この記事では、ビザ取得に必要なスペインの医療保険についてお話します。
2021年12月から、日本の海外旅行保険ではなくスペインで営業する保険会社の医療保険を契約する必要があります。
日本からスペインの保険会社とコンタクトし、ビザ申請の条件を満たす内容の保険を契約するって、とてもハードルが高いと感じますよね?
正直、私もそう思いましたが…
この変更のタイミングにビザ申請をした学生と社会人の方にインタビューして、確信した点があります。
- 保険用語など最初は難しいと感じるが、意味が分かれば勉強になる。
- ビザ申請や滞在時に必要な補償内容の保険が用意されているので、思ったよりも手続き自体は難しくない。
- 日本の海外旅行保険よりもスペインの医療保険の方がメリットが多い。
本文を読めば、スペインの保険会社とコンタクト方法や営業の方の対応、保険料金の支払いや実際に現地で使った時の様子が分かります。
また、理解しておくべき保険用語の意味も簡単に紹介します。
やはり内容をある程度理解して、自分で手続きできたらいいなと思っている方のお役に立てれば嬉しいです。
スペインの医療保険で最低限知っておきたい3つの単語
医療保険を契約しない限り、なかなか習わない単語を含めここで3つ紹介します。
SIN COPAGO
COPAGOというのは、現地での治療代や薬代を一部負担すること。
それがない(SIN COPAGO)ので、保険を契約して現地で診察などを受けても治療費を払う必要はありません。
SIN CARENCIAS
CARENCIAとは日本語で『免責期間』という補償を受けられない期間。
契約しても、特定のサービスで実際に補償を受けるの数か月かかるものがありますが、SIN CARENCIAなので契約期間1日目から補償されます。
REPATRIACION
本国送還、帰国という意味の単語です。
とはいえ、日本語でも旅行・医療保険の内容を理解する機会ってあまりないですよね?
それをスペイン語でとなると、難しいと感じるのは当然のこと。
保険会社、そしてその代理店がある中で、保険の内容を日本語で説明しているサイトを見つけました。
これはなかなか貴重だなと思いましたので、宜しければこちらから参考にしてみて下さい。
英語のサイトが表示されますので、日本語バージョンに変更下さい。
スペインの外国人学生向けの医療保険の年齢制限
スペインで勉強する外国人学生向けの医療保険が大手の保険会社で用意されていますが、34歳までという年齢制限があります。
この年齢の枠に入らない35以上の方のケースについては、【スペインビザ取得用】医療保険35歳以上は手続きが面倒?の記事で紹介しますので、興味のある方は合わせてお読みください。
それでは、実際にこのタイプの保険を契約した学生の体験談を紹介していきます。
スペインのどの保険会社を選んだ?
大学内で留学生の情報交換サイトがあり、サニータス(Sanitas)という会社を利用している人が多かったので、サイトに入ってみました。
ホームページがちょっと分かりにくかったので、現地の友達にお願いして電話で聞いてもらったりもしました。
スペインの保険会社の営業さんとのやりとりはどうだった?
サイトにあるフォームに個人情報を入れて送信すると、会社の営業の方からメールで連絡をもらい、やりとりは全てメールで完了しました。
ビザ申請用の条件を満たす補償内容になった外国人学生用の保険だといわれたものの、日本(ヨーロッパ圏外)の学生でも大丈夫かなと少し心配しましたが、契約後に届いたPDFファイルを大使館に送ったところ問題ありませんでした。
年末の休暇の時期に連絡をとっていましたが、それでも対応は早いという印象を受けました。
医療保険の契約に必要な書類は?
スペインの大学での入学証明書とパスポートを送りました。
スペインの医療保険料金と支払い方法?
私の年齢で保険料は月45€と言われました。
滞在期間(6か月)分の保険料を一括で、クレジットカードで支払いました。
スペイン医療保険のいいところ
料金が安い
私の大学は、世界各地に留学する学生が多いので、日本の某保険会社と特約の海外旅行保険があります。今回、ビザ申請の変更を知らずに契約した海外旅行保険料と比べたら約半額でした。
歯科治療も含まれている
歯の治療が補償されているのはとても助かります。
現地で気軽に使いやすい
日本の海外旅行保険だと、まずは現地で自分が費用をもち、帰国後に請求するための書類を提出するといった手続きが必要になります。
また、提携病院や医者のリストを見ても大都市でないと情報がなかったりして、探すのも手間がかかります。
Sanitasなど大手の保険会社では、専用のクリニックが市内にあります。
外国で具合が悪くなった時に、金銭的な面や手続きの煩わしさを心配せずに利用しやすいのではないかと思います。
スペインで医療保険を使って思ったこと
産婦人科を1度利用したのですが、基本、診察の予約はアプリ(またはWebサイト)を使うことになります。
アプリ内の手順で
- どのクリニックを希望しますか?
- どのドクターを希望しますか?
という質問が、先生の名前を見ても選べないと予約ができません。
結局、電話でオペレーターの方に、誰でもいいのでお願いしますと伝えて予約しました。
自分が通っている先生が分かっている現地のスペイン人には便利な予約システムだと思いますが、最初にアプリを使った印象として使いやすいとは思いませんでした。
産婦人科の窓口では、保険会社の名前を聞かれ、会社名を伝えてそれで治療費を払わずに見てもらうことができました。
スペインの大手保険会社はどんなところがある?
本文ではSANITASのケースを紹介しましたが、ネットで【Seguros de salud España】と検索すると、下記の会社名も出てきます。
- ADESLAS
- SANITAS
- MAPFRE
- ASISA
各保険会社の代理店ごとにサイトがあり、担当営業によって対応が異なるケースもありますが、私がインタビューした人たちの話を聞いていると、スペインの保険会社側は対応に慣れていて対応も早い印象を受けました。
しかし、私だったら自分である程度保険の内容を日本語で理解できたらやっぱり嬉しいなと思いました。
そんな時、Adeslasのある代理店のサイトで日本語ページも用意されていました。
これはなかなか貴重だなと思いましたので、宜しければこちらから参考にしてみて下さい。
英語のサイトが表示されますので、日本語バージョンに変更下さい。
まとめ
- 2021年12月からビザ取得にはスペインで営業する保険会社の医療保険が必要
- 外国人向け学生の医療保険があるが年齢制限がある。
- 外国人学生向けの保険は、ビザ取得に必要な条件を満たした内容になっている。
- 保険会社のサイトからフォームを送ってコンタクト可能
- 入学受入れ証明書やパスポートなどの書類が必要
- 日本の海外旅行保険と比べて、料金的なメリットや現地での使いやすいさがある。
コロナでストップしていた留学生の流れがまた戻ってきたなと感じます。
スペインの医療保険を契約するという新しい手続きのイメージができたと感じていただければ嬉しいです。
体験談をシェアしてくれた学生さん、最後まで読んで下さったあなたに、ありがとうございました。