スペインでの留学や長期滞在、あるいは巡礼中のアルベルゲ(宿)での生活。
食費を抑えるために「自炊」を決意したものの、現地のスーパーでこんな壁にぶつかっていませんか?
- 「どのスーパーで何を買えばいいのか分からない」
- 「パックのお肉や魚、量が多すぎて使い切れない…」
- 「対面カウンターで注文したいけど、スペイン語に自信がない」
私自身、スペインへ来るまでは親元で暮らしていたため、初めての自炊では同じように悩みました。しかし、外食ばかりでは栄養が偏り、お金もあっという間に無くなってしまいます。
この記事では、現地在住の公認ガイドが、スペインのスーパー事情や日本の調味料の買い方から、量り売りカウンターを使いこなす実践的なスペイン語フレーズ、疲れた日でも作れる万能レシピ、そして節約アプリまでご紹介します。
現地のスーパーを攻略して、スペイン生活をもっと豊かにしましょう!
そもそもどこで買う?スペインの代表的なスーパーと特徴

初めての自炊で一番戸惑うのがスーパー選びです。スペインにはいくつか代表的なチェーン店があり、それぞれ特徴が異なります。
- Mercadona(メルカドーナ): スペインで最も人気のあるスーパー。どこにでもあるので大変便利です。プライベートブランド(Hacendado)の品質が高く、価格もお手頃。最近は「味噌汁」など日本のものも増えてきていると感じるので、まずはここを覗いてみるのがおすすめです。
- Día(ディア): 店舗数が多く、価格帯が安いディスカウントスーパー。品揃えは少し少なめですが、日々のちょっとした買い物に便利です。私の家の近くの店舗はお肉の質がすごく良かったりするので、店舗によって得意な分野があります。
- Gadis(ガディス) / Froiz(フロイス): 私が住むガリシア地方など、北西部を中心に展開する地域密着型のスーパーです。
- Carrefour(カルフール)/ Alcampo(アルカンポ): 郊外や大型ショッピングモールに入っている大型スーパー。品揃えが圧倒的で、アジア食品コーナーには醤油や海苔なども置いてあります。ただ、全体的な価格帯は少し高めです。
日本の調味料やアジア食材は買える?
自炊を始めると恋しくなる日本食ですが、基本的なものは手に入ります。
- お米: 日本のお米に近い短粒種は「Arroz redondo(アロス・レドンド)」や「Arroz bomba(アロス・ボンバ)」という名前で、どのスーパーでも安く買えます。
- 醤油・海苔・味噌: 上記の通り、カルフールなどの大型スーパーやメルカドーナで手に入るようになってきました。
それ以外の本格的な和食材(だしの素、みりん、うどんなど)が必要な場合は、街にある「アジア系スーパー」や、中国系の人が経営する日用品店(Bazar:バサール)の食品コーナーで調達するのが基本スタイルです。
大容量パックは買わない!スーパーの「量り売り」を活用する
スペインのスーパーに並ぶお肉やお魚のパックは、基本的にファミリー向けの特大サイズです。
一人暮らしや少人数の自炊でこれを買ってしまうと、余らせて食品ロスに繋がります。
対面式の量り売りカウンター(お肉屋:Carnicería / お魚屋:Pescadería)で買い物しましょう。
使うフレーズは決まっているので、スペイン語の実践の場だと思ってトライしてみましょう。
必要な分だけを頼むフレーズ
商品は基本的に「1kgあたりいくら」で表示されています(一部、1匹いくらの魚もあります)。
- ひき肉を〇〇グラムください 「〇〇 gramos de carne picada, por favor.(〇〇 グラモス デ カルネ ピカーダ, ポル ファボール)」
- この小さい魚を片手一握り分ください 「Un puñado de estos pescaditos, por favor.(ウン プニャード デ エストス ペスカディートス, ポル ファボール)」
- この魚を1匹ください 「Un pescado de este, por favor.(ウン ペスカド デ エステ, ポル ファボール)」
調理の手間を省く!「切って・洗って」のフレーズ
買った食材をそのまま持ち帰るのではなく、その場で下処理をお願いするのが賢い自炊のコツです。
- 小さく切ってくれますか?(カレーや炒め物用など) 「¿Me lo puedes cortar en trozos pequeños?(メ ロ プエデス コルタール エン トロソス ペケニョス?)」 ※言葉が出ない時は、指で希望の厚さを作って見せるだけでも通じます。
- 頭は残す?それとも切る?(魚を買うとよく聞かれます) 「¿Con cabeza o sin ella?(コン カベサ オ シン エジャ?)」
- 綺麗に処理してくれますか?(イカの内臓取りなど) 「¿Puedes limpiar?(プエデス リンピアール?)」
疲れた日の救世主!万能「アヒージョ」着回し術

