大学院留学の期間や費用は?修士課程専攻で知っておくと役立つ情報は?奨学金情報は?

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4年間の大学生活を終えて、スペインの大学院でもっと専門的な勉強したいと思う学生の方や、社会人でスペインの大学院に進学して高度な専門知識を取得したいと考えている方もいるかと思います。

 

キャリアアップのための大学院留学か、もしくは研究職につくために将来的には博士課程まで進むのか、各自の目的に適した修士課程の専攻が重要になります。

 

スペインの大学が提供する数多くの修士課程プログラムの中からこれだと思うものを選ぶのは決して簡単な事ではありません。

 

大学の専攻や職務経験と同じ分野の修士課程に進むことはもちろん、日本の大学の専攻とは異なる分野の修士課程を専攻することも可能です。

 

キャリアチェンジのチャンスにもなりますが、専攻を失敗すると修士課程の勉強中もしくは修了後にこんなはずではなかったということにもなりかねません。

 

ところで、スペインの修士課程には2つのタイプがあって、その違いは何なのか知っていますか?

 

 

複雑な事ではないですし、私はその違いを知ったのはスペインに着いてからでした。しかし、今冷静に振り返ると事前に知っておけば目的に合った修士課程プログラムをもっと納得して選ぶことができたのかもしれないと思います。

 

これからスペインの大学院留学を考えている方に少しでも役立つ内容になればと思いますので、最後までお読みください。

スペインの修士課程には、Máster Título Propio(マステル・ティトゥロ・プロピオ)Máster Oficial(マステル・オフィシアル)の2つがあります。(以下、Master propioとMaster oficialと各自記載します。)

 

最初に、ふたつの修士課程がある経緯を簡単に説明します。

 

1999年6月19日、イタリアのボローニャでEU諸国内の高等教育の水準や学位認定を同レベルにし、ヨーロッパの学生の流動化をすすめるべく欧州高等教育圏を作ろうとスペインを含む全29国が調印しました。(ボローニャ宣言)

 

欧州高等教育圏に入る前、スペインの大学で提供されていた修士課程の多くが各大学が独自に作り単位を認めた修士プログラムでしたが、この宣言以降、欧州高等教育圏に入って『オフィシャル』なマスター(Master oficial)になったものもあれば、そのまま大学独自のものとして存続しているものがあるからです。

 

二つの修士課程の違いは?

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実際に2つのマスターの内容にはどんな違いがあるのか、下の表を見ながら説明していきます。

  Máster Título Propio Máster Oficial
単位数と期間 最低50単位(1 or 2年) 60~120ECTS(1 or 2年)
価格 各大学が決定 スペイン教育省が決定
博士課程アクセス NO YES
教授陣 大学の教授陣と企業や国際機関からの講師 博士号を取得する大学の教員
進学の条件 学士号もしくは職務年数が条件になる 学士号
研究職向け NO YES
企業向け YES NO

Título Propioとは日本語で独自のタイトルという意味です。Máster Propioは修士課程プログラムを提供する各大学がプログラムの条件を決めているのに対し、Master Oficialはスペインの教育省が決めているという大きな違いがあることを理解しましょう。

 

単位数と期間

Máster Propioは最低50単位の取得が必要ですが、プログラムによって60単位のところもあります。1年で終了するマスターもあれば2年のものもあります。
一方、Master oficialは最低60ECTSから(1年)から最大120ECTS(2年)までと単位数が決められています。ECTSとはEuropean Credit Transfer Systemの略です。スペインでとったECTSは欧州高等教育圏の他のヨーロッパの国でも認められます。

 

プログラムの特徴

修士プログラムの特徴については、Master propioの方は実社会に出てから必要な専門知識やスキルを身に着けるようにデザインされているのに対して、Master oficialはどちらかというと、セオリーよりというかアカデミックの面が強いといえるでしょう。

 

ビジネスでマーケティングや国際ビジネスの実践的なスキルを学んで、将来は国際的に有名な企業で働きたいと考えている場合は、Master Propioを選択された方がいいと思います。

 

 

労働市場や各産業で即戦力となるスキルを得られるよう、大学の教授陣にプラスして、有名な企業や国際機関から講師を招いています。外部からの招待講師の数は修士課程プログラムに関わる講師の最大約半数まで占めることができます。

 

研究職を希望し博士課程への進学も考えているなら、博士課程へアクセスできるMaster Oficialを選んでください。Master oficialの教鞭に立つのは、博士号を取得する大学在籍の先生でなくてはいけないと教育省が決めています。

 

企業向けならMaster propio、研究職ならMaster oficialという分け方ができるでしょう。

 

二つの修士プログラムの費用は?料金の差はどれくらい?

