サンティアゴ・デ・コンポステラの駅のホーム。
今日、マドリードへ向かうご夫妻を見送っていた時のことです。
マドリード市内の移動で使えるカードを見せると、『私たちも買いました。』
そう言って見せてくださった手元には、赤い「Tarjeta Multi(マルチカード)」が2枚。
日本のSuicaの感覚で、お一人ずつ用意されていました。私は思わずこうお伝えしました。
「これ、1枚あればふたりで共有できるんです。」
お二人は「えっ!?」と、驚かれていました。無理もありません。日本ではひとり1枚が常識ですから。
1ユーロ180円という円安の今(2026年時点)、カード発行料の2.50€は約450円。2人分なら900円ですので短期滞在の出費としてはもったいないです。
マドリードを訪れる皆さんが、無駄な出費をせず、スマートに街を楽しめるよう、現地ガイドの視点で「移動の正解」について考えてまとめました。
マドリードの地下鉄回数券:カードは「1枚をみんなでシェア」できる
マドリードの地下鉄(メトロ)やバスに乗るための赤いカード 「Tarjeta Multi(マルチカード)」。
このカードの最大の特徴は、「無記名式で、誰でも使える」ということです。
自分ひとりで1枚持つ必要はありません。ご夫婦、友人、ご家族での旅行なら、1枚のカードに人数分の回数券をチャージして、全員で使い回すのが一番お得です。
⚠️ 注意:名前と写真が入った「Tarjeta Transporte Público(個人用)」は、現地の人が定期券として使うものです。旅行者は必ず、券売機で買える赤い「Tarjeta Multi」を選んでください。
【料金ガイド】観光で使う「中心部(ゾーンA)」ならこの価格!
券売機の前に立つ前に、まずはご自身の滞在プランをイメージしてください。
マドリードの移動は、エリアによって料金が変わりますが、観光客が訪れる場所のほとんどは「ゾーンA(中心部)」に含まれます。
このエリア内の移動なら、料金は以下の通りとてもシンプルです。
| チケットの種類 | 料金(中心部・ゾーンA) | 選び方の目安 |
| 1回券 (Sencillo) | 1.50€ 〜 2.00€※ | 合計4回以下しか乗らない人 |
| 10回券 (Metrobús) | 7.30€ (割引価格) | 2人でシェアするなら絶対これ! |
知っておくと安心!1回券の加算ルール
- 最初の5駅は1.50€。そこから1駅増えるごとに10セントずつ上がりますが、上限は2.00€です。
- つまり、どれだけ遠くへ行っても1回2ユーロ以上かかることはありません。
- チケット購入時に目的地を選ぶと、自動で計算されます。
マドリード州政府より、2026年も公共交通機関の割引を継続するとの公式発表がありました。当初の予定よりもかなりお得に移動が可能です。
お二人での旅行なら、マドリード滞在中に3回以上一緒に地下鉄に乗るのであれば、10回券を1枚シェアするのが一番安く、毎回切符を買う手間も省けますね。
実践!失敗しない券売機の使い方とシェアのコツ
マドリードの駅には現在、従来の「オレンジと青の機械」に加えて、スマホのような巨大な画面を持つ「新型券売機」の導入が急速に進んでいるそうです。
【新旧チェック】どの機械で買えばいい?
- 新型機(43インチの大型液晶): 最も操作が簡単です。クレジットカードやスマホのタッチ決済に最適化されています。
- オレンジ色の機械: 従来型。現金(紙幣・硬貨)を使いたい時に安心です。
- 青色の機械: 従来型。クレジットカード・デビットカード専用です。
画面が大きいというのは画面切り替えにもメリットですよね。もし駅で見かけたら、迷わず新型機を使ってみてください。私もマドリードに次に行く時はチェックして情報を更新したいと思います!
購入の4ステップ
- 画面の 「Adquirir tarjeta(カードを購入)」 をタッチ。
- 「10 VIAJES(10回券)」 を選択。
- 支払い(カード代 2.50€ + 10回券代)。
- カードが出てきます。
改札の通り方(シェアする場合)
改札機にカードを「ピッ」とかざして、ひとりが入ってから後ろに人にカードを渡してもよし。最初の人が通るのを確認して、自分でカードをかざして入るなどして連携して通ってください。
日本の感覚ではちょっと…となりますが、マドリードでは問題なしです。私も家族内でシェアしました。
【重要】ここだけは要注意!シェアできないケース(セルカニアス)
マドリードには、地下鉄(メトロ)の他に、JRのような近郊列車「セルカニアス(Cercanías)」が走っています。ここで一つ、注意点があります。
メトロで使っている「10回券」は、セルカニアスでは使うことができません。
もし滞在中にセルカニアスを何度も利用する予定なら、セルカニアス専用の10回券(Bonotren)を購入を検討して下さい。
しかし、短期の観光であれば、セルカニアスに乗る機会はそれほど多くないはずです。
- あまり乗らないなら: その都度「1回券(Sencillo)」をバラで買うのが一番シンプルで無駄がありません。
- 賢く使うなら: 利用頻度が高い「メトロ」の方で10回券を活用し、セルカニアスは必要最小限にするのが賢い選択です。
さらに得する裏技:AVEのチケットには「セルカニアス代」が含まれています!
マドリードを拠点に、他都市へ移動したり戻ってきたりする際に利用する高速列車「AVE」。実は、AVEのチケット代には、出発地と到着地でのセルカニアス(近郊列車)の料金が、最初から含まれています!
空港から市内への移動や、主要駅間の移動など、具体的な活用例や、実際にどれくらいお得になるのかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。サンティアゴへの旅を計画している方は、出発前にぜひ確認しておいてくださいね。
👉【保存版】サンティアゴへの行き方ガイド:AVEでお得に移動する秘訣
まとめ:賢く浮かせて、最高のスペイン体験を
慣れない異国の地では、仕組みが分からず「とりあえず」で損をしてしまいがちです。
でも、事前にこのルールを知っているだけで、あなたの旅はぐっとスマートになります。
移動の不安を解消して、マドリードの町を心ゆくまで楽しんでくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。