毎日の自炊を続けるコツは、「頑張りすぎないこと」だと私は思います。
そこでおすすめなのが、スペインの定番「アヒージョ(ニンニクとオリーブオイル煮)」をソースとして使う万能サラダ。
これ一つ覚えれば、具材を変えるだけで何通りもの献立が完成します。
【基本の作り方】
- フライパンにたっぷりのオリーブオイルとスライスしたニンニク(好みで唐辛子)を入れる。
- 香りが立ったらメインの具材(下記参照)を入れて火を通す。
- お皿に盛った葉物野菜(Canónigo/マーシュなど)の上から、オイルごとかけて塩を振れば完成!

【おすすめのアレンジ具材】
- ① グラス(Gulas): タラ科の魚のすり身。安くて美味しいスペインの定番食材です。
- ② グラス+エビ+パスタ: 茹でたパスタを加えれば、立派なメインディッシュに!
- ③ 冷凍ムール貝+茹でジャガイモ: 輪切りにして茹でたジャガイモに乗せれば、ボリューム満点の温野菜サラダになります。
- ④ マッシュルーム+ハモン・セラーノ: 角切りの生ハム(ハモン)を最後にサッと火に通して乗せると、塩気が最高のアクセントに。
- ⑤ エビ+茹でブロッコリー: 王道の組み合わせ。千切り玉ねぎを一緒に炒めるとさらに甘みが出ます。
食費ロス&食費を減らすアプリ?
スペインで食費を節約したいなら、「Too Good To Go」という無料アプリがあります。
これは、お店で余ってしまった食品を格安で買えるサービス。
普通に買えば15€する魚の詰め合わせが、半額以下で手に入ることもあります(パン屋やレストランも多数参加しています)。
「売れ残り」であるため、特に魚介類は購入後すぐに調理する必要がありますが、友達や巡礼仲間とシェアしてご飯会を開けば、普段手が出ない食材を安く楽しめる最高のチャンスになります。
美味しいパン屋さんが参加していると、売れ残りの美味しいパンが安く買えるのでこれは嬉しいです。自分が利用している魚屋さんなどが参加していたら本当にお得な買い方です。
まとめ:失敗も経験!スーパー通いを楽しもう
スペインで自炊を始めると、「日本でいつも使っているあの調味料がない」「このカボチャ、水っぽくて煮物に向かない…」など、数々の違いに気付くはずです。
慣れるまでは大変かもしれませんが、それこそが現地で暮らす醍醐味です。
買った食材を上手く使い切れなかったり、料理に失敗したりする日があっても、スペイン語と同じで経験を増やして少しずつ覚えていけば大丈夫。
「絶対このスーパーがいい!」という正解はありません。住んでいる私も利用しながら選んでいます。
店員さんに「このお魚はどう料理すればいいの?」と聞いてみるなど、日々の買い物を「生きたスペイン語の学びの場」に変えて、現地の生活を楽しんでくださいね!
最後まで読んで頂きありがとうございました。