サンティアゴ・デ・コンポステーラで大人気の儀式とは?儀式が見れる日と見るときのポイントは?イタリアでも同じ儀式が見れるって本当??

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂で大人気の儀式とは?

スペイン巡礼の最終目的地、サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂では、カトリックで行われる礼拝の儀式「ミサ」の最後に、大聖堂の天井の滑車に吊るされた大香炉を8人の男性グループがロープで引っ張りながら振り回すという非常に興味深い儀式があります。

大聖堂内を左右に大きく揺れる香炉をまじかで見ると非常に迫力があります。

巡礼者だけでなく、サンティアゴ・デ・コンポステーラを訪れる多くの観光客にも大人気の儀式です。

百聞は一見にしかず・。。最初にこの儀式のビデオを見てください。ビデオを見た後に詳しく説明します。

儀式で使われる大香炉の名前とは?どんな意味なの?

お香の煙を振りまきながら動くこの大香炉の名前は、ガリシア語で「ボタフメイロ(Botafumeiro)」といいます。
サンティアゴ・デ・コンポステーラがあるガリシア州では、スペイン語とガリシア語の2か国語が公用語です。ガリシア語はポルトガル語に似ているというと、少しイメージし易くなるかもしれません。

ボタフメイロ(Botafumeiro)は、煙(fume)をまき散らす(Botar)ものという意味です。まさに上のビデオで見た感じを名前にしたといえますね。

 

大香炉の大きさやサイズは?何でできているの?

振り香炉とは、キリスト教の典礼で使用されます。ひとりの聖職者、もしくは子供でも持てるものなので、一般的にサイズは小さめです。

振り香炉自体はどこにでもありますが、サンティアゴ・デ・コンポステーラの儀式で使用される香炉のすごいところは、その大きさです。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の情報によりますと、ボタフメイロの重さは53キロ、長さが1,5mあります。

8人の男性の力でもって引っ張るボタフメイロがいかに大きいかということが分かります。サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂にあるボタフメイロは世界で一番大きな香炉です。日本語で大香炉と書かれる場合が多いですが、巨大香炉と言ってもいいくらいです。

ボタフメイロを引っ張る8人の男性、彼らのことをティラボレイロス(Tilaboleiros)といいます。20mの高さに吊るされたボタフメイロは、ティラボレイロスがロープを引っ張るごとにスピードを加速し、最高で時速68キロまで達します。

最初のボタフメイロは、100%銀で作られていました。1809年4月、ナポレオン軍により盗まれてしまい、現在、大聖堂で使用されているのは歴史上2番目のボタフメイロです。銅と亜鉛で作られており、その上に銀めっきをほどこしています。

 

 

ボタフメイロの儀式はいつ始まったの?その理由とは?

香炉を使っての儀式の始まりは11世紀から始まったと言われています。

しかし、ナポレオン軍に盗まれた最初のボタフメイロは16世紀にフランスの王ルイ11世が聖ヤコブへの奉納として作ったもの。儀式が始まったころの香炉とはどういったものだったのかこれだけひとつの記事になりそうなので、ここでは割愛します。

このボタフメイロは長い巡礼の旅の末に到着した巡礼者の体臭を消すために生まれたという説がありますが、どうも違うようです。もともと、キリスト教の典礼の一部として始まったので、大聖堂に人がいない時にもボタフメイロを使っていたというのです。

ボタフメイロで事故が起こったことはあるの?

1622年と1937年にボタフメイロを支えているロープが切れ、ボタフメイロが銀細工の門から飛び出たことがあるそうです!幸い、どちらの場合もけが人はなかったそうです。

ボタフメイロはいつ見ることができるの?

昔は、毎週日曜日の正午のミサで行っていたボタフメイロですが、現在はサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂が定めた1年で最も重要な祭典のみ(12日)とされています。

大聖堂としては、このボタフメイロはあくまでも礼拝の儀式であり、決して見世物ではありませんよという意図があるようです。

ボタフメイロが見れる日

1月6日 三賢者の祝日、公現祭
復活祭の曜日(キリスト教の移動祝日、2017年は4月16日)
5月5日 キリストの昇天祭
5月23日 クラビホの戦いに聖ヤコブが現れた日
聖霊降臨祭 (復活祭後の第7日曜日、2017年は6月4日)
7月25日 聖ヤコブ祭
8月15日 聖母被昇天の日
11月1日 諸聖人の日
キリストの日 (2017年11月26日)
12月8日 聖母受胎日
12月25日 クリスマス
12月30日 聖ヤコブの遺体を移動した日

2010年の聖年の年だったと記憶していますが、ボタフメイロを見て感動して拍手をした人々に対して、儀式を執り行っていたある聖職者が突然、「ボタフメイロではなく、神様に拍手をしなさい!」といった内容の言葉を言ったことがありました。普段そんなことを言う人はいないので、びっくりしたのを覚えています。

ボタフメイロはお金を払って見ることができる?

