スペイン・ガリシア州在住の公認ガイド、堀いつこです。
スペインから日本への一時帰国、あるいは日本からスペインへの旅行。
今、私たちの頭を悩ませているのが「フライト時間の長さ」と「航空券の高騰」ではないでしょうか。
「少しでも安く、そして早く移動したい」 特に子ども連れの移動であれば、体力的な負担を減らすことは死活問題です。
そこで候補に挙がるのが、エアチャイナ(中国国際航空)。 現在、欧州〜日本間で唯一「ロシア上空」を飛べるため、他社よりフライト時間が短いのが魅力です。
でも、正直なところ…… 「中国系の航空会社って、遅延やサービスは大丈夫?」 「政治的な情勢もあって、急にキャンセルされたりしない?」
そんな不安から予約ボタンを押すのをためらっている方がいるのでは?実は、私もその一人でした。
今回は、そんな私が意を決してエアチャイナを利用したリアルな搭乗記をお届けします。 先に結論を言います。
「色々とカオスな場面はあったけれど、この『速さ』は何にも代えがたいメリットだった」
セキュリティのカオスや機内食の味、そしてCAさんの機転に救われた「奇跡の乗り継ぎ」まで、忖度なしの第一次情報です。
これから予約を検討している方の背中を押す(あるいは踏みとどまらせる?)判断材料になれば嬉しいです。
なぜ今回、あえて「エアチャイナ」を選んだのか

私が今回、数ある航空会社の中からエアチャイナを選んだ最大の理由。それはやはり「子どもとの移動時間を少しでも減らしたかったから」です。
現在、多くの欧州便は迂回ルートを飛んでいますが、中国の航空会社はその制限を受けません。
マドリードから北京までのフライト時間は約11時間。北京から羽田までは3時間20分。
イベリア航空の直行便でさえ14〜15時間かかり、南回りとなると待ち時間を入れると20時間ぐらいになります。この「数時間の差」は、子連れ旅にとって天と地ほどの差があります。
Trip.comなどの比較サイトで見た際、価格が頭一つ抜けて安かったのも魅力でした。
リスクへの恐怖以上に、
- 「ロシア上空ルートの圧倒的な速さ」
- 「安さ」
- 「これまでにない新しい選択肢を体験したい」という冒険心
が勝ちました。
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✈️ Trip.comで最安値をチェックする予約後に「冷や汗」……夫のフライトキャンセル事件
チケットを確保し「これで一安心」と思っていた矢先のことでした。 高市首相の発言等に伴い、日中間の空気が少しピリついた時期があったのを覚えているでしょうか?
その影響で、私の夫が予約していた「中国東方航空」のフライト(12月30日発)が、突然キャンセルになってしまったのです。
「観光は平和産業であり、政治の影響をもろに受ける」。
大学院で学んだ言葉が、現実の不安となって押し寄せました。
「私の便も飛ばないかもしれない……」 「初めてのエアチャイナ、何かあった時の対応は未知数だ……」
そんな不安がよぎりましたが、最終的に私はキャンセルを受けずに飛ぶことができました。
往路:マドリードから北京へ(カルチャーショックの連続)
いよいよ搭乗。機材はボーイング、座席は「狭い」です。11時間を過ごすには少し覚悟が必要な広さでした。
機内の雰囲気ですが、スタッフ(CA)の方々は「仕事はテキパキしているけれど、クール」な印象。
これはたまたま私が乗った時の印象にすぎませんし、業務に滞りはありませんが、日系や他のエアラインよりも、正直、少し話しかけづらい雰囲気がありました。
さらに追い打ちをかけたのが機内食。
正直に書きますが、「久々にこれは美味しくない」と感じてしまいました(笑)。
「スタッフはクールだし、ご飯もこれか……」と、往路では少しネガティブな衝撃を受けたのが本音です。
とはいえ、映画を見たり寝たりしている間に北京へ到着。
やはりロシア上空ルートの「時短」効果は本物で、本来ならプラス3〜4時間はかかる距離をこの短時間で移動できるのは、狭さや食事を補って余りあるメリットだと感じました。
冷や汗!CAさんの紙対応と北京での「魔の乗り継ぎ」

