この記事では、2019年6月にオープンしたエストレージャ・ガリシアミュージアムについて紹介します。
エストレージャ・ガリシアが好きで普段から飲んでいますが、ビールに関して全然詳しくありません。
しかし、色々工夫された展示スタイルを通してビールの材料や製造方法について学んだり、
美味しいビールを飲み比べたりと、とても楽しいビジットとなりました。
これからミュージアムを訪れる予定の人が知りたい
- ミュージアムへのアクセス方法
- ミュージアムの入場料
- 見学方法
- 見学で分かる事
- 見学でできる事
といった点を織り交ぜながら、今回の体験談を書いてみることにしました。
参考にして頂ければ嬉しいです。
エストレージャガリシア博物館の場所や行き方
エストレージャ・ガリシアの博物館は、ビール工場に一部になっています。
下の地図から確認できますが、コルーニャ市の旧市街とは真逆の方向にあり、
RENFE(レンフェ)の駅から徒歩15分ほどの場所にあります。
アクセス方法は3つ
- 徒歩(15分ほど)
- 市内バスの11番(博物館の目の前を通ります)
- タクシー
コルーニャ旧市街内から博物館にアクセスする場合は、市内バスやタクシーの方がいいでしょう。
ミュージアムの見学方法と入場料
見学スタイルは2つ
自分のペースでゆっくり館内を周るか、専門ガイドの説明を聞きながら周るかのどちらかを選びます。
ガイド案内による見学時間は1時間30分。館内のパネルの言語は、スペイン語・ガリシア語・英語の3か国語。スペイン語以外のガイドの対応言語は英語です。(2020年2月現時点)
各見学スタイルの料金と条件
見学方法を選んで料金を払うと、この時に名前も聞かれます。
あなたの名前は、見学時につける赤い専用バンドに登録され、館内のコンピューターパネルにかざすと、『○○様、ようこそ!』といった画面が必ず出てくるようになってきます。
導入部分はこのくらいにして、早速館内へ入りましょう。
博物館は全部で8つのセクション
- ビールやエストレージャ・ガリシアの歴史
- ビールの原料や製造
- ボトリングラインの見学
- これまでのボトル・デザインや広告の変遷
など、全部で8つのセクションがあります。
館内には非常に多くの情報があり、ガイドの説明を聞く見学でも1時間30分はかかります。
全部を紹介すると行く前の楽しみもなくなってしまうので…
今回私が勉強になったことや面白かったと思ったポイントを紹介します。
エストレージャ・ガリシアの誕生
創設者Jose Maria Rivera Corral(ホセ・マリア・リベラ・コラル)がエストレージャ・ガリシアを創設したのは、1906年。
コルーニャ市のクアトロ・カミーノスという地区に最初の工場を建てました。
博物館を併設する現在の工場は、後から建てたもので場所も違いますが、初代工場の場所はエストレージャ・ガリシアのお店になっていて、いつも人でいっぱいです。
エストレージャ・ガリシアのファンの人は、一度こちらのお店にも行って見て下さい。
現在、創設者からRivera家の4代目が担当しています。
エストレージャ・ガリシアはラガービール
ビールのスタイルは、大きく3つの発酵方法に分けられます。
- 下面発酵という発酵方法で醸造されるラガービール。
- 上面発酵という発酵方法で醸造されるエールビール。
- 酵母やその場に存在する微生物との自然発酵によってできるランビックビール。
エストレージャ・ガリシアは、8~14℃の低温で下面発酵するラガービールです。
次に、ビールの原料について見ていきます。
ビールの原料
ビールの原料は?
- 水
- 麦芽=モルト
- ホップ
- 酵母
水
先ほど、エストレージャ・ガリシアはラガー・ビールと言いましたが、
コルーニャの軟水は、ラガー・ビール向けなんだそうです。
ホップ
水の他にもビールの原料として大事なのがホップ。
ビール独特の香りや苦み、泡立ちとその質を決めるものです。
1915年、エストレージャ・ガリシアの創設者であるホセ・マリア・リベラ・コラルがガリシアで初のホップ栽培を
コルーニャから近いベタンソスで開始します。
1982年にホップの栽培をやめますが、2004年に創設者の活動に敬意を示し、アベゴンドでホップの栽培を再開しました。
2006年に自社栽培のホップを使ったクリスマス限定のビールを作っています。
ホップの展示スペースでは、エストレージャ・ガリシアのビールに使用するホップについてのパネルに合わせて
実際にホップの香りを体験できます。
モルト=麦芽
モルトも色々な種類がありますが、エストレージャ・ガリシアが全てのビールに使用しているのは
- ピルゼン・モルト
- ロースト・モルト
これらのモルトの割合は、各ビールのレシピによって変わります。
エストレージャ・ガリシアの1906Black Coupageには上記に紹介した2種類のモルトに
さらにもう2種類、合計4種類のモルトを使っています。
ホップと同様に、博物館内で種類別のモルトを実際に手に取って香りや味の違いを見る事ができます。
酵母
ドイツから空輸で贈られてくる酵母を使っています。
ビールの製造工程
製造工程で表示されていたのが4つの行程。
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1仕込み・煮沸
この段階で作り出すビールのもと、モスト(麦汁)👇
発酵前なのでアルコールはありません。
初めてモストを飲んだのですが、口に含んで感じるのが甘さとホップによってもたらされる苦み。
ガイドさんの説明によると、ひとつのモストを作り、ビールの商品に合わせて少しずつ味を調整している他のメーカーに対し、エストレージャ・ガリシアでは、8種類のビールがあったら、各ビール独自のモストを作っているそうです。
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2発酵
発酵後の若いビール(グリーンビール)も飲むことができました。
モストと比べると、甘さが無くなり苦みが少し弱まった感じがしました。
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3熟成
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4コンディショニング
炭酸ガスを調整し、まとまりのあるビールに仕上げる
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4ボトリング
5種のビールテイスティング
ガイド付きツアーを選ぶとこの5種のビールテイスティングにエストレージャガリシアのビールを1杯頼めます。
現在、自分で生ビールを注げるようになっています。これは私が行った時にはない嬉しい変化です。この他にも、ガリシア州公認ガイドの市内ツアーと美術館見学のセット、チーズや缶詰製品とのペアリング試飲など新しい体験が増えています。
バーやビ―ルテイスティングのワークショップ用の個室があり、広々としたテイスティングスペースでは、ゲームもできます。
時間をかけてゆっくり楽しむこともできます。
帰りは、最初のスタート地点にあるショップでグッズのお土産を買うのもおすすめです!
まとめ
ポイント!
- エストレージャガリシア博物館は、コルーニャ駅から徒歩15分の場所。
- 11番の市内バスやタクシーを利用してもアクセス可能。
- 個人とガイド付きビジットの2通りの見学方法
- 全部で8つの見学セクションあり。
- ビールの原料や醸造過程を5感を使って学ぶことができる。
- 広告の変遷等を見た後に、ビールテイスティングで見学終了。
- グッズが置いたショップでのお土産もおすすめ。
コルーニャ観光情報
コルーニャは巡礼の出発地点
最後まで読んで頂きありがとうございました。」