キリスト教の重要な祭典のみと表向きは言っても、大聖堂も存続のためにお金がいるという現実的な面もあるでしょう。

お金を払えば、ボタフメイロを見ることができます。何年も前に、ある依頼を受けて大聖堂に問い合わせしたことがあります。その当時で300ユーロでしたが、その後にさらに値段があがったというのを聞いたことがあります。

あくまでも私の推測ですが、500~700ユーロくらいするのではないでしょうか?

上記の12日以外に、あなたがお金を払ってボタフメイロを見ることができますし、お金を払った団体のミサと運よく重なれば無料でボタフメイロを見ることができます。

無料で確実にボタフメイロを見る可能性は?

サンティアゴの大聖堂、ガリシア州政府、地元の観光業界の取り決めで、ここ数年は毎週金曜日夕方19時30分のミサの後にボタフメイロを必ず見ることができました。(金曜日の夜にボタフメイロをみてそのまま週末にサンティアゴやガリシアを旅行してほしいということですね。)

 

2017年も引き続き金曜日にボタフメイロが見れるかというと現時点で答えはNOです。(2017年2月)今年も大聖堂、州政府や観光業界の間で合意されれば、わかり次第ブログを通じて発信したいなと思います。

 

(2017年4月追記)サンティアゴ・デ・コンポステーラ市の観光オフィスに問合せをしてみました。金曜日夕方のミサで行われるボタフメイロについては現在も実施の予定はありません。夏を前に合意されるのか、今年はもう実施の予定がないのか何とも言えない状況ですのでご了承ください。

 

ボタフメイロを楽しむのためのアドバイスとは?

ボタフメイロを楽しむための2つのアドバイスをします。

1.時間に余裕をもって大聖堂に入る
夏の観光シーズンにボタフメイロを見る場合、30分いや1時間それ以上前に大聖堂に入ることをお勧めします。最近、特に夏は入場制限をかけています。直前に運よくはいれても立ち見になりますので時間に余裕をもって大聖堂に入りましょう。

2.大聖堂の翼廊の席をおさえて!
ボタフメイロが左右に揺れるのは大聖堂の翼廊です。

翼廊とは、キリスト教建築に用いられる言葉ですが、下の画像がさす部分になります。ちなみに、入り口から主祭壇に伸びる長い方は身廊と言います。

出典: https://upload.wikimedia.org

現在、大聖堂には銀細工の門のドアから入ります。(上の図でいくと翼廊の下にあたる部分です。)入って目の前にある席に座りましょう。まじかで迫力あるボタフメイロを楽しめます。

ボタフメイロは大聖堂のミサの最後に行われるので約1時間ほどのカトリックのミサを経験することになります。スペイン語で言っていてなんだかわからないと思うかもしれませんが、日本ではなかなか味わえないキリスト教の儀式を体験できる機会です。儀式へのリスペクトを忘れずに、儀式の雰囲気もお楽しみください。

イタリアのどこでボタフメイロが見れるの?

実は、この儀式はサンティアゴ・デ・コンポステーラでしか見れません!と書き始めたのですが、偶然、サンティアゴ以外でもこのボタフメイロの儀式を行っているところがあるという記事をネットで見つけて、慌てて修正しました。(笑)

なんとイタリアのナポリ・サレルモにある教会(Santuario Francescano Cava de’ Tirreni)でも第二のボタフメイロが行われているようです!

ここで使用されているボタフメイロはサンティアゴのものよりも重さや大きさで少し劣るようですが、2010年より毎月13日にボタフメイロを見ることができるそうです。

Youtubeでビデオを見つけることもできました。

サンティアゴのボタフメイロが翼廊を通るのに対して、この教会では中央の身廊を動くのが興味深いですね。

ここまで読んで頂きありがとうございます。サンティアゴ・デ・コンポステーラにお越しの際は、是非このボタフメイロの儀式を見てくださいね。


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