ここからが、今回の旅のハイライトであり、最大の教訓です。
北京首都国際空港での乗り継ぎ。
当初の予定では1時間20分ありましたが、北京発羽田行の便の出発が10分早くなり、持ち時間はわずか1時間10分に縮まっていました。
私はエコノミーの後方50列目。 「これ、普通に降りていたら絶対に間に合わない……」
着陸直前、私は近くにいたCAさんに助けを求めることにしました。
そして、私はクルーの中で「可愛らしくて、ニコニコしている女性CAさん」に声をかけたのです。
「実は次のフライトまで時間がないの!どうしたらいいですか?」
すると、彼女は嫌な顔一つせず、すぐに表情を変えてこう言いました。
「荷物を持って、私についてきて」
なんと彼女は、私と子供たちをビジネスクラスの空席へと誘導してくれたのです!おかげで、機体のドアが開くと同時にほぼ一番で飛行機を降りることができました。
今思い出してもあのCAさんの「機転と優しさ」がなければ、上手く乗り換えできなかったでしょう。
空港では英語が通じない!?「厳しすぎる」検査
「これなら間に合いそう!」 そう思ったのも束の間、空港に降り立った私を待っていたのは、別の意味での試練でした。
飛行機を降りたすぐのところにいたスタッフが、時間がない私たちの肩に「お急ぎ」を示す丸い赤いシールを貼ってくれました。
しかし、彼に英語で「羽田行きはどっち?」と聞いても、Transferといって進む方向をさされるだけ。
「英語が通じない…」 とにかく案内表示だけを頼りに走りましたが、すれ違うスタッフに声をかけても無視される始末。同じく羽田へ向かう若い男の子と走りながら冗談を言って笑っていましたが、内心はドキドキでした。
【重要】北京乗り継ぎの基本ルート
- スキャン: パスポートとチケットを機械にかける(自動ゲートが開く)。
- 顔写真: スタッフに書類を見せ、撮影。
- セキュリティ: 手荷物検査とボディチェック。
- 搭乗ゲート: 次の便へ。
この工程の中で、最も焦ったのがセキュリティチェックです。
私のリュックにはモバイルバッテリーが入っていたのですが、マドリードの検査では何も言われなかったため、すっかり油断していました。
しかし、北京ではそのリュックだけが止められてしまったのです 。
読者の方の情報で、中国のCCCマークがないと没収されると後から教わりました。不安な方は事前の買い替えを!
英語が通じない検査官に対し、遠くから「時間がないの!それを通して!」と叫んでアピールし、なんとか通過。
さらに驚いたのが、女性係員によるボディチェック。上から下まで、全身をくまなく、かなり執拗に触ってチェックされます 。
丁寧と言えば丁寧だが、何も持ってないのにこんなに触られたことないし、時間はないしで焦りが募るばかり。
近くにいた同じ羽田行きの欧米人女性も、この対応に「Ridiculous(ばかげている)」と呆れ気味に漏らしていたのが印象的でした。
カオスな検査場を抜け、最後は搭乗ゲートまで猛ダッシュ。
距離感も分からず走りましたが、意外にもゲートはそこまで遠くありませんでした。 到着すると少し待つ余裕があり、無事に羽田行きの搭乗開始に間に合ったのです。
【重要】トランジット時間の「正解」とターミナルの罠
今回の反省を踏まえた「予約時の絶対ルール」をお伝えします。
私のような1時間10分という乗り継ぎ時間は、リスクが高すぎます。(今回の反省点)
- チェックすべきは「ターミナル」: 予約画面で、到着と出発が同じ「ターミナル」であることを必ず確認してください。(私の時はエアチャイナの欧州・日本便T3発着でした。)
- 「2時間」あれば十分: 同じターミナル内であれば、乗り継ぎ時間は2時間あれば余裕です。
- 1時間台はギャンブル: 少しの遅延やセキュリティの混雑でアウトになる可能性が高いです。
「安さ」につられて無理なスケジュールを組まず、「同ターミナル内の乗り継ぎで2時間以上」。これを合言葉にチケットを探してください。
往路の続き:北京から羽田へ
ドタバタの乗り継ぎを経て、北京から羽田行きの便に搭乗。 ここでのフライト時間は約3時間20分。
機材がエアバスに変わり、座席が広くなりました。 個別の座席モニターはありませんでしたが、天井の小型モニターがあるのと、自分のスマホやタブレットで機内Wi-Fiに繋いで映画などを楽しむスタイルでした。
そして、ここで嬉しい誤算がありました。機内食です。
1本目(マドリード発)があまりに微妙だったので全く期待していなかったのですが、この便の機内食はびっくりするくらい美味しかったのです!
「同じ航空会社でも、便によってこんなに違うの?」と衝撃を受けるレベル。 味付けも日本人の口に合うもので、完食してしまいました。百聞は一見に如かず、その時の写真がこちらです。

座席も広く、ご飯も美味しく、先ほどの空港でのカオスが嘘のように快適な空の旅でした。
あっという間に日本に到着したという感じでした。
復路:羽田から北京へ
日本での一時帰国を終え、スペインへ戻る復路。まずは羽田から北京への4時間のフライトです。
ここで印象的だったのは、機内に入った瞬間からの「空気感の違い」でした。
スタッフの方々がみんなニコニコしていて、とても感じが良いのです。往路の「クールな印象」とは大違い(笑)。
そして機内食。 「羽田出発だから大丈夫なのでは?」と、勝手に思っていたのですが機内食は美味しかったです。