勉強する学部によって単位数や期間が異なるので、平均の数字を出すことが難しいのですが、Máster oficialでは1年間の修士プログラム(60ECTS)が2000€以下のものがあります。

 

一方、Máster propioは外部の機関から招く講師の費用が授業料に反映される部分がありますので、Master oficialよりもかなり高くなります。2~3倍、もしくはそれ以上する場合も珍しくありません。

 

しかし、値段が高くてもビジネス分野の実践的なスキルが身につき、第一線で活躍している人から学べるメリットや修士課程修了後の就職に有利な内容のプログラムには人が集まります。

 

いくら授業が安くても定員割れするMaster oficialがあるという現実もあります。

 

大学院留学経験者からのアドバイスは?

私が選んだ観光マネージメント(Master oficial)の修士課程プログラムでは、経済や地理・歴史学部など観光を勉強したことがない人でも学士号があればOKでした。勉強はさすがに大変でしたが、修士課程で新しい分野を選ぶことも可能です。

 

日本の大学でとった学士号をスペインで認めてもらうには、Homologación(オモロガシオン)というスペイン教育省による学位認定手続きが必要になりますが、申請の手配から認定を受けるまでにかなりの時間がかかります。

 

受け入れ先の大学にスペインの学士号(Licenciatura)と同等の勉強を終えていると認めてもらうEquivalencia(エキバレンシア)という手続きもあります。

 

Máster Oficialのプログラムを修了すれば、スペイン国内はもちろんヨーロッパ内で最終学歴を修士課程修了と認めてもらえます。(ただし、学士号の認定はあくまでも教育省での学位認定が必要になります。)

 


修士課程修了後は観光関係の仕事がしたいと考えていましたので、できるだけ観光業の実践的な知識を学べるプログラムを希望していましたが、自分が選んだのはMaster oficialで、実際の授業の内容もアカデミックな内容が多く不満に思ったことも正直ありました。

 

結果的に2年間の修士課程で多くのことを学び、自主的に取り組めばその分吸収することも大きいと気づきましたが、Máster propioの修士課程を選んでいたら、もっと自分が想像していた内容と近いプログラムで勉強できたかもしれないと考えることもあります。

 

私のようにちょっと後悔が残るような専攻の選択にならないよう皆さんは気を付けてくださいね。

 

スペイン大学院留学で申請できる奨学金は?

スペイン政府奨学金やロータリー財団の奨学金の存在を知っている人もいるかと思いますが、各大学の修士課程プログラム内が授業料の全部をカバーするものではないですが奨学金を用意しているところがあります。

 

是非自分が興味のあるプログラムではどうなっているかをチェックしてみてください。

 

また、少なくとも修士課程を取得している人が対象になりますが、研究者を対象にしたキャノン財団の奨学金もあります。

 

申請時から過去10年以内に修士号を取得していればOKです。社会人から再び研究の方に行きたいという方で、受け入れ先があり、研究計画を出せば申請はできます。詳細はこちらでご確認ください。

 

 まとめ

いかがでしたでしょうか。

スペインの修士課程の専攻について、再度ポイントだけまとめます。

  • スペインの修士課程には、Master oficialとMaster propioのふたつがある。
  • 修士課程の期間は、1年と2年のものがある。
  • 各修士課程の特徴を理解したうえで、自分のキャリア目的に合わせたプログラムを選ぶのが大事。
  • スペインの地方や大学のプログラムによって料金がかなり変わる。
  • 修士課程のプログラムで、全額をカバーするものではないが奨学金を用意しているものがある。

 

自分の体験だけでなく情報を調べて記事を書いてはいますが、万が一情報に誤りがある場合などはすぐに修正しますので問合せフォームを通じてご連絡いただければ幸いです。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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