この記事では、2015年に登録されたサンティアゴ巡礼の北の道にあるソブラド・ドス・モンシェス修道院を紹介します。
この修道院は、
- 巡礼者を迎えるアルベルゲ(巡礼宿)
- ゲストハウスとして個室を提供
するなど宿泊することも可能です。
本文では、修道院の場所・歴史、内部の様子などを紹介します。
北の道を歩く方は是非参考にして下さい。
もくじ
北の道にある世界遺産の修道院はどこに?
ソブラド・ドス・モンシェス修道院は、ルーゴ県との県境に近いコルーニャ県の南東に位置します。
サンティアゴ・コルーニャ・ルーゴの3都市からそれぞれ約60km離れた位置にあります。
サンティアゴからは平日に1日1本(18:00)で土日は便なし、
コルーニャからは1日2本(12:30と17:00)で土日は1日1本と本数は少ないのですが、
バスに乗ってアクセスすることもできます。
修道院の簡単な歴史は?
この修道院の起源は10世紀まで遡ります。
当時ガリシアで傑出した貴族であったHermenegildo伯爵に属しましたが、1142年2月14日にシストー会の修道院となります。
1600~1700年に拡張と大規模な修復工事が行われました。
19世紀、永代所有財産解放令によりこの修道院の建物や所有物も没収され競売にかけられます。
1954年にカンタブリア州Cobrecesにあるシトー修道会がこの修道院の再建築にとりかかり、1966年から現在まで修道士たちが共同生活を送っています。
修道院の中の様子は?
修道院を訪れてすぐに目を引くのがこの教会ですが、正面門からはアクセスできません。
教会を正面に見て右側にあるドアから入ります。
Claustro de peregrinos
内庭回廊はスペイン語でClaustro(クラウストロ)と言い、Claustro de Peregrinos(巡礼者の内庭回廊)から見学します。
巡礼者の寝る場所や食堂はこのクラウストロ内にあります。
この修道院に住んでいる修道士は20名ほどです。アルベルゲの担当をしている方は、私の記憶に間違いがなければイギリス人の方ですので、英語での対応は問題ないです。
アルベルゲ(巡礼宿)とは別に、一般の人も泊まれる個室や2人部屋があります。
宿泊中に修道士が行う礼拝に参加もできるようです。(宿泊に関する英語のページはこちらです。)
Claustro de Medallones
13世紀の調理場
13世紀に修道院の台所だった場所です。
柱に囲まれた場所で火を焚いて料理していました。
Sala Capitular
修道院で暮らす修道士が毎日集まって日々の活動や問題点をお互いに話し合ったりする会議室のようなところです。
Iglesia Mayor
教会の内部はシンプルというか、修復されずに放置状態です。
聖具納室(Sacristia)や二つの礼拝堂(Capilla de San Juan Bautista、Capilla del Rosario)を見学できます。
しかし、当時の様子を戻すために修復したらとてつもない文化遺産になるだろうと想像できる場所です。
訪問時間や料金は?
- 月曜~土曜日: 10:00-13:15、16:30-19:00
- 日曜・祭日: 12:15-13:15、16:30-19:00
- 料金: 大人1€(2017年10月現在)
訪問時間や料金は変更される可能性もありますので、修道院のサイトで事前に確認下さい。
入り口で、シトー会の修道士が作ったはちみつやジャムにワインなどが販売されています。
北の道にあるシトー会修道士が作った人工池とは?
修道院から少し離れたところに、シストー会の修道士たちが造った池があります。
自分たちの修道院への給水や灌漑システムを作るために1500年頃に造られました。
人口湖とはいえ、湖の周りにある自然や訪れる鳥の種類から現在、自然保護地区とされています。
サンティアゴ巡礼路の北の道を歩くとちょうどこの湖の横を通って、ソブラド・ドス・モンシェス修道院を目指します。
さいごに
- 2015年、サンティアゴ巡礼路北の道世界遺産登録に合わせてソブラド・ドス・モンシェス修道院も世界遺産に認定。
- ソブラド・ドス・モンシェス修道院は1966年から現在までシトー会修道士が共同生活している。
- 内庭回廊のひとつが巡礼宿やゲストハウスとなっている。
- 修道院から少し離れた場所にあるシトー会の修道士たちが造った池は、現在は自然保護地区になっている。
- カミーノの北の道はこの池の横を通る。
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