マドリード~北京までの機内食以降、一切食べなかった子供達も美味しいと食べていました。
「このまま北京~マドリードまでも美味しいのでは?」と期待したのですが…


やっぱりこの路線の機内食は駄目でした。担当の会社が違うからこんなにも味が変わるのか?と色々考えてしまいました。
復路の北京トランジット:往路との「決定的」な違い
再び鬼門の北京首都国際空港。復路の乗り継ぎ時間は1時間40分。 往路のカオスな経験があったので身構えていましたが、結論から言うと、復路は驚くほどスムーズでした。
空港に到着し、「Transfer service」のボードを持った男性スタッフに場所を尋ねると、「Downstairs(下の階だ)」と一言だけ。 「え、それだけ?」と不安になりつつ進むと、ここからが往路と違いました。
なんと、50メートルおきくらいにスタッフが立っていて、誘導してくれたのです。
往路ではあれほど機能していなかったスタッフ連携が、復路では完璧。迷うことなく進み、手続きもスムーズでした。
ただし、セキュリティチェックだけは相変わらず厳重です。
今回もやはり全身を執拗に触るチェックがありました。往路と違って復路はそうなるだろうとある程度イメージできていたので特に何も感じませんでした。
マドリードでサンティアゴへの国内線に乗る前にマドリードの空港では、PCもリュックから出さないようにというセキュリティの対応で驚きました。
航空会社や空港によって対応が違うなと感じた瞬間でした。
読者の声:私以外の利用者さんはどう感じた?
この記事を公開すると、実際にエアチャイナを利用された方々から「現場のリアルな声」が届きました。
私一人の体験だけでなく、他の方の視点も加えることで、より確かな「評判」が見えてきます。
🗨️ ケース1:Tさん(男性・2024年往復利用) 「何より値段が安いです。ただし、帰りにリュックサックに入れたモバイルバッテリーが原因で、荷物が関空に届いたのは2日後。自宅までの送料も自己負担でした。北京空港での食事も、正直おいしくなかったです。」
やはりこの方もモバイルバッテリー!自宅までの送料も自己負担とは厳しいですね。
ケース2:Hさん(男性・2025年スペイン旅行で利用) 「乗継を2時間以上に設定。前日にエアチャイナから『モバイルバッテリーは中国のCCCマークがないと没収される』と言われ、買い直して持参したので問題なしでした。時間が短くて安いので、北京〜マドリード間でしっかり眠れる時間配分もGOODです!」
航空会社との電話で注意喚起があったとは!中国のCCCマークの確認は必須ですね。時間配分がいいというのは分かります。
ケース3:中島久美子さん(2025年夏・復路利用) 「飛行時間が短くて、とても快適でした!私的には『あり』かな〜。」
やはり『ロシア上空ルートの時短』は、何物にも代えがたい魅力ですよね。日本を夜出発してマドリードに朝到着、今回は全く時差ボケがなく次から通常の生活に戻れました!
まとめ:エアチャイナは「アリ」か「ナシ」か?
初めて利用したエアチャイナ。 私の結論としては、「条件付きで、大いにアリ」です。
メリット:
- 圧倒的な時短: ロシア上空ルートで、体への負担が最小限。
- コストパフォーマンス: 他社に比べて航空券が安い。
- スタッフの対応: いざという時、親身に助けてくれるCAさんもいる。
注意点(デメリット):
- セキュリティ: 北京のボディチェックは体中触られます。モバイルバッテリー等は規定を要確認。
- 言語: トランジットや空港のスタッフの英語力に期待しない方がよい。
- リスク管理: 遅延やキャンセルのリスクはゼロではない。
「多少の不便やサービスの差は気にしない。とにかく安く、早く移動したい」 という旅慣れた方や、体力勝負の子連れ旅の方には、強力な選択肢になるはずです。
もし、次のスペイン旅行や日本帰国で「エアチャイナ、試してみようかな?」と思われた方は、ぜひ一度価格をチェックしてみてください。
私が予約した時も、Trip.comが一番探しやすく、お得なチケットが見つかりました!
\ まだ安いチケットがあるかも? /
✈️ Trip.comで最安値をチェックする最後まで読んで下さりありがとうございました。
マドリード空港に深夜到着、翌日の便が早いのでマドリード空港近くのホテルをお探しの方は、私が実際に泊まった無料送迎ホテル記事を参考にしてください。
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