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文化・習慣

【2025年版】スペインの大晦日は「12粒のブドウ」!現地ガイドが教える、スペイン人のような楽しみ方と準備

2018年12月1日

2026年スペインの年越し|幸運を呼ぶ12粒のブドウとカバ(スパークリングワイン)でカウントダウンの様子
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いつこ

多くの巡礼者が目指すゴール、サンティアゴ・デ・コンポステラ在住。スペインガリシア州公認ガイド。観光学修士(Master)としての知識と現地在住者ならではの視点を活かし、ガイドブックには載らない「本当のガリシア」を発信中。 年間100名以上の日本人巡礼者を聖地へご案内しています。

「スペインでは、年越しそばではなく『12粒のブドウ』を食べる」 この話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

大晦日の夜、テレビの前や広場に集まり、時計台の鐘に合わせてブドウを次々と口に放り込む……。 これが、スペイン人が愛する年越しの儀式(Nochevieja)です。

「皮ごと食べるの?」「種はどうするの?」 初めてだと少し戸惑うかもしれませんが、ちょっとしたコツさえ掴めば、誰でもスペイン人のようにスマートに新年を迎えられます。

この記事では、在住ガイドの私が、現地での楽しみ方はもちろん、日本にいても実践できる「スペイン流カウントダウン」の準備についてご紹介します。 今年はブドウとカバ(スパークリングワイン)を用意して、スペインの風を感じながら新年を祝ってみませんか?

そもそも、なぜブドウを食べるの?

スペインでは、12月31日の深夜0時、時計台の鐘が12回鳴るのに合わせて、1粒ずつブドウを食べます。

  • 12粒の意味: 新年の「12ヶ月」を表しています。
  • 成功すると: 鐘が鳴り終わるまでに12粒すべて食べきると、その年は幸運に恵まれると言われています。

シンプルに見えて、実はかなりハードな早食い競争です。

たかがブドウと思うかもしれませんが、縁起物と考えるとついついいくつになっても頑張って食べてしまいます(笑)

途中で噴出してしまう人がでるとその場も盛り上がって楽しい瞬間です。


【準備編】スペイン人のように食べるコツは「種なし・皮なし」

ここが重要です。 鐘のスピードは意外と速い(3秒に1回ペース)ので、種や皮があるブドウだと、口の中がいっぱいになって間に合いません。

地元民も愛用!「12粒入りの缶詰」

スペインのスーパーで買える年越し用の12粒入りブドウの缶詰(種なし・皮なしで食べやすい)画像

年末になると、スーパー(MercadonaやEl Corte Inglés)のレジ横に、「12粒セットの缶詰」が山積みになります。

観光客向けとかではなく、地元の八百屋さんでも売っているので地元の人も買っています。 最初から「種なし・皮なし」の状態になっているので、小さな子供からお年寄りまで、喉に詰まらせることなくリズムよく食べられるわけです。

もしスペインで年越しを迎えるなら、ぜひスーパーでこの缶詰を手に入れてください。 日本で実践する場合も、事前に種を取っておけば完食できますよ!


当日の流れ:テレビはどこを見る?

大晦日の夜、家族や友人とディナーを楽しんだ後、23時50分頃から準備を始めます。

チャンネルは「La 1(ラ・ウノ)」

ホテルのテレビで「La 1(国営放送RTVE)」をつければ間違いありません。 毎年、マドリードの「プエルタ・デル・ソル(ソル広場)」の時計台から生中継が行われるので、国民の多くがこの放送を見ます。

「テレビがない」「スマホで見たい」という方は? RTVEは公式YouTubeチャンネルでも生配信を行っています。 検索窓に「RTVE Campanadas 2026 en directo」(※年数はその年に合わせて)と入力すれば、どこにいてもスマホで中継を見ることができますよ!

マドリードのソル広場(プエルタ・デル・ソル)の時計台

 

鐘の鳴り方(ここが重要!)

いきなり「ゴーン!」と食べ始めてはいけません。鐘には順番があります。

  1. 金色のボールが下りてくる(みんなざわつく)
  2. 予鈴(ロス・クワルトス): 「カラン、カラン、カラン、カラン」と4回鳴ります。
    • ⚠️注意:まだ食べてはいけません! ここでフライングする人が続出します。
  3. 本鈴(カンパナーダス): 「ゴーン(1粒)…ゴーン(2粒)…」
    • ここです! 鐘に合わせて、願いを込めながら口に放り込みましょう。

由来には「2つの説」がある

なぜこんな風習が生まれたのでしょうか? 実は諸説あります。

説①:1909年の豊作説(有名)

アリカンテ地方でブドウが大豊作になり、余ったブドウを農家が「幸運のブドウ」として売り出したという説。マーケティング成功例としてよく語られます。

説②:マドリード市民の皮肉説(有力)

1880年代、マドリードの上流階級がフランス風に「シャンパンとブドウ」で年越しをするのを真似て、庶民が皮肉交じりにソル広場でブドウを食べ始めたという説。 当時の新聞記事(1897年)にも記述があるため、豊作説より前から習慣があった可能性が高いと言われています。


まとめ:広場で、ホテルで、最高の新年を

12粒を食べ終わると、口の中はブドウでパンパン。 お互いに顔を見合わせて「¡Feliz Año!(あけましておめでとう!)」と叫び、カバ(スパークリングワイン)で乾杯するのがスペインの年越しです。

私も一度、マドリードのソル広場でカウントダウンをしたことがありますが、知らない人同士でもカバを片手に祝い合う一体感は、本当に素晴らしい体験でした。

もし年末にスペインにいるなら、ぜひ缶詰のブドウを持って広場やホテルで参加してみてください。きっと一生忘れられない、楽しい年越しになりますよ!

年が明けたら、次は1月5日のパレードです! クリスマスのフィナーレ「東方三賢人の日」の楽しみ方は、こちらの記事でチェックしてください。

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最後まで読んで頂きありがとうございました。

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