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スペイン冬の煮込み料理コシード・マラガトは食べる順番が逆?

2018年12月3日

コシード・マラガト肉

この記事では、レオン県のマラガテリア地方で食べられる煮込み料理コシード・マラガトについて紹介します。

 

コシードは肉・野菜・ひよこ豆を煮込んだ料理です。

 

マドリードのコシードが有名ですが、地方によって違うバリエーションのコシードがあります。

  • コシード・マラガトが食べられるマラガテリア地方の簡単な紹介
  • コシード・マラガトが他のコシードと違う点や特徴
  • コシード・マラガトで有名な場所や料金は?

の順に紹介しますので、興味のある方は是非ご覧ください。

マラガテリア地方の場所や特徴は?

Maragateria

出典: http://www.tribubotas.org

 

マラガテリア地方は、カスティージャ・イ・レオン州レオン県のほぼ中央に位置します。

 

ガウディ作の司教館があるアストルガやスペイン巡礼フランス人の道が通るラバナル・デル・カミーノ(Rabanal del Camino)といった村がある地方です。

 

レオンや周辺の平坦な地形とは異なり、マラガテリア地方に近づくと標高が高く、地形が険しくなっていきます。

 

農業にあまり向かない土地で生計を立てるため、荷馬車をラバに引かせて運送業に従事する者が出ました。

 

彼らが活躍したのはガリシアからマドリードまでのルートで、魚や塩漬けした加工食品以外にも、お金や公式文書なども運んだそうです。

 

この地方では古くから織物業の伝統があり、19世紀中旬から現在までこの地方では羊毛で作るマントや靴下などが有名です。

 

・・・と、マラガテリア地方の紹介はこのくらいにしてメインテーマであるコシードの説明に入ります。

 

コシード・マラガトの特徴は?

他の地方と何が違う?

コシード・マラガトがマドリード風コシードと比べて違う点は、食べる順番です。

 

マドリード風のコシードでは、肉・野菜・豆をじっくり煮込んだ煮汁にパスタを入れたスープから食べ始めますが、マラガト風では、お肉→野菜とひよこ豆→スープの順番でサービスされます。

 

お肉

コシード・マラガト肉

 

豚の足・鼻・耳やモモ肉、チョリソ、牛肉と一緒にレジェ―ノ(Relleno)と呼ばれるものが出てきます。

 

上の画像の真ん中に見えるのがレジェ―ノで輪切りしたパンを卵に浸したようなものでしたが、卵とパンの他にハムやチョリソにニンニクなど細かく切ったものを混ぜてフライパンで揚げたりするなど場所によって作り方は違うようです。

 

ひよこ豆と野菜

コシード・マラガトひよこ豆ときゃべつ

 

お肉の次にひよこ豆と煮込んだキャベツが出てきました。

 

ひよこ豆は、マラガテリア地方で作られるピコ・パルダル(Pico Pardal)という種類で、スーパーで売っているひよこ豆より小さいのが特徴です。

 

とても柔らかく煮込んであって美味しかったですし、個人的にこの種類のひよこ豆の方が好きだなと思いました。

 

スーパーではあまり見られないかと思いますが、レオンのマヨール広場の市場などでは購入可能です。

 

スープ

コシード・マラガトのスープ

 

短くて細長いパスタを入れたスープですが、ここに先ほど出てきたひよこ豆を入れて飲むのもOK。

 

デザート

コシード・マラガトのデザート

 

コシード・マラガトの締めのデザートはナティージャ(Natilla)です。

 

ナティージャはスペイン全国で広く食べられる冷えたカスタードといえばわかりやすいでしょうか?

 

ナティージャのみ、もしくは上の写真のようにスポンジを浸して食べるスタイルでサービスされますが、ここのスポンジは口の中で溶けてしまい、お腹にもたれる感じがありませんでした。

いくらでもお替りOK

コシードのお肉をサービスする時点でお店の人から、『なんでもお替りしたいのがあったら言ってね。』と言われます。

 

お肉の部位の中でももっと食べたいものやデザートのナティージャまでお替りOKで追加料金はありません。

 

コシード・マラガトで有名な場所は?

マラガテリア地方で食べられるコシードですが・・・

  • Astorga(アストルガ)
  • Castrillo de los Polvazares(カストリ―ジョ・デ・ロス・ポルバサレス)
  • Santiago Millas(サンティアゴ・ミジャス)

といった村が有名です。

 

カストリ―ジョ・デ・ロス・ポルバサレスは何年も前に村を修復して、メインストリートはコシード・マラガトをサービスするレストランがいくつもあります。

 

私はサンティアゴ・ミジャスにあるお店へ行きましたが、とても美味しかったです。

 

コシード・マラガトの料金は?

ハウスワインやパン、デザートやコーヒーまでついて20€~25€ぐらいを見ておくといいかなと思います。

 

20€以下・25€以上のお店ももちろんありますが、大体上記の料金でしょう。

 

まとめ

  • レオン県の中央にあるマラガテリア地方で作る煮込み料理はコシード・マラガトと呼ぶ。
  • 煮込み料理に使われる肉は、豚の異なる部位や牛肉、チョリソ。
  • コシード・マラガトではレジェ―ノと呼ばれる卵とパンで作ったものが出る。
  • コシード・マラガトは、他の地方では最初に飲むスープが最後に出てくる。
  • この地方で作られる小さいひよこ豆が美味しい。
  • 地方全体で食べられるが、アストルガなど特に有名な村がある。
  • コース全部含まれて20~25€ぐらいかかる。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

旅の計画にご活用下さい。

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いつこ

日本人で唯一のガリシア州公認観光ガイド。サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学で観光マネージメント修士課程修了。同大学で留学生サポート業務を約4年経験。2019年にサンティアゴ巡礼専門の旅行会社に就職。まだ認知度が低いサンティアゴやガリシアの魅力を伝えるのが私のミッション。

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