ビトリア=ガステイスの旧市街からほど近いアバストス市場(Mercado de Abastos)。
2014年に全面改修されたこの建物は、全面ガラス張りのモダンな外観が印象的です。

実際に現地を歩いてみてわかったのが、その利便性の高さです。
実はこの市場、スペインの百貨店「エル・コルテ・イングレス」と連絡通路で直結しています。
市場の建物の一部が百貨店の文房具などを扱うフロアになっており、エル・コルテ側からもすぐに市場へアクセスできます。
伝統的な市場の枠を超えた、非常に都会的な構造と言えるでしょう。
市場の「核」となるバル、Bar Txiki(チキ)
市場内に入るといくつか飲食店が見えますが、純粋に「市場のバル」として地元の人々に愛されているのが Bar Txiki です。

ここで絶対に食べておきたいのが、作りたてのトルティージャ(スペイン風オムレツ)です。
中がトロトロに仕上げられた絶妙な焼き加減で、玉ねぎ入りはもちろん、ピーマンやカニ入りなどバリエーションも豊富。なくなればその都度、新しいものを焼いているそうです。

驚いたのはそのコストパフォーマンス。
- 朝食セット:4.7€ (トルティージャ、挽きたてのコーヒー、フレッシュオレンジジュース)
旧市街の有名なピンチョスバルも魅力的ですが、この価格でこの質、地元の人が集う市場の横で味わう朝食は、観光客向けの店では味わえない贅沢です。
サンティアゴの市場との違い:洗練されたプレゼンテーション

私が住むガリシアのサンティアゴ・デ・コンポステラ市場は、石造りの伝統的なスタイルで魚が並んでいますが、ここビトリアは非常にモダン。
一つひとつの商店が品物をきれいに展示しており、プレゼンテーションへのこだわりを感じました。
ある魚屋さんで立派な Gallos(ガジョ/めがれい) を見つけました。
ガリシアでもお馴染みの魚ですが、これほど大きいのはサンティアゴで見ないな~とお店の人に尋ねると「ガリシアから来ているよ」とのこと。
良い魚は大きな消費地へと流れていくってことかなと考えたエピソードでした。
市場特有の強い匂いもなく、バルエリアともしっかりとセパレートされているため、非常に快適に歩くことができます。
観光の合間に寄りやすい、柔軟な営業時間と施設構造
市場の2階へは外側に設置されたエレベーターからアクセスが可能です。
今回は朝の早い時間帯だったため、料理教室が行われるスペースや開放的なテラスを直接見ることはできませんでしたが、近代的な設備が整っている様子が伺えました。
また、サンティアゴの市場の小売スペースは午前中で閉まってしまいますが、ビトリアのアバストス市場はお昼の中休みの後午後も営業を続けています。
開店と同時に行ったので閉まっていましたが、市場の建物内にはワインバーや他のレストランもありました。これらはもう少し遅い時間から、より賑やかな顔を見せてくれるのでしょう。
まとめ:サンティアゴとは異なる「午後の市場」の楽しみ方
小売スペースが開いている午後や夕方に訪れ、買い物の後にそのままワインバーへ立ち寄る……といった「午後のひととき」を市場内で完結させることができるのも、この街ならではの都会的な楽しみ方ではないでしょうか。
朝の清々しい空気の中で活気を感じるサンティアゴの楽しみ方に対し、ビトリアは夕暮れ時に向けてゆったりとした時間が流れる。
そんな「楽しみ方の幅」がある場所かなと感じました。
少しずつカウンターに追加されていくタパスを見ながら、「お昼に、もう一度戻りたい!」と思いました。
午後一の列車で帰らなければならなかったのが惜しいほどですが、次回はぜひ、さらに賑わいを増す夕刻の市場も歩いてみたいと思います。
目的地データ:ビトリア・アバストス市場
- 名称: Mercado de Abastos de Vitoria-Gasteiz
- 住所: Jesús Guridi Kalea, 1, 01004 Vitoria-Gasteiz, Araba
- 公式サイト: mercadoabastos.eus
- 市場の営業時間: * 月〜木:9:00 - 14:00 / 17:00 - 20:00
- 金:9:00 - 14:00 / 17:00 - 21:00
- 土:8:00 - 15:00(※飲食店は店舗により営業時間が異なり、夜まで営業している店もあります)
最後まで読んでくださりありがとうございました。