スペインで2番目に大きい修道院とは?観光や宿泊にもおすすめ?

サン・マルティン・ピナリオ修道院

マドリード郊外にあるエル・エスコリアル修道院に次いでスペインで大きい修道院は、サンティアゴ・デ・コンポステーラにあるサン・マルティン・ピナリオ修道院です。

 

初めてこの修道院の名前を聞いた方もいれば、実際に知っている人でも「えっ、そうなの?」という反応かもしれません。

 

修道院の面積は2万㎡ありますが、周辺の建物の存在で実際の大きさがわかりにくい面があります。

 

サンティアゴ大聖堂と比べるとあまり注目されない修道院ですが、教会内部には非常に貴重な芸術文化遺産を見ることができて観光スポットとしておすすめですので、教会・博物館内部の見所や宿泊所の情報を紹介いたします。

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半マントを渡す聖マルティン

 

聖マルティン(フランス語では聖マルティヌス、英語では聖マーティン)は、ローマ帝国の属州パンノニアで生まれ、15歳でローマ帝国の兵役に就きます。

 

兵役中に訪れたフランス北部のアミアンで寒さに震える乞食に自分のマントの半分を与えた後の晩、彼の前に乞食に与えた半分のマントをまとったキリストが現れます。これをきっかけに聖マルティンは除隊し、聖職者としての道を歩みます。

 

ちなみに、「なんでマント全部じゃなくて半分だけなの?」と思った方に追加説明すると、当時、兵士の服の半分はローマ帝国のものだったからです。

 

後にトゥール司教にまでなった聖マルティンですが、絵画や彫刻で半分のマントを渡す彼の姿がよく表現されます。

 

修道院の簡単な歴史は?

聖ヤコブのお墓を近くで守るために建てられたサン・マルティン・ピナリオ修道院は、中世に入ってガリシアで最も勢力の強い修道院にまで成長します。

 

その後、サンティアゴ市内で自分たちよりも大きい勢力ができることを嫌う大聖堂と一種のライバル関係が生まれます。

 

1835年の永代所有財産解放令の影響を受け、1868年から修道院ではなくサンティアゴの神学校となります。

 

修道院の繁栄期には100人の修道士が生活していましたが、現在はごく少数の聖職者が住んでいるだけと聞いています。神学校以外にもサンティアゴ・デ・コンポステーラ大学の学部になっている個所や学生寮にも一部使用されています。

 

修道院の見学の入り口は?

サン・マルティン・ピナリオ修道院入り口

サン・マルティン・ピナリオ修道院は、大聖堂の北側にあるアサバチェリアのファサードの向かい側に立っています。

 

正面口から少し右にずれたところにあるドアから入ります。(上記画像ではドアが閉まっています。)

 

サン・マルティン・ピナリオ修道院の開館時間や料金の情報は↓を確認下さい。

冬の間 木曜日~日曜日 11:00-18:00
3€(巡礼者、学生、65歳以上 2€)
ガイドツアー(金・土・日12:00、16:30)

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教会・博物館の見所は?

観光客がこの修道院で訪れることができるのは、大きな修道院全体のほんのわずか部分ですが一時期はガリシア州で最も重要な修道院だっただけに、ここで貴重な文化芸術遺産を見ることができます。

 

窓口で入場券を購入し、目の前にある長い廊下を真っすぐに進むと教会内部に入ります。入って左側奥を見ると・・・

 

San Martin Pinario Retablo

 

教会中央部にあるレタブロと呼ばれる祭壇画にまず目が行くと思います。

 

当時、読み書きができなかった民衆に対してキリスト教の教えや聖人について分かりやすく教えるために、レタブロには様々な聖人の像が飾られています。

 

全部はとても説明できませんが、聖ヤコブの像や聖マルティンの司教姿や一番上には半分のマントを差し出している像などが見れます。

 

サン・マルティン・ピナリオ修道院レタブロ裏の聖歌隊席

 

このレタブロの裏側には、修道士たちがお祈りや歌を歌うスペースがあり、こちらも見学できます。

 

聖マルティンのレタブロを正面に見て右側にベネディクト会を創建したベネディクトゥス(スペイン語では聖ベニート)、左側に聖母ロサリアのレタブロがあります。

 

ベネディクト修道会の修道士に向けて修道院での生活に関するルールを書いた「聖ベニートの戒律」は、他の修道会のルールのモデルになった有名なものです。聖ベニートのレタブロには戒律を書いているベニートが表されています。

 

聖母ロサリアはイギリスの宗教改革によりスペインへ逃亡したカトリック教会の聖職者が持ってきた聖母像だそうです。

 

他にも、聖ベニートの妹で女子修道院を開いたスコラスティカ(Santa Escolastica)のレタブロも見ることができます。

 

教会内部から聖具納室や昔の印刷術を紹介したスペースやベネディクト会の修道士は人々の治療のために薬を作っていた様子が分かるスペースの展示があります。

 

Silleria renascentista

 

博物館スペースの上の階に、サンティアゴ大聖堂から譲渡されたルネサンス様式の木製の聖歌隊席も展示されています。

 

この修道院に宿泊もできる?

サン・マルティン・ピナリオ修道院には宿泊所があります。大聖堂の真横ですので、観光には非常に便利な場所にあります。

 

ただし、一般のホテルとは違って部屋の内装はとても質素です。

 

実際にここで宿泊したアメリカ人巡礼者夫妻からも部屋の内部は本当にシンプルだけど、部屋は清掃されていて宿泊費も安くて問題なかったと教えてくれました。

 

泊まるだけの場所と割り切って行く場合にいいのではないかと思います。

 

まとめ

  • スペインにある修道院でエル・エスコリアルに次いで大きいのはサンティアゴ・デ・コンポステーラのサン・マルティン・ピナリオ修道院。
  • 聖ヤコブのお墓を守るためベネディクト会の修道士により建てられ、中世時代にガリシア最大の修道院にまで成長。
  • 19世紀後半から神学校として機能し、修道院の他のスペースでは大学の学部や宿泊所などに利用されている。
  • 教会内部には貴重な芸術文化遺産があって見学する価値あり。

 

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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サンティアゴ・デ・コンポステーラ在住の40代2児のママ。3歳の娘と日々格闘中。スペインの観光や留学生活、サンティアゴ巡礼路に関する情報を発信します。スペイン旅行の悩みに記事内で回答します。問合せ
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