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サンティアゴ・デ・コンポステーラ空港で免税手続きはできる?

2025年4月16日

スペインの空港での免税手続き案内

こんにちは、ガリシア州公認ガイドのいつこです。

「ガリシアでのお買い物の免税手続きをしたいのですが、マドリード空港は大きくて複雑だし、トランジットの時間も限られていて...」とお客様から問い合わせを受けました。

実は、サンティアゴ・デ・コンポステーラ空港でも免税(TAX FREE)の手続きができます。

  • サンティアゴ・デ・コンポステーラ空港のスタッフに確認したこと
  • 公式パンフレットの情報

をまとめてみました。

本文を読めば、免税手続きの流れや注意点が分かりますので参考にして下さい。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ空港で免税手続きはできる?

マドリードやバルセロナ空港と同様に、サンティアゴ・デ・コンポステーラ空港でもDIVA(Digital VAT Refund)と呼ばれる免税手続き用の機械が設置されています。

この機械を使って、スペインでのお買い物に対する付加価値税(IVA/VAT)の払い戻し手続きができます。

まずは、免税手続きの基本情報をまずサクッとお伝えします。

免税手続きの対象と還付率

スペインでは商品によって税率が異なるため、還付率も一律ではありませんが、洋服、バッグなおの一般商品(21%課税)を購入した場合、最大で13%もの還付が受けられます。

対象条件

  • 16歳以上でEU圏外(日本など)に居住している方
  • 購入した商品が個人使用または贈答品であること(商業目的でないこと)
  • 購入日から3ヶ月以内に商品を持ってEU圏外へ出国すること
  • 商品は未開封・未使用であること

レストラン、ホテル、コンサート、演劇、消耗品は対象外となります。

以前は90.15ユーロ以上の購入が必要という条件がありましたが、現在はその制限がなくなり、少額の買い物でも免税手続きが可能です。

DIVAの機械はどこにあるのか

サンティアゴ空港のDIVA機械は、出発階にあるセキュリティチェック前のゲートを正面に見て左手に設置されています。

2025年3月に空港にて筆者撮影

空港に入って、チェックインカウンターがある広いエリアの片側に設置されています。

比較的見つけやすいと思いますが、迷った場合は空港スタッフに「DIVA」または「Tax Free」と言えば案内してもらえます。

機械の画面や言語はどうなっているのか?

DIVAの機械は多言語対応で、日本語も選択できます

スペイン免税手続きDIVA画面
2025年3月に空港にて筆者撮影

機械の最初の画面で日本語を選べば、そこからの案内はすべて日本語で表示されますので、言語の心配はありません。

スペインでは2016年からこのDIVA(電子化システム)が導入され、QRコードをスキャンするだけで手続きができます。

実際の手続きは?

免税手続きの流れは以下のとおりです:

1. 買い物の時点での準備

レジで「Tax Free, please」と伝え、パスポートを提示しましょう。店舗でQRコードつきの免税書類(DER/DIVAフォーム)を受け取ります。

エル・コルテ・イングレスのような大型デパートやサルガデロスのお店はタックスフリーの対応に慣れていると思いますが、ガリシアの特産品やお土産を購入するお店でタックスフリーに対応してくれるのか事前に確認して下さい。

2. 空港に着いたら最初にすべきこと

購入した商品を機内預け荷物に入れてしまうと、免税確認ができなくなるため、手続きができません。

まず免税手続きを済ませてから、その後チェックインカウンターへ向かってください。

空港スタッフの方が強調していた点です。

公式情報でも、免税手続きの際には購入した商品を必ず手荷物として持参することと表記しています。税関での確認が必要となる場合があり、商品がなければ手続きができません。

3. DIVA機械での操作

  • 以下のものを手元に用意します
    • パスポート
    • 旅行書類/航空券(搭乗券)
    • 免税書類(お店でもらったDIVA書類)
    • 購入した商品(未開封・未使用であること)
  • 機械操作の手順:
    • 言語を日本語に設定
    • 画面の指示に従って進める
    • 免税申請書にあるQRコードをスキャン

4. 審査状況の確認

DIVAの画面には以下のいずれかが表示されます:

  • フォームが承認されました」→ 免税手続き完了、払い戻し手続きへ進めます
  • 追加確認が必要です」→ 税関カウンターでの確認が必要です(これはエラーではなく、抜き打ち検査の可能性もあります)

※税関からの指示がある場合は必ず従ってください。指示に従わないと払い戻しが拒否されるだけでなく、罰則の対象となる可能性もあります。

5. 払い戻しの受け取り

還付金の受け取り方法は主に3つあります:

  • 空港内の払戻しカウンターで現金受け取り(Global Blue、Exact Changeなど)
  • クレジットカード払い戻し(申請書に記入した場合、約2-3ヶ月後に還付)
  • 購入したTAX FREE対応店舗で受け取り

困った時に手伝ってくれる体制はあるの?

機械のそばにスタッフが常駐しているわけではありませんが、機械の横には電話が設置されています。

何か問題があれば、この電話で担当部署のスタッフに連絡することができます。担当スタッフは出発ロビーの下の階にいて、必要に応じて対応してくれるそうです。

まとめ:サンティアゴ空港で快適な免税手続き

サンティアゴ・デ・コンポステーラ空港にもDIVAの機械(日本語表記あり)がありますので、免税手続きは可能です。

スペイン在住の私は実際に手続きをしたことはありませんが、空港のスタッフに聞いたところ、画面の指示に従って進めれば、特に難しいことはないとの回答が返ってきました。

さいごに公式資料から特に注意すべき点をいくつかまとめておきます。

  1. 必ず荷物のチェックイン前に免税手続きを済ませること。この順番を間違えると、せっかくの免税が受けられません。
  2. 購入した商品は必ず手荷物として持参すること。「商品なしでは承認なし」が原則です。
  3. 購入日から3ヶ月以内に出国すること。期限を過ぎると免税対象外となります。
  4. DIVAシステムでスキャン後、「追加確認が必要です」というメッセージが表示された場合は必ず税関カウンターへ行くこと。これは単なる抜き打ち検査の可能性もあります。

スペインの税率は日本より高いので、最大13%も戻ってくるのはかなりお得です。

マドリードやバルセロナの空港と比べれば小さいサンティアゴの空港ですが、手続きをスムーズに行うために余裕を持って空港に到着することをおすすめします。

注意

この記事の情報は2025年4月時点のものです。手続き方法や設置場所が変更される可能性もありますので、最新情報は空港の公式ウェブサイト(www.aena.es)やスペイン税務署のサイト(sede.agenciatributaria.gob.es)でご確認ください。


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最後まで読んで頂きありがとうございます。

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いつこ

ガリシア州公認観光ガイド。サンティアゴ・デ・コンポステーラ大学で観光マネージメント修士課程修了。同大学のスペイン語コースで留学生サポート業務を約4年経験。サンティアゴ巡礼専門の旅行会社勤務経験あり。まだ認知度が低いサンティアゴやガリシアの魅力を伝えるのが私のミッション。

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