スペインの小学校給食事情とは?献立の内容は?食育ってあるの?

スペインの全国紙エル・パイスで食や健康に特化した雑誌『BUENA VIDA(ブエナ・ビダ)』の2017年9月号でスペインの小学校の給食に関する記事がありました。

 

特集記事の内容と子供が通う学校の具体例を用いながら、『献立の内容は?』『スペインでも食育の取り組みはあるの?』という素朴な疑問に答える感じでスペインの学校給食事情について説明します。

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スペインの小学校では、9時~14時まで授業が終了する所と10時頃からスタートしてお昼休みを挟んで午後も授業がある所と2種類あります。

 

どちらのケースも学校に残って給食を食べる子供と家に帰ってお昼ご飯を食べる子供と別れます。

 

生徒が全員給食を食べるわけではありません。

 

午後に授業がある学校に通い、お昼を家で食べる子供は、昼食の後に午後の授業に参加するために再度学校へ戻ります。

 

14時に学校が終って家でご飯を食べる子供でも、親の仕事の都合などで週2日は学校で給食を食べるなどフレキシブルな対応を取ることもできます。

 

給食の調理形式は?

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校内にある調理室で給食を調理する自校式と外部委託するケータリング式のふたつがあります。

 

どちらがより多く採用されているのか気になりますが、実際は各自治州によって状況がかなり違ってきます。

 

子供の入学申請のために市内の小学校を見学しましたが、公立の学校同士でも給食の対応が違うのが印象に残りました。

 

ブエナ・ビダの記事では、外部委託が大多数のアンダルシア州、半々の例でカスティージャ・イ・レオン州、自校式が多い例でガリシア州と3つのデータを紹介していました。

 

自校式外部委託
アンダルシア州317校1,264校
カスティージャ・イ・レオン州226校236校
ガリシア州302校132校

(BUENAVIDA, Nº 39 SEPTIEMBRE, 2017の情報から表を作成)

 

2つの方式で作られた給食の違いは何?

 

特集記事の説明によると、学校給食は自治州が定める規則に沿って作られるので2つの方式で作られた給食を比べても栄養学的に違いはないそうです。

 

しかし、校内の調理された温かい給食が直接子供たちへ配られる一方で、外部委託の場合は調理した後に90分かけて70度から2度へと冷却し、学校へ到着した後に特別なオーブンで再び温めるという工程が入ります。

 

栄養学的に違いはなくても、料理の色や見た目、口に入れた時の食感など感覚的なところで差は出てきてしまうそうです。

 

冷却・再加熱がきちんと行われれば基本的に問題はないと言っても、パスタなどこの工程に向かない料理もあります。

 

1週間前に調理された給食を食べる!?

給食の外部委託は、量が大きいことや公共機関による入札による契約になるので対応できるのは大企業になります。

 

1日何千食という給食を調理し、食べ物の安全性を考えて冷却するというのはわかりますが、水曜日に食べる給食のメニューが実は数日前に調理されているケースがあると雑誌の記事で触れていました。

 

『7日間の消費期限はあるが、わが社の場合は調理してからサービスされるまでに5日以上開いたことはない。子供が水曜日に食べる給食は最長で金曜日に調理されたものだ。』

 

私も前日に料理して余ったものを翌日食べたりというのはありますが、1週間前に作った料理を子供が給食で食べるのはちょっとな・・・と考えてしまいました。

 

小学校選びで給食の対応を重視する?

 

子供の学校を探していた頃、家の近くにある公立の小学校へ通う女の子がこんなことを言いました。

 

「学校の給食はサンティアゴから約70km離れたコルーニャから運ばれてくるから冷たくておいしくない。」

 

話を聞いていくと、彼女の学校では先生と生徒は給食を一緒に食べないこともわかりました。

 

国が変われば、学校の給食事情も違う・・・当たり前かもしれませんが、私にとっては軽いカルチャーショックでした。

 

毎日食べる給食って実は大事なこと、見学する学校での給食の対応も見てみようと思うきっかけとなりました。

 

学校の方針など色んな面も検討しましたが、校内の調理室で作った給食を先生と生徒が一緒に食べるという点も気にいって今の学校を選びました。

 

給食の献立はどう決めるの?内容は?

各自治州で給食に関するガイドラインがあり、マドリードやカタルーニャ州の例はこんな感じです。

【マドリード】

  • 肉を使った料理は月に5~8品に制限。
  • 果物、野菜、パンは毎日出す。

【カタルーニャ】

  • メインディッシュ用の揚げ物料理は、週に最大で2品まで。
  • 添え付けのフライドポテトは週1回。
  • 魚の揚げフライなど調理済みの食品は月に3回以下。
  • ハンバーグやソーセージといった肉の加工製品は週に0~1回。

 

具体的な例として、子供の学校の献立メニューを紹介します。

 

 

一皿目は野菜のクリームスープやサラダが中心で、二皿目のメインディッシュは肉・魚・豆料理にごはんや野菜がついた料理が作られます。

 

デザートは、日替わりでバナナ・ブドウ・梨・りんご・キューイといったフルーツが中心で週に1回ほどヨーグルトやケーキが出されます。

 

給食の献立としては、一般的というか普通の内容だと思います。

 

スペインの小学校でも食育はある?

スペインでは日本のような食育を行っているとは思いませんが、学校別に見ていくと学校の方針や給食担当者のイニシアティブにより面白い取り組みをしてるところはあると思います。

 

特集記事で紹介されていたのが、ガリシアのポルトモウロ(Portomouro)という小さな町の公立の学校のケースです。

 

材料の仕入れ、メニュー作りに調理とサービスまで一括して担当する男性は、地元の食材を使った給食とは食を通じた異文化理解を目的としたイベントを行ったりしています。

 

子供の学校でも、去年から油ものをできるだけ少なくするように調理場の機械を変えたり、今年から毎月1回各国の料理や季節のイベントに関連したメニューを献立に取り入れています。(例: 10月の異文化料理はイタリア、月末にはハロウィーンをテーマにカボチャを使ったメニュー。)

 

規模の大きい学校ではこういう取り組みが難しい所もあるかもしれませんが、個々の例を探せばもっと出てくるのではないかと思います。

 

まとめ

最後に今回の記事のポイントをまとめて終わりにします。

  • スペインの小学校では全員給食ではなく、家で昼食を食べる子供も多くいる。
  • 家でご飯を食べる一方、週1回は学校の給食を食べるという組み合わせもできる。
  • 小学校の給食は、校内で調理する学校と外部に委託する学校で対応が異なる。
  • 自校式と外部委託式の選択は各自治州によってかなりの違いが出てくる。
  • 自校式と外部委託式の給食では栄養面の差はないが、料理の見た目や食感など感覚的なところでの違いは出てくる。
  • 個別の学校レベルで、給食を通じて異文化や地元の行事を教える取り組みもある。

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最後まで読んで頂きありがとうございました。

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