スペインの年越しにぶどう?食べ方や由来は?

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今年も残りあとわずかです。スペインでは1年最後の日(12月31日)をノチェ・ビエハ(Nochevieja)と言います。

 

クリスマスイブと同様に年末も家族と過ごす人が多いですが、24日と比べると若い人の間では友達とパーティーをしたり、年が明けてその夜におしゃれをして外に出かける人が多くなります。

 

スペインの年越しにぶどうを食べる習慣がありますが、実際にどういう状況でぶどうを食べるのか、また31日にぶどうを食べる風習の由来について説明します。

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12粒のブドウは新年の12か月を意味し、深夜0時に鳴る12の鐘の音(ドセ・カンパナーダス)に合わせてブドウを全部食べると、その年は縁起がよいとされます。

 

日本人が年越しそばを食べて縁起を担ぐのに対して、スペイン人はブドウを食べるわけです。

 

年末前のスーパーや八百屋では、カウントダウンで食べるぶどうが目立った場所に陳列されます。中には種を抜いて12粒入った缶も売っています。

 

31日の夜、我が家ではカウントダウンまであともう少しという時間になると、ブドウの実を12粒お皿に用意します。

 

どこの鐘の音を聞いてぶどうを食べるの?

 

スペインの首都マドリッドにあるソル広場(プエルタ・デル・ソル)の時計台の鐘です。

 

スペインの各テレビ局が、ソル広場の時計台前でドセ・カンパナーダスの生中継を行います。

 

ドセ・カンパナーダスはどんな風に鳴るの?

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実際にドセ・カンパナーダスの様子を伝える動画を紹介しますが、見る前に下記3点を注意しながら見てください。

  • 金色のボールが下に降ります。(連携しているチェーンの動きでカリヨン(組み鐘)が鳴ります。)
  • ロス・クワルトス(クワルトは4分の1の意味)ディン・ドンと4回鐘が鳴りますが、ここでブドウはまだ食べません。
  • ロス・クワルトスの後に鳴る鐘の音に合わせてぶどうを口にいれていきます。

 

 

ぶどうを食べる風習の由来は?

1909年、ぶどうの大豊作で余ったブドウをアリカンテのぶどう農家が「幸運のぶどう」とプロモーションし、スペイン国内で広く民衆の間でも食べられるようになったという説がありますが、もうひとつ別の説があります。

 

エル・パイス紙El comidistaの情報によれば、マドリードの新聞紙La iberia(1893年1月1日)の記事は1892年のマドリードでぶどうを食べる習慣があったを伝えています。

 

さらに、1897年1月1日のEl impacial紙では、奇跡のぶどう(Las uvas milagrosas)というタイトルで、深夜0時に鐘の音に合わせて12粒のブドウを食べることやぶどうは安いので誰でもできるといったことが書かれています。

 

奇跡のぶどうの記事の日付や内容は、1909年のぶどう豊作説を否定するものになりますが、年越しにぶどうを食べる風習をポピュラーにしたのは、ぶどうの豊作ではなく当時の習慣の変化と説明しています。

 

どういうことなのか?もう少し続けます。

 

当時、少なくともマドリードでは年越しは家で家族過ごし、外にでて大騒ぎをするのは1月6日のレイジェスだったそうです。

 

しかし、1月6日にお酒を飲んであまりに大騒ぎする人が多いので、1882年にマドリード市役所はこの日に町の通りで騒ぎたい人には5ペセタ徴収することにしたそうです。

 

当時で5ペセタはとても高い金額だったので、1月6日に大騒ぎできなくなったマドリード人が年越しにぶどうを食べる風習をよりポピュラーなお祭りにするため、プエルタ・デル・ソル広場の時計台の前でぶどうを食べるようになったそうです。

 

1903年、初めてぶどうを食べて祝う様子が新聞で取り扱われ、1915年のエル・パイス紙(1月1日)の記事でこう説明しています。

12粒のぶどうを食べる流行は19世紀の終わりごろに貴族階級の家族がキリスト教とは関係ない縁起をかつぐものとして家庭やレストランで内輪に行っていたのが、20世紀に入って街頭で行ううるさくて粗野なお祭りになった。

 

どっちの説が正しいの?

あくまでも私個人の意見になりますが、どちらにしても年越しにぶどうを食べる風習がスペイン全国に広まったのは20世紀の初めです。

 

マドリードでは1909年以前にぶどうを食べていたのが事実としても、全国に広まった理由として最初の説であるアリカンテのぶどうの豊作も関係はあるのではないかと思いました。

 

まとめ

昔、スペイン人の友達と一緒にソル広場の時計台前でブドウを食べたことがあります。カウントダウン20分前に急遽広場まで行くことを決めて、種無しぶどう入りの缶を持って走ったのを覚えています。

 

とにかく人でいっぱいの広場で、押し合いながらぶどうを食べました。テレビを前にして食べるのとはまた違って特別な思い出になりましたが、大勢の人が去った後に見たゴミで溢れた広場の光景もとても印象的でした。

 

最後に、年越しのぶどうについてポイントをまとめて終わりにします。

  • 12粒のブドウは新年の12か月を意味し、深夜0時に鳴る12の鐘の音(ドセ・カンパナーダス)に合わせてブドウを全部食べると、その年は縁起がよいとされます。
  • スペインの首都マドリードにあるソル広場(プエルタ・デル・ソル)の時計台の鐘を聞いてぶどうを食べるのが最もポピュラー。
  • 年末にぶどうを食べる風習の由来には2つの説があり、ぶどうの豊作年(1909年)にぶどう農家が「幸運のぶどう」として全国にプロモーションをしたというものと、19世紀末からマドリードですでにぶどうを食べる習慣があり、後に31日にソル広場の時計台前でぶどうを食べながら大騒ぎするスタイルができたというものがある。

 

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最後まで読んで頂きありがとうございました。
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サンティアゴ・デ・コンポステーラ在住の40代2児のママ。3歳の娘と日々格闘中。スペインの観光や留学生活、サンティアゴ巡礼路に関する情報を発信します。スペイン旅行の悩みに記事内で回答します。問合せ
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