です。
ただし、キャビンバッグでは液体物(化粧品・基礎化粧品)の100ml制限があるため、
コスメ類が多い方は、必要なものを小分けにして持ち込む準備が必要です。
② 日本から来る5泊以上の旅行・ヨーロッパ周遊・季節の変わり目
- おすすめ:受託荷物(20kg or 23kg)+ 必要ならPriority
日本からの旅行者の多くが当てはまる「最も現実的な組み合わせ」です。
スーツケースで来る方はほぼ間違いなく受託荷物が必要になります。
さらに、機内に壊れ物や貴重品を持ち込みたい場合や、帰りにお土産が増えそうな方は、
受託荷物 + Priority(持ち込み2個)という組み合わせがとても使いやすく、
長期旅行でも荷物に困らないバランスの良い選択肢になります。
受託荷物は20kgでも23kgでも、どちらを選んでも問題ありません。
「自分の荷物量に合わせて選ぶ」だけでOKです。
③ 受託荷物は避けたいけれど、無料手荷物では足りない場合
- おすすめ:Priority一択
無料手荷物では入りきらないけれど、受託荷物までは不要という場合は、
Priorityがもっとも現実的です。
これは実際に現地で最も選ばれているオプションでもあります。
迷ったときは?
旅行者をガイドしてきた経験からいうと、
日本から来られる方で迷った場合は、
「受託荷物(スーツケース)+ 必要ならPriority」
の組み合わせがもっとも失敗がなく、安心して旅を進められます。
無料手荷物だけで行ける旅行者はごく少数で、
多くの方にとっては、受託荷物がある方が当日のストレスが圧倒的に減ります。
旅行スタイルに合った荷物を選ぶことで、余計な出費やトラブルも避けられます。
ライアンエアー利用者におすすめの関連記事
荷物の準備ができたら、次に大事になるのが「予約」「チェックイン(搭乗券)」「当日の流れ」です。
特に、2025年11月以降は紙の搭乗券が原則使えず、アプリでのチェックインが必須になります。
不安な方は、以下の関連記事もあわせてチェックしておくと安心です。
まず最初に読んでほしい記事
-
【2025年最新】ライアンエアーのアプリでチェックインする方法|紙の搭乗券廃止後も安心!
→ アプリの入れ方・チェックイン手順・搭乗券の表示方法まで、日本語でやさしく解説しています。
あわせて読んでおくと安心な記事
-
【2025年版】ライアンエアー予約完全ガイド
→ 予約画面の見方・座席指定・各種手数料の仕組みを、日本人向けに丁寧にまとめています。 -
ライアンエアー初心者向け完全ガイド(搭乗までの流れをやさしく解説)
→ 「予約〜チェックイン〜搭乗」までの全体の流れを、初めての方向けに整理したいときに。
まとめ|ライアンエアーの荷物ルールを正しく知って安心の旅へ
ライアンエアーの荷物ルールは、一見複雑に見えますが、
「無料手荷物のサイズ」「Priorityの使い方」「受託荷物の重さと最大寸法」
この3つを押さえるだけで、当日の不安や追加料金の心配を大きく減らすことができます。
特に、日本からヨーロッパへ旅行される方は、
多くの場合スーツケースで移動されるため、
受託荷物+必要に応じてPriorityという組み合わせがもっとも現実的で、使いやすい選択肢です。
また、荷物のチェックは便によって厳しいとき・緩いときがありますが、
規定サイズと重量を守って準備しておけば、ほとんどの場合は問題なく搭乗できます。
旅行前に一度だけ荷物を確認しておくことで、ストレスも予期せぬ出費も大きく減らせます。
荷物の準備ができたら、次は搭乗券やチェックインの方法を確認しておくと安心です。
とくに2025年11月以降は紙の搭乗券が原則使えなくなり、アプリでのチェックインが必須になりますので、
不安な方は以下の関連記事もあわせてご確認ください。
→ ライアンエアーのアプリでチェックインする方法(紙の搭乗券廃止後も安心)
初めてのライアンエアーでも、事前にポイントを押さえておけば大丈夫です。
安心して荷物を準備して、どうぞ楽しいヨーロッパ旅行をお迎えください。
※ライアンエアーの荷物規定やサービス内容は、予告なく変更されることがあります。
本記事の内容は2025年11月時点の情報に基づいています。
最新情報は必ず、ライアンエアー公式サイトでご確認ください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。