毎年5月、ヨーロッパ中が熱狂する世界最大級の音楽コンテスト「ユーロビジョン」。
しかし、2026年のウィーン大会において、スペインの旗がステージに掲げられることはありません。
長年、大会を支えてきた主要国(Big Five)であるスペインが、なぜ今年「沈黙」を選んだのか。
ユーロビジョンの仕組みをおさらいしながら、その背景にある社会情勢と、代表選考会「ベニドルム・フェスト」の今年の行方についてお伝えします。
はじめに|ユーロビジョン・ソング・コンテストとは?

ユーロビジョン(Eurovision Song Contest)は、欧州放送連合(EBU)が主催する、1956年から続く歴史ある音楽コンテストです。
ヨーロッパ各国の代表アーティストが自国の名誉をかけてパフォーマンスを披露し、視聴者と審査員の投票によって優勝を競います。
スペインは「Big Five」と呼ばれる、大会への財政的貢献が大きい5カ国(イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン)のひとつ。 通常であれば、予選を免除され無条件で決勝に進める特権を持っています。
2026年の真相:なぜスペイン代表は選ばれなかったのか
今年、スペイン代表が不在なのは、選考に失敗したからではありません。スペインの公共放送RTVEが公式に**「ボイコット(不参加)」**を決定したためです。
- 辞退の理由:イスラエルの参加を認めるEBUの決定に対し、スペイン政府およびRTVEが抗議の意を示したことによります。
- 社会的な背景:ロシアが排除された過去の大会との整合性や、ガザ地区の情勢を鑑み、「音楽の祭典に相応しい環境ではない」という倫理的な判断が下されました。
- Big Five初の快挙(あるいは波紋):主要拠出国が政治的理由で参加を辞退するのは極めて異例のことで、ヨーロッパ中で大きな議論を呼びました。
代表にはなれないけれど……「ベニドルム・フェスト 2026」の勝者
ユーロビジョンの代表選考会として知られる「Benidorm Fest(ベニドルム・フェスト)」ですが、2026年は「スペイン独自の音楽祭」として開催されました。
2026年2月に決定した今年の勝者は、Tony Grox & LUCYCALYS。
例年であればこのままウィーンへ向かうはずでしたが、今年は「スペイン国内で最も支持されたアーティスト」としての称号を手にし、活動を続けています。
代表選考会というより、純粋にスペインの音楽シーンを盛り上げる独立したイベントとなりました。
まとめ|音楽を通して見える「スペインの意志」
これまでの流れを読むと、ユーロビジョンは単なるエンターテインメントの枠を超えた存在だと思いますよね。
今回のボイコットという決断は、スペインが「平和」や「倫理」に対してどのようなスタンスを持っているかを世界に示すものとなりました。
もう2年前のことになりますが、スペイン代表を決める上で八百長か?とも言われる結果になり反響が凄かったことがあります。
当時の様子を語ったポッドキャストがありますので、興味がある方はどうぞ。
関連ポッドキャスト:
ユーロビジョン、ガリシア語の歌がスペイン代表になれなかった話(Spotify)
最後まで読んで下さりありがとうございました。