この記事では、サンティアゴ・デ・コンポステーラで6月に開催されるサン・フアンの火祭りについてお話します。
サン・フアンはキリスト教の聖人ヨハネを意味し、この聖人の祝日6月24日の前夜(6月23日の夜)にスペイン全土でサン・フアンの火祭りが行われます。
今回はサンティアゴ・デ・コンポステーラでのお祭りの様子やこの日に行われる古くからの習慣などを紹介します。
この時期にサンティアゴを訪れる方は是非体験して下さい。
もくじ
ガリシア地方に伝わるサン・フアンのある習慣とは?
ガリシアでは、サン・フアンの前日(6月23日)に『O cacho(オ・カチョ)』というものを準備します。
オ・カチョは、香りがよく薬用効果のある7種類の植物や草と7つの異なる泉(水源)からとった水を混ぜたものです。
7種類の植物とは?
ガリシア州の各地で使われる植物や草の種類は場所によって異なります。
共通リストを作るのが非常に難しいのですが、最も伝統的・代表的なものは下記の通りです。
- Herba de San Xoán(セイヨウオトギリ)
- Fiuncho(フェンネル・ウイキョウ)
- Codeso(エニシダ)
- Malva(ゼニアオイ属)
- Fento Macho(雄カンゾウ)
- Herba Luisa(レモンバーベナ)
- Romero(ローズマリー)
どんな効果があるの?
草と見ずを入れた容器を一晩外に置き、24日の朝にその水で顔を洗うと・・・
- 悪霊を追い払う
- 病気を治す
- 美容にもよい
と考えられています。
オ・カチョを準備して、24日の朝に顔を洗ったことがあります。
水道水を使ったので効果がないかもしれませんが、香草の匂いが気持ちよく顔を洗った後に肌が少ししっとりした感じでした。
友達から教わったものの、本当にこの習慣を実行する人が多いのか興味があり、23日の午前中に市場へ行きました。
オ・カチョの習慣は今でも実践されている?
市場では、普段は野菜を売るおばちゃん達のブースでメインの商品になっていたのがオ・カチョに使う植物や花でした。
若い人からお年寄りまで年齢層関係なく植物を買っていました。
市場で買う人もいれば、市内の散歩道にある草を集めてる人もいますので、今でもこの習慣を守っている人は多いです。
サンティアゴでは、6月22~24日までサン・フアンのお祭りに関連したイベントが予定されています。
6月22日の18時にオ・カチョの草について学び自分たちで草を取りに行くワークショップ(無料)や、6月23日にもオ・カチョを作るためのイベントが予定されています。
サン・フアン前夜の様子は?
サン・フアンの前夜、サンティアゴ市内の地区ごとにかがり火が焚かれます。
サン・ペドロ地区では、無料でパンと焼いたイワシが配られるので毎年大勢の人が長い行列を作ります。
Cacharela(カチャレラ)とは?
この日に各地で焚かれる火をガリシア語でCacharelas(カチャレラス)と呼び、奇数の数飛びます。
スペインの各地方で火をジャンプする回数にも違いがあるようですが、サンティアゴでは3回です。
サンティアゴ市内の色んな地区を回ってみよう!
各地区の住民が中心になって食べ物を準備します。
市内を色々回って自分が好きな場所を見つけるのも楽しいと思います。
先ほど紹介したサン・ペドロ地区は、毎年とても賑わっています。
旧市街内では、他の地区と比べると非常に小さいスペースですが、人も多くなくてゆったりと過ごせる場所もあります。
イワシやパンを無料で配る地区があったり、チョリソーのサンドイッチにエンパナーダ、
パウンドケーキ、飲み物などを自分の意思で決めたお金を箱にいれてあとは色々食べ放題というやり方の場所もあります。
まとめ
- ガリシアでは7種類の植物と7つの異なる水源からとった水を混ぜたオ・カチョというものを準備する習慣がある。
- 23日の夜、一晩外に置いてつけて置き、24日の朝にその水で顔を洗うとよいとされている。
- 23日の夜は市内の各地でかがり火がたかれ、火の上をジャンプしたりイワシを食べたりして祝う。
- 地区ごとで雰囲気などが異なるので、サン・フアンの夜は市内を回って自分が楽しめる場所を探すのもおすすめ。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。