世界遺産ヘラクレスの塔に関する歴史や伝説を知るツアーとは?

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スペイン北西部にあるガリシア州コルーニャ市の灯台、ヘラクレスの塔。

 

ローマ人により建築された現在も灯台としての機能をはたしています。

 

世界遺産ヘラクレスの塔の周りにある野外の彫刻美術館を歩きながら塔にまつわる伝説や歴史に触れたり、18世紀に行われた塔の改築の内容やポイントについて楽しく学べるガイドツアーがあります。

 

実際にツアーに参加してみましたので、ツアーの流れや内容の一部を紹介します。

 

ヘラクレスの塔がある場所には観光インフォメーションセンターがあります。

 

そのすぐ横に一見男性のようなでも組んだ腕の下からはみ出た胸が特徴的な像があります。

 

これはCaronte(カロンテ)の像です。カロンテ(日本語ではカロン)はギリシャ神話で神に準ずる存在で、日本の三途の川に相当するステュクス川を船に乗って移動し、死者の魂をあの世へ渡す渡し守です。

 

彼は生きた人間は舟に乗せないのですが、3人だけ生きてカロンテの船に乗った人物のひとりがヘラクレスだったそうです。

 

ガイドツアーの案内役は誰?

 

カロンテ像の前で待っていると、ガイドがやってきました。

 

これからツアーを一緒にするお客さんに対して、普通ガイドさんは愛想よく挨拶したりするんですが、このガイドさんとにかく無言で上の画像から伝わるかわかりませんが、何を考えているのかよくわからないヒョウヒョウとした感じに私は注目しました。

 

今思えばすでに役になり切っていたのかとも思いますが、ガイドの仕事を忘れずに無言でツアーのチケットを配っていました。^^

 

いよいよツアー開始。

 

普通はまずガイドさんが自己紹介しますが、『自分の正体はそのうちわかるだろう。』というだけ。

 

 

カロンの像からヘラクレスの塔へ向かって坂を登っていくと、第二の彫刻が見えてきました。

 

すると、ガイドさんは急にひざまずいてお祈りしているような仕草をし、立ち上がって感極まった表情をするので、ツアーに参加するスペイン人もわけわからずに笑ってました。

 

上の彫刻はイベリア半島に当時存在していた部族を倒し、領土を征服したケルト人のブレオガン王です。

 

ガイドがブレオガンの像の前で感極まっていた理由は、彼がブレオガンの孫のMíl Espáine(ミル・エスパイネ―スペインの兵士という意味ー)だからです。

 

領土を征服したブレオガンは、Brigantia(ブリガンティア、現在のコルーニャ)という名の都市を築き、その前に『ブレオガンの塔』を建築します。

 

ブレオガンの死後に王位を継いだ息子のIth(イス)がアイルランド征服を試みますが、敵軍に殺されて彼の遺体はBrigantiaに流れ着きます。

 

父の遺体を受け取り埋葬した彼の息子Milがのちにアイルランドを手にします。

 

上記は12世紀に書かれたLibro de invasiones(侵略の書)による伝説です。ヘラクレスの塔に関してはたくさんの伝説が存在し、誤解を招きやすい部分もあります。

 

ブレオガンの塔がのちにヘラクレスの塔へと名前が変わったの?と考える人もいるかもしれませんが、ヘラクレスの塔が建てられたのは紀元1世紀後半もしくは紀元2世紀と言われています。

 

ヘラクレスとゲーリューオーンの伝説とは?

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ヘラクレスの塔にまつわる伝説でヘラクレスとゲーリューオーンの伝説がよく語られます。

 

ギリシャ神話の最大の英雄とされるヘラクレスはヨーロッパ各地でいろんな怪物を退治しましたが、3つの頭をもつゲーリュオーンという怪物相手に苦戦します。

 

出典: http://vamosdecabeza.com

 

3日間戦って、最後はヘラクレスがゲーリューオーンを倒します。

 

頭を切り落とし、その上にヘラクレスの勝利を祝う巨大なたいまつ付きの塔を建てるように命じたということです。

 

また、ゲーリュオーンの脅威から解放されたその土地の最初の住民であった女性の名前Cruña(クルニャ)が現在の都市名(コルーニャ)の由来だと言われています。

 

出典: https://upload.wikimedia.org

1448年からコルーニャの市章には、ヘラクレスに倒されたゲーリューオーンの骸骨とその上に立っているヘラクレスの塔のイラストがあります。

 

ツアー見所は?

 

ヘラクレスの塔周辺の土地(47ヘクタール)には、彫刻の野外美術館になっておりヘラクレスやブレオガン、ヘラクレスの塔の伝説にまつわる彫刻作品18点が展示されています。

 

各彫刻作品の画像と説明(スペイン語)資料に興味のある方はこちらからPDFファイルを見れます。

 

 

ヘラクレスの塔を一周しながらルートに展示されている彫刻作品がテーマとするケルトの太陽信仰やヘラクレスの伝説について次々と説明してくれました。

 

この日は特にお天気がよく、移動中に見える周りの海の景色が本当に綺麗でした。

 

ヘラクレスの塔にまつわる伝説とその周辺の自然と芸術の空間を上手に盛り込んでいるガイドツアーという印象を受けました。

 

ヘラクレスの塔の改築の後援者は?改築前の塔の様子は?

 

これまで自分が誇りとしているケルト文化の説明が中心だったガイドのミルですが、最後はやはりヘラクレスの塔について説明してくれました。

 

ミルの横に見える彫刻は、1788年にヘラクレスの塔の改築を許可したカルロスIII世の像です。

 

軍事工学者のEustaquio Giannini(エウスタキオ・ジャンニ二)指揮のもと改築が進められ、終了したのはカルロスIVの時代である1791年でした。

 

 

ローマ時代の灯台の構造を残し、周りにネオクラシック様式の建物で覆っています。

 

内部の改築で大きな変化は階段をつけたことです。

 

建物の様式は異なりますが、ジャンニ二がオリジナルの塔のスタイルを尊重している部分があります。

 

ひとつは、昔の灯台にあったスロープ部分に当たる場所に斜め線を入れています。

 

また、画像には塔の窓のようなものが8つあります。ガラスのある窓と壁になっている部分が見て分かると思います。

 

窓の部分は、もともとスロープから塔の内部にアクセスできるドアの部分であると考えられます。

 

出典: http://www.udc.es

 

入り口が本来ない場所にも窓のようなデザインがされているのは、ネオクラシック様式の建物の特徴である【建物の対称形】にこだわって向かい側に『閉じられた窓』があるそうです。

 

さいごに

ヘラクレスの塔のツアーの内容の一部をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

 

ここでは紹介できませんでしたが、他にも興味深いケルト文化にまつわる伝説が聞けます。

 

ヘラクレスの塔だけでなく他の演劇形式ガイドツアーにも興味が出てきた方は、こちらの記事で日程や内容などをご確認下さい。

ア・コルーニャの観光は演劇形式のガイドツアーが面白い!料金や予約方法は?

 

ヘラクレスの塔は、コルーニャ市内から少し離れた場所にあります。天気が良ければ、塔の上に登って大西洋の眺めを楽しむだけではなく、周辺にある彫刻スペースをゆっくり散歩してみるのもいいかと思います。

 

ヘラクレスの塔までの行き方はについては、こちらの記事を参考にしてください。

スペイン世界遺産ヘラクレスの塔の高さは?行き方や訪れる時の注意点は